【見えてくる光景 コレクションの現在地展】
art-8【見えてくる光景 コレクションの現在地展】 アーティゾン美術館
5年前から建て替えのため休館していたブリヂストン美術館が、アーティゾン美術館と名前を変えて帰ってきた!
久留米の石橋美術館も閉館し、そのコレクションもやってきており、さらにこの間に新しく収蔵品も増え充実。
チケットは、当日券もあいていればあるけれど、値段も安いし、ネットで予約した方がよいかと。
美術館はビルの1階から6階まで。
1階はエントランス、カフェ、2階にはロッカー、ショップ。3階に受付があり、6階まであがって、4階まで下って鑑賞。
part1「アートをひろげる」
いや~懐かしい!ブリヂストン時代に何度も見た名画が続々!
マネやセザンヌの自画像、シスレーの風景画にモネの睡蓮、カイユボットのピアノを弾く男の絵・・・
大好きなセザンヌのサント=ヴィクトワール山の絵の向こうに、なんと!青木繁の「海の幸」が!今回、展示の並びが結構おもしろいんですね。西洋絵画の中に日本絵画が並び、彫刻もあったり。
わくわくしながら進んでいったのだが、すべてにコメントしているときりがないので、新収蔵品を中心に書きたいと思う(新収蔵品には(新))。
ファンタン=ラトゥール「静物」(新)。正統派の静物画。
メアリー・カサット「日光浴(浴後)」(新)。やさしい絵だなあ。色合いも。
セヴェリーニ「金管奏者」(新)。キュビズムだが、かなりこれはわかるな。
メッツァンジェ「キュビズム的風景」(新)。これもかなりわかる。あくまで「的」な風景だから。
フアン・グリス「新聞と開かれた本」(新)。この人の絵もキュビズムではあるけれど、かなりカラフル。ワタクシは結構好き。
ブランクーシ「ポガニー嬢Ⅱ」(新)。女性だったのか・・・
ウンベルト・ボッチョーニ「空間における連続性の唯一の形態」(新)。立体的なキュビズム。流れるような感じ。
大好きなカンディンスキー「自らが輝く」(新)。楽しい。
堂本尚郎「集中する力」(新)。アンフォルメル。嵐のような波のような。不穏な空気。
エルバン「コンポジション、抽象」(新)。なにげにこういう抽象画は好き。
ジャコメッティ「矢内原」(新)。絵も描いたんですね。細くないぞ。
マチュー「10番街」(新)。うーん、街には見えないが・・・なぜか兎を連想。
岡鹿之助「群落B」(新)。あの発電所の絵も好きだが、これもいいなあ。
マリア=エレナ・ヴィエラ・ダ・シルヴァ「入口、1961」(新)。夜の街を描いているのかなあ。
草間彌生「無限の網(無題)」(新)。ずっと見てるとちょっと鳥肌が・・・でも見ちゃう。
マーク・ロスコ「無題」(新)。ロスコにしては色が淡い感じ。
アルトゥング「T1989-H3.5」(新)。滝?これが赤だったら怖い作品になっていたところ。
田中敦子「1985 B」(新)。これは強烈。草間彌生より・・・
part2「アートをさぐる」
5階に下る。テーマごとの展示。
01 装飾
焼き物の中にさえいげなくガレ。でも違和感なし。
前田青邨が2枚。これは石橋にあったものかな?「獅子図」。青というか緑の獅子というのがおもしろい。
この並びにドニの「バッカス」という配置もおもしろい。
梅原龍三郎「ノートルダム」はらしくない作品。
02 古典
ルノワール、セザンヌの水浴画の隣に安井曾太郎の「水浴裸婦」。これは顔はルノワールっぽいのだけど、構図とかはセザンヌだなあ。
小杉未醒(放庵、放菴)「山幸彦」。古典的なテーマなのだが、平面的な画面構成がおもしろい。
大好きな藤田嗣治の「猫のいる静物」に再会!
03 原始
青木繁が2枚。「輪転」は何かの儀式?不思議な感じ。
ブランクーシの「接吻」。これ、なんかほほえましいのだ。
国吉康雄「夢」。これシャガールじゃない!と思ったらお隣にはシャガールがありました。
古賀春江「素朴な月夜」。いろんなモチーフが並ぶ不思議な絵。
04 異界
あまりイメージなかったけど、ルドンなんかも持ってたんですね。
パウル・クレー「島」。どこが島なのか?という気もするけれど、この色いいなあ。
05 聖俗
いろいろな像、石像など。
エジプトの聖猫がシュッとしてかっこいい。
向こうに見えるのはヴィーナスだそうだ。
ジャコメッティのブロンズもあった。細いなあ。
洛中洛外図屏風(新)。とてもきれいな状態で残っている。
06 記録
ベルト・モリゾ「バルコニーの女と子ども」(新)。向こうに見えるのはアンヴァリッドかな?
岸田劉生「街道」と「麗子座像」。街道はちょっと構図がアンバランスかな。麗子はおとなしめ。
青木繁、坂本繁二郎、中村彝の自画像。イメージとちょっと違う顔だった。
松本俊介「運河風景」(新)。色調が暗い。戦時中だからか?
07 幸福
坂本繁二郎「放牧三馬」。馬の絵好きだな。
青木繁「わだつみのいろこの室」。竜宮城のイメージかな。
イングワリィ「春の風景」。藤の花じゃないのか?
メアリー・カサット「娘に読み聞かせるオーガスタ」(新)。これまた優しい絵ですね。
とても充実した展覧会でした。是非どうぞ。
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