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2021/09/25

【動物の絵展】(前期)

art-19【動物の絵展】(前期) 府中市美術館

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府中市美術館で9月18日からはじまった【動物の絵 日本とヨーロッパ ふしぎ・かわいい・へそまがり展】の前期展示に行って参りました。
開館20周年記念の展覧会で昨年企画されていたが、今年に延期となった。
今回は通常は常設展示の部屋も使っての大規模な展覧会。
前期展示のみ62点、後期展示のみ72点、通期展示51点である。

動物の命と心
いろいろな動物、いろいろな絵画
動物から広がるイメージ
愛おしいもの
大きくはこの4つのパートにわかれる。

入ると、いきなり若冲の「象と鯨図屏風」が出迎えてくれる。ユニークな象と鯨だけれど、今回の解説では一種の涅槃図ではないかとのことだったが、どうだろう?確かにこのポーズの象は涅槃図によく描かれるポーズのようではあるけれど・・・
鯨なんて涅槃図に描かれるだろうか?と思ったら、名古屋の西来寺の「涅槃図」では描かれている!日本の涅槃図はそもそも描かれている動物が多いらしく、次第に海の動物まで描かれる絵も出てきたそうだ。ただし、この涅槃図の象は鼻をあげるポーズじゃないですね。

永瀬雲山「竜虎図」。いやはやこの虎は!実にマンガチックで全然虎じゃない(笑)
岸勝「猿の座禅図」。じーっと見ていると人間に見えてくる。

ここで急に西洋画に。
マルティネッティ「鹿と猪のある静物」。しとめられた獲物としての絵。こういうのはやはり西洋画だよな~
マックス「骸骨の前の猿」。よくよく見るとこの骸骨も猿ですね。画家はたくさん猿を飼っていたというだけあってリアルだ。

このあとはゴーギャンの版画が続く。動物をメインに描いた作品でないような気もするが・・・
エウロペが、どうみてもタヒチが舞台という・・・

藤田嗣治の「授乳の聖母」は、後年の作品のちょっと気味悪さがある作品。涅槃図?ノア?ではなくて、聖母子とともに、動物の親子が描かれているんですね。

続いて鳥獣戯画関連コーナー。いやー、鳥獣戯画展行けなくて残念んだったな・・・
インスパイアされたとおぼしき作品がいろいろ。
蛙の擬人化は楽しい。遠藤白人の「蛙の相撲図」はまあわかるのだけど、河鍋暁斎の「蛙の股潜り図」は?韓信の股くぐりを表しているのかな?
気に入ったのは小寺稲泉の「秋叢戯虫」。虫たちの大名行列。ユーモラス。

このあとに突然の桂ゆき。急に現代アートが!
絵本の挿絵っぽい感じだ。

部屋が変わって、ゴヤの戯画。ロバは本当は賢い動物だが、見た目?で愚か者の象徴とされる。この絵も皮肉たっぷりだけれど、なんかかわいそうだな、ロバが。

旗本の筒井改憲の「亀群遊図」は、そんな大きな亀いる?という驚き、曾我蕭白「遊鯉図」はやっぱりはっきりくっきりで濃いな~
長沢蘆雪「十二支図」。羊がどうみても山羊だ・・・
原在明の「虎耳草と猫」気に入ってマグネットを買う。

狩野栄信「月に波兎図」。風で白い波が立つ様子は白い兎が跳んでいるようだと言うけれど、波+兎も描くという・・・月にはいないんですね。
このあたりの展示は幻想的な不思議な作品群なのかなと思ったが、何を表しているのがわからないのもあったり・・・
モロー、ルドン、シャガールはその中でもわかりやすい不思議絵かも。

このあと、何枚か虎の絵が並んでいたが、どれも、絶対虎見たことないよねという作品。ほぼ猫(笑)
伝雪村の「竹虎図」も虎がなんというか盛り上がっているという・・・

若冲の「鶏図」などちょっと幾何学的なんだけど、単純化した図案集とも言うべき鍬形恵斎の「鳥獣略画式」が楽しい。これ持ってたら見て練習しちゃいそうだ。

人と暮らす動物の展示。
橋本関雪「唐犬」。ボルゾイにグレイハウンド。立派な犬。関雪は何十頭も犬を飼っていたらしい。
国芳の「猫と遊ぶ娘」の猫はかなりいやがっているように見えるけれど、藤田嗣治「猫を抱く少女」の猫もやだろうなあ。
ルノワール、ボナールも。ボナールの作品に描かれている犬、ミレーの作品に描かれている猫は幸せそうだ。
猫で気に入ったのは長谷川潾二郎の2作品。「猫と毛糸」「猫」。ホントこの人、猫が好きだったんだろうなあ。
小倉遊亀の「径」。犬よりやっぱりわかめちゃんカットの子が気になる・・・

ピカソも1枚。
「子羊を連れたポール、画家の息子、二歳」。バラ色期の作品かな。素朴でなかなかいい。羊は山羊かと思ったけれど・・・
素朴・・・というかさらさらっと描いてよいなと思うのは若冲の亀図。カラフルでない若冲の方が好きだ。

そして、家光特集!
以前も見ているのだけれど、いやーやっぱり笑っちゃう、脱力しちゃう。ヘタウマというよりウマヘタに近いかな。
兎は兎に見えないし、ミミズクの耳変・・・これが雀??と思うけれど、なんか憎めないんですね。

そしてラストの特集は、かわいい子犬たち。
仙厓のは毎回子豚に見えちゃったり、俵屋宗達の「狗子図」はちょっとかわいさが足りない感じ?
その後は、長沢芦雪と師匠の丸山応挙の作品が並ぶ。どれもいいんだよな~かわいいんだよな~
応挙の作品の方が犬がむっちりしてる?背景の植物が丁寧に描かれている?
いややはり甲乙つけがたい。

楽しい展覧会でした。
後期も是非行こう。

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