西澤保彦『ぬいぐるみ警部の帰還』
本日の本
book-15 『ぬいぐるみ警部の帰還』 西澤保彦著 創元推理文庫
STORY:殺人現場の残されたぬいぐるみ。そこからインスピレーションを得て事件解決するのは超イケメンのぬいぐるみ好きの警部だった・・・
☆☆☆短編集。
だいたいにおいて、探偵というのは個性的な人が多いのだが、この音無警部も変な人だ。超イケメンのエリート警部なのだが、無類のぬいぐるみ好きという・・・
脇を固める刑事たちもやはり変で、則竹刑事はクールビューティーなのだが、音無警部に恋するあまり妄想がとまらないし、江角刑事は推理マニアで独自の推理がとまらないという・・・
これだけの役者がそろえば、オフビートか、ドタバタか、ユーモアミステリになりそうなところなのだけど・・・
確かに刑事たちのやりとりはユーモアはあるのだけど、案外シリアスなんですね。
犯罪がシリアスというのもあるけれど、犯人たちを相当冷めた目で描写しているというのもあるのだ。
なので、決して読後感すっきりというわけではなく、そこは予想と違ったけれど、結構本格ミステリーなのでそれなり読み応えがありました。
« レ・テラス・ド・テール・ドルブ | トップページ | クリスマスケーキ »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- たかぎなおこ『ひとりぐらしも何年め?』 (2023.09.30)
- ボンボヤージュ『旅ボン 台湾・台北編』 (2023.09.28)
コメント