近藤史恵『タルト・タタンの夢』
book-12 『タルト・タタンの夢』 近藤史恵著 創元推理文庫
STORY:小さなフレンチのお店、ビストロ・パ・マル。おいしい料理を作り出す三舟シェフは鮮やかな推理を披露する。
☆☆☆☆日常の謎ミステリ。
ずっと前から読みたかった本なのだけど、なぜか縁がなく・・・
ようやく読むことができた。
これ、絶対好きになるやつに違いないと思っていたが、やはり好きになりましたね。
フレンチのシェフが、何気ないヒントを元に名推理を繰り広げるというミステリなのだが、読み心地がとてもよいのだ。
日常の謎系で、陰惨な事件は起こらず、まずそこで安心できるのだけれど、ラストもみな、ほっこりして終わるので、ああよかったと思うのだ。
それだけでなく、お店のメンバーが皆いい人で・・・
素浪人のような見た目のシェフ、シェフにあこがれてきた元大手ホテル勤務だったスーシェフ、俳句好きの若き女性ソムリエ、そして語り手である新米ギャルソン。この顔ぶれがホントいいんですよね。
お料理も、デザートに至るまでどれもおいしそうで・・・
特に、カスレを主題としたお話を読んで、久々食べたくなりました~
2作目、3作目も是非読んでみようかと。
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