【展覧会 岡本太郎】
art-24【展覧会 岡本太郎】 東京都美術館
雨の中、岡本太郎の展覧会に行って参りました。
まず入場すると、地下一階は年代、絵画か立体作品をわけずに、これでもかというくらいに展示されているのが圧巻。
まずは、岡本太郎のお墓にあるのと同じ作品が目に飛び込んでくる。
立体作品では「河童」や「ノン」も好きなのだが、多分はじめて見たと思う「犬の植木鉢が」が気に入った。シュールだ。
青の手と赤の手もインパクトあり。対角線上に展示してあった。
梵鐘は、お寺の依頼で作製したそうだが、これ、実際に吊すことになったのか・・・
この時計欲しいな。
絵画はやはり、色が強烈で、これだけの数が並んでいたらおなかいっぱいになりそうなものだけど、そうでもないんですね。そして、これってどういう意味だろう、何が描かれているのだろうと考えてしまうので、一作品にかける時間がおのずの長くなる。
「森の掟」(飛んでる!)、「重工業」(労働者の悲哀)など有名作品もよいのだけれど、今回のツボは
「駄々っ子」。いやほんとに駄々っ子と、ニャロメみたいな犬がおもしろい。
この地下一階だけでも圧倒されたな。
第1章 “岡本太郎”誕生ーパリ時代ー
岡本太郎が、パリ時代に描いたと言われている三作があった。
らしさはあまりない感じもするのだけれど・・・どうなんだろう。
「傷ましき腕」。これは何度か見ているけれど、生々しくてちょっと苦手。
この時代はよりシュルレアリスムに近いかな。
第2章 創造の孤独ー日本の文化を挑発するー
めずらしい作品があった。
徴兵されて描かされた「師団長の肖像」。ごく普通だけれど、どういう思いで描いたのだろう。
「夜」。暗い絵だし、女性がナイフを持っているのが怖い。
「赤い兎」。黄色い方は狐??
「作家」。父親がモデルらしい。こんなかなあ。
「樹人」。樹人が楽しそうに見える。
第3章 人間の根源ー呪力の魅惑ー
縄文土器や、民俗学の影響を受けた頃の作品。
ちょっと作風が変わり、単純化されたり、サンスクリット文字のような作品があったり・・・
幾何学的要素が強くなった気がする。
何を表しているのかわからない作品も多い。
第4章 大衆の中の芸術
パブリックアートに力を入れるようになった太郎。
結構いろいろなところに作品があるんですね。
旧都庁舎の作品群とか、リアルタイムで見てみたかったなあ。
椅子もいいけれど、ネクタイ!派手だ。
芸術は爆発だのCMもあの当時結構衝撃的だった。
第5章 ふたつの太陽ー《太陽の塔》と《明日の神話》ー
岡本太郎といえば、なんといっても太陽の塔!不思議な塔だけれど、見ていて飽きない。
是非とも中を見学してみたいものだ。
ミニチュアの生命の樹もあったが、いやー、これはおもしろい。
そして渋谷駅の「明日への神話」の小さい版もあったが、これってそんなに古くからあったわけじゃないんですね。メキシコで描かれたものとは!
第6章 黒い眼の深淵ーつき抜けた孤独ー
晩年の作品はちょっと暗めで、テーマも若干わかりにくい気もするけれど・・・
最後の作品の「雷人」の突き抜けた明るさに少々驚く。よくよく見ると気持ち悪いのだけど・・・
充実した展覧会でした。
岡本太郎ワールド、是非どうぞ。
« ジェフ・アボット『逃げる悪女』 | トップページ | 上野:かつ楽 上野店 »
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 【特別展はにわ】(2024.11.25)
- 神代植物公園3(2024.11.19)
- 【カナレットとヴェネツィアの輝き展】(2024.11.04)
- 【英一蝶展】(2024.10.14)
- 【田中一村展】(2024.09.23)
コメント