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2022/02/24

【フェルメールと17世紀オランダ絵画展】 

art-7【フェルメールと17世紀オランダ絵画展】 東京都美術館

2202241

東京都美術館で開催されている【ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展】に行って参りました。

開幕が延期となり、見られずに終わってしまうのか?と心配していた展覧会が、遅れたものの無事はじまって何より。行ける時に行かねば!ということで早速行って参りました。

ドレスデンを訪れたのは、7年半ほど前。もちろん、古典絵画展は訪問。フェルメールをはじめとして、クラナーハ、デューラー、ルーベンスなど堪能した。

今回の目玉はフェルメールの「窓辺で手紙を読む女」だが、それ以外もなかなかに充実。

レンブラントとオランダの肖像画
まずは肖像画からスタート。
肖像画は、対象となった人を知らないとおもしろくない作品もあったりするが、別の楽しみ方もある。
ミーレフェルト「女の肖像」。お金持ちしか依頼できなかった画家のようで、ここに描かれた女性もいかにも上品な上流階級の女性という感じ。
フランス・ハルスの「灰色の上着を着た男の肖像」と「黒い上着を着た男の肖像」は小品で下絵なんだろうか?しっかりとは描きこまれていないみたいだ。
ヘルスト「緑のカーテンから顔を出す女」は女性がちょい不気味だ。
レンブラント「若いサスキアの肖像」。結婚することになるサスキアを描いているが、この光の当て方、まさにレンブラントなんだが、サスキアがちょい恐い・・・
フリンク「赤い外套を着たレンブラント」。てっきり自画像かと思ったが違いましたね。

複製版画
コレクションを宣伝する目的で作られた複製版画。
これがなかなかに精密でいい出来なんである。欲を言えば原画の写真でも隣にあったらもっとよかったかな。
レンブラント、メツー、ライスダールなどなど。
一番印象に残ったのは「歯医者」。麻酔なし??みんなで患者を押さえつけてる気が・・・

レイデンの画家―ザクセン選帝侯たちが愛した作品
ここにもあった!「歯医者」。ダウの作品。
だまし絵風に描くのが得意な画家だそうで、なるほどこれは手前に飛び出して見える。「老齢の教師」も同じ趣向。
ボルフ「手を洗う女」。ドレスが美しいのだが、寓意画でもあるんですね。
ボルフ「白繻子のドレスをまとう女」。これは手紙を読んでるのだろうか?うしろを向いていてよくわからないが・・・この後ろ姿をボルフは何枚も描いているらしい。ボルフはやはりドレスを美しく描くなあ。
オフテルフェルト「雅なる紳士」。これ、紳士の下心がわかりやすい。雅じゃないなあ。
メツー「レースを編む女」。よくよく見るとあんかに乗る猫が描かれているが、単に寒さを表しているだけでなく、官能の象徴ということで、案外意味深な絵なのか・・・
メツー「鳥売りの男」、「鳥売りの女」。鳥もまた性的な意味合いがあるとのことで、うーんこれはどう解釈したよいのだろう・・・

《窓辺で手紙を読む女》の調査と修復
いよいよこの展覧会の目玉。
「窓辺で手紙を読む女」は1979年のX線調査ですでに壁にキューピッドが描かれていることがわかっていたが、フェルメーズ自身が塗りつぶしたと考えられていた。しかし、2017年の調査で、フェルメールの死後、何者かによって消されたことが判明、今回とりのぞく作業が行われた。
なんのために塗りつぶしたのか?一説には、レンブラントの作品らしく見せるためとも・・・(当初はレンブラントの作品として売られたらしい)
この修復が行われた結果、相当大きなキューピッドが出現。
うーん、これは好みかもしれないけれど、ワタクシとしてはない方がいいなあ。キューピッドがあるということで、恋文だということがはっきりするのかもしれないけれど、なくてもそうではないかと思えるし。なんかちょっとバランスがよくないし、ない方が余白の美が感じられるような・・・
とはいえ、買ったのは修復後のマグネットなのだが。

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オランダの静物画―コレクターが愛したアイテム
静物画は好きなジャンルなので大いに楽しむ。
デ・リング「キジのパイがある静物」。パイ??キジそのものではないか・・・
ブライ「ニシンを称える静物」。これはおいしそう。アムステルダムで食べたハーリングプローチェおいしかったなあ・・・
ヤン・デ・ヘーム「花瓶と果物」。こうした絵を見ると、虫やかたつむりが描かれているのを探すのが楽しみだったりする。
ヴァイヤン「手紙、ペンナイフ、羽根ペンを留めた赤いリボンの状差し」。とても写実的!

オランダの風景画
なんといってもライスダール!
これって滝?と思うが「城山の前の滝」。水と空と雲と森と。らしい絵だ。
ポッテル「家畜の群れ」。馬、牛、羊、やぎ。家畜画というのも一つのジャンルですね。
ウィッチ「アムステルダムの旧教会内部」。この画家は教会内部を専門的に描いた人。光の差し込み具合が美しい。

聖書の登場人物と市井の人々
ヤン・ステーン。風俗画で有名な画家だが、「ハガルの追放」は聖書に題材をとっているが、風俗画そのもの。「カナの婚礼」もフツーに宴会という感じだ。
アーフェルカンプ「そりとスケートで遊ぶ人々」「氷上の遊び」。なんとなくブリューゲルを思い出す。
スケートとかそりはわかるけれど、ゴルフみたいな遊び、なんだろう?

フェルメールだけでなくいろいろな作品が楽しめます。
是非どうぞ。

 

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