【スイス プチ・パレ美術展】
art-15【スイス プチ・パレ美術展】 SOMPO美術館
SOMPO美術館で開催されている【スイス プチ・パレ美術展】に行って参りました。
プチ・パレというとパリのイメージだけれど、スイス、ジュネーブにもあったんですね。
もっとも、設立者が亡くなって1998年に休館、その後も開館していないということなので、知らないはずでした。
第1章 印象派
ピエール・オーギュスト・ルノワール「詩人アリス・ヴァリエール=メルツバッハの肖像」。晩年の作。意外とおとなしめ。ルノワールは個人の肖像画の注文は受けなかったが、モデルが気に入ったので描いたとか。
カイユボット「子どものモーリス・ユゴーの肖像」。カイユボット展でも見ている作品。なかなかやんちゃそうな子供だ。
第2章 新印象派
このパートはとても充実。
点描もたくさん見るとおなかいっぱいになってしまうけど、おもしろい。
点描といっても点が細かいのもあり、粗いのもあり、部分的にというのもある。
ピエ「冬の風景」。雪の表現は点描に向くのだなあ。きれい。
エドモン・クロス「糸杉のノクチューン」。神秘的・
アシール・ロージェ「花瓶の花束」。これは点描が部分的。
レイセルベルヘ「ファン・デ・フェルデ夫人と子どもたち」。人物画の点描だが、ルノワールに通じるものがある。色の置き方などが。
タルコフ「ダンス」。色や描き方がマティスを連想させる。
第3章 ナビ派とポン=タヴァン派
大好きなドニが3枚。
「ペロス=ギレックの海水浴場」。新古典主義時代の作品。
これよりやはり「休暇中の宿題」がよいかなあ。家族を描いた作品はどれもあたたかみがある。一瞬点描の続きかと思ったけれど。
「母子像、アンヌ=マリーの食事」もかわいらしい。
第4章 新印象派からフォーヴィスムまで
マンギャン「室内の裸婦」。モローの画塾に学んだそう。それがフォービズムに!
ヴラマンク「7月14日 踏切、パリ祭」。フォービズムを脱したあとの作品かと思われるが、結構荒々しいタッチだ。
デュフィ「マルセイユの市場」。明るい色彩がよい。
キース・ヴァン・ドンゲン「村の広場」。この絵を見て、汐留美術館でやっている展覧会に行こうと決心!
第5章 フォーヴィスムからキュビスムまで
今まで知らなかった女性キュビズム画家の絵が興味深い。
ジャンヌ・リジ=ルソー「白い胸あて」。色の置き方がいいですね。
マリア・ブランシャール「静物」。わりと形が認識できるキュビズム。
アンドレ・ロートの作品もわりと形があってわかりやすいキュビズムだ。
ジャン・メッツァンジェ「スフィンクス」。デザイン的な作品。
第6章 ポスト印象派とエコール・ド・パリ
スタンラン「猫と一緒の母と子」。スタンランというと、シャ・ノワールのポスターで有名だけれど、この猫もなかなか。悪そうな顔(笑)。ホットチョコレートをとられないよう必死になる娘。
ヴァロットン「見繕い」。やはりこの画家特有の冷たさが感じられる。
ユトリロの母、ヴァラドンの絵が2点。考えてみると、あまりヴァラドンの絵は見たことがないかも・・・ルノワールのモデルとしての方が印象的だ。作品は結構力強い。
ユトリロ2作品は、色彩の時代の作品。白の時代の方が好みだなあ。
ボッティーニ「バーで待つサラ・ベルナールの肖像」。ミュシャでみるサラ・ベルナールとだいぶ印象が違う。
「フォリー・ベルジュールのバーカウンター」。あのマネの絵が描かれたバー!
キスリング4点。
「サン=トロペのシエスタ」。これは前に見た時にもおもしろいなと思った作品。奥さんがテーブルに突っ伏しちゃってるという・・・フォービズムの時期の作品かな。
「赤毛の女」。目力強いな~
とてもいいコレクションです。
是非どうぞ。
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