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2021/01/10

【河鍋暁斎の底力展】

art-3【河鍋暁斎の底力展】 東京ステーションギャラリー

2101101
お正月3つ目の展覧会は河鍋暁斎の展覧会。
暁斎展は結構行っているし、おととしは河鍋暁斎記念美術館にも
行った。
しかし、今回の展覧会はユニーク。下絵や素描、席画、絵手本などだけで構成され、なんと本画がないのである。
なんだ、おもしろくない・・・
と思ったがとんでもない!とてもいい展覧会だった。

1.描かずにはいられないー写生・模写・席画等ー
まずは写生、模写から。
圧倒的な画力に驚く。
もともとの才能もすごいのだろうが、描いて描いて描きまくってさらに上達したんでしょうね。人を描く時には骨格を想定して描いたというから、そういった知識にも基づくものだったのだろう。
また、暁斎は席画(宴席で即興で描く絵)が得意だったよう。
これまたすごい才能ですね。与えられたお題でさらさらっと描いてしまうのだから。
月次風俗図が素敵だった。
絵日記、画日記の展示もあったが、これ、やっぱり全部見てみたいな~
(休まず絵日記をつけていたそうだが、発見されているの4年分なんだとか。人気があったので、持っていかれてしまったとか・・・)

2.暁斎の勝負どころー下絵類
下絵もすごい!
完成品に決して劣らない・・・
というか、彩色は弟子が行ったことも多かったようだから、暁斎が全部描いた下絵も立派な完成品なんですね。
一番の見所は「鳥獣戯画 猫又と狸 下絵」。上の部分が発見されたそうで。ネズミがいたんだという。猫と鼠!!
そもそも本画も発見されていないらしいのだけれど、いつか発見される日がくるのでしょうか?
それにしても、画題の多いこと!
なんでも描けるんですねぇ。

3.暁斎の遺産ー絵手本
最後は絵手本。
弟子たちのために、手本をたくさん描いた暁斎。
残念ながら大成した弟子は多くはなかったけれども、こわれれば自分の画業を中断してでも弟子たちのために描いたという。

ワタクシも長らく中断していた絵を描かこうかなあと思ったのでした。

是非どうぞ。

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