ドン・ウィンズロウ『ストリート・キッズ』
本日の本
book-5 『ストリート・キッズ』 ドン・ウィンズロウ著 創元推理文庫
STORY:民主党全国大会で副大統領候補に推薦される予定の上院議員が、失踪した娘を連れ戻してほしいとの依頼を元ストリート・キッズの探偵ニールが請ける。イギリスに渡って捜索するニールだったが・・・
☆☆☆シリーズ第1作。
前々から読もうと思いながら機会がなかったミステリである。
五十音読書ミステリー編で「す」を読むことになり、この小説を選らんでようやく読むことになった。
探偵が異色である。
ドラッグ中毒の売春婦の私生児として生まれたニールは、ストリートキッズとしてすりをしていたところを片腕の私立探偵グレアムに拾われ、徹底して探偵技術を教え込まれるのだ。
しかし、ニールはまったくマッチョではなく、文学にのめり込み、大学院に通う青年。
文学青年で、ナイーブで優しい探偵というのがおもしろい。
腕力はないし、車の運転もダメだし・・・
でも頭と勇気(震えながら)で切り抜けるニール。
もちろん、これはミステリなんだけれど、若者の成長物語であり、恋愛要素もある青春もの。
そして、本当の親子のようなグレアムとの関係もいいんですね。
ラスト、すごく感傷的になってしまいました・・・
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