【没後30年記念 笠松紫浪―最後の新版画】(後期)
art-8【没後30年記念 笠松紫浪―最後の新版画】(後期) 太田記念美術館(オンライン)
太田記念美術館のこの展覧会、前期もオンラインで見て、なかなかによかったので、後期もみることにした(1000円)。
今まで知らなかった笠松紫浪の版画を堪能しました~
以下、お気に入りの作品を中心に感想を。
Ⅰ.渡邊木版画舗版ー大正8~昭和16年(1919~41)
1枚目は初期の頃の作品「うろこ雲」。粗い感じはあるけれど、雲いいなあ。
「夕空 日暮里諏方神社」。木の間から見える三日月がポイント。はじめ気づかなかった・・・
「護国寺鐘楼(雪晴れ)」。積もった雪がリアル。
「春の雪 浅草鳥越神社」。これまた雪が美しい。
「春雨 湯島天神」。ほぼモノトーン。羽をふくらませて休む鳩たちがポイント。
「桜 上野東照宮」。桜がメインなのだろうけれど、もうちょっと控えめでもよかったような?
「箱根芦之湖の富士」。芦ノ湖の向こうに見える雪をかぶった富士。これ、どのあたりからの風景かな?
「本郷赤門の雪」。川瀬巴水の世界だな~
「夕映え 深川清澄園」。この構図おもしろい。
「紀の国坂梅雨」。手前の松が目立ちすぎて、背景に描かれた坂がよく見えない・・・
「浅草仁王門ノ雨」。あまりうまく彫れてないなあと思ったら、自分で彫って自分で摺ったものらしい。
Ⅱ.渡邊金次郎版ー昭和23~25年(1948~50)
「相生松(北信濃往郷村)」鳥居の赤がきいている。
「春宵 信州湯田中ノ大湯」。夜の温泉街の雰囲気がいい。
Ⅲ.芸艸堂版―昭和27~34年(1952~59)
自刻自摺の「浅草仁王門ノ雨」を元に作成されたとみられる「浅草観音」。見本摺の方がいいな。
「日光華厳の瀧」。後期の作品はよりグラフィカルになっている。前期にはなかった色も使っているし。
「鎌倉円覚寺山門」。この色味好き。
「東京八景の内 上野東照宮」。桜はきれいなんだけれど、ちょっとモンスターの手みたいなのが・・・
東京八景シリーズなかなかよいですね。他に好きなのは、「東京八景の内 井の頭弁天」、「東京八景の内 明治神宮」。この屋根の色はめずらしいのでは?
「香取神宮」。手水舎から山門を見るというおもしろい構図。
「松島五大堂」。松の葉の表現が粗いなあ。
「雪の松島」。夕暮れの松島がとても美しいが、原画もなかなかいいな。
「亀戸天神 太鼓橋」。これまたおもしろい構図。
「東京駅」。今復元された駅舎にそっくり。
「朝の波」。ぼんやり浮かぶ舟がいい雰囲気だけど、どこの海だろう?
前後期全点入れ替えで約130点。
こうしたオンライン展覧会もいいですね。
是非どうぞ。
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