【マティス展】
art-15 【マティス展】 東京都美術館
楽しみにしていたマティス展に行って参りました。
世界最大規模のコレクションだというポンピドゥーセンターからたくさん来日。
1Fのみ撮影可能でした。
1 フォーヴィスムに向かって 1895-1909
自画像からスタート。色調は暗めなものの、すでにマティスの感じはある。
「読書する女性」マティスと書いていないと、ハンマース・ホイかと思う。
「豪奢、静寂、逸楽」シニャックとの交流から生まれた作品で点描。シニャックより荒々しい。
「豪奢Ⅰ」これ、ヴィーナスなの??遠近感が不思議。
「アルジェリアの女性」衣装がちょっとアジアンな雰囲気。太い線がフォービズム。
マティス、彫刻も造っていたですね。これもフォービズム?ちょっと不思議なフォルムだったりする。
2 ラディカルな探求の時代 1914-18
今まで多分見たことがなくて、今回一番気に入った作品が「金魚鉢のある室内」青色がきれいなのだけど、おもしろい趣向が室内の植物が外の階段につながっていること。金魚鉢と外の水がシンクロしたりもしている。
「コリウールの窓」抽象的な表現。
「アトリエの画家」モデルさんじゃなくて、画家の方が裸なんだけど???
「窓辺のヴァイオリン奏者」その腕と手はどうなってるの???色はいいんだけど。
「白とバラ色の頭部」。グリスとの交友もあったとのことで、これはゆるやかなキュビズムだろうか。他、数点キュビズムっぽいい作品あり。
3 並行する探求-彫刻と絵画 1913-30
彫刻kコーナー。
アンリエットシリーズ、ジャネットシリーズ、そして背中シリーズ。
バージョンが変わるとどう変化していくのかがおもしろいのだけど、中でも背中シリーズはどんどん単純化していくのがおもしろい。
4 人物と室内 1918-29
「若い女性の肖像」「若いスペイン女性」縦長のキャンバスがうまく生かされている。
「赤いキュロットのオダリスク」この頃アンリエットというモデルを使いオダリスクシリーズをたくさん描いている。エキゾチック。
「ニースの室内、シエスタ」塗り残しがあるように思える。ちょっとけだるい感じ。
「グールゴー男爵夫人の肖像」構図がおもしろい。
「石膏のある静物」この静物画好き。強烈な色。
5 広がりと実験 1930-37
「夢」幸せそうな寝顔。腕が長すぎるけれど・・・
「座るバラ色の裸婦」非常に単純化された絵。実験的だ。
「鏡の前の青いドレス」マティスは鏡を効果的に用いた作品がいくつかある。
6 ニースからヴァンスへ 1938-48
「ラ・フランス」これはひろしま美術館のコレクションで何度か見たことがある。人形のよう。
「緑色の食器戸棚と静物」これはセザンヌの影響が大きいと思われる静物画。
「マグノリアのある静物」平面的。
「若い女性と白い毛皮の外套」なんかアンバランスなおもしろさ。
「立っているヌード」強烈な色彩。フォービズム。
「黄色と青の室内」家具が線だけなのがおもしろい。楽しい絵だ。
「赤の大きな室内」これこそマティスの赤の絵!敷物が猫なのかなんなのかいつも気になっている・・・これまた楽しい!好きな絵の一つ。
7 切り絵紙と最晩年の作品 1931-54
晩年、体力が衰えたマティスは切り絵という手法を編み出す。
ジャズシリーズ、まとめてみるとさらにいいなあ。
「イカロス」はうちの玄関に飾ってあったりするのだけど。
色彩がさらに際立つ感じだ。
「オレンジのあるヌード」ドローイング+切り絵。単純化されていてこういうのもあり。
8 ヴァンス・ロザリオ礼拝堂 1948-51
マティスは最晩年にヴァンスのロザリオ礼拝堂を手がけている。
聖母子の円形装飾のデッサンなどが展示されている他(これが聖母子!!)、4K映像で礼拝堂の一日を見ることができる。光の入り具合によって見え方が変わるのだが、どの時間帯も美しい。
是非行ってみたいものだ。
是非どうぞ。
« 千寿酒造 本醸造 千寿(しっぺいラベル) | トップページ | 上野:こて吉 上野の森さくらテラス店 »
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 【英一蝶展】(2024.10.14)
- 【田中一村展】(2024.09.23)
- 【生誕130年 芹沢銈介の世界展】(2024.09.14)
- 【ルーヴル美術館の銅版画展】(2024.08.23)
- 【フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線】(2024.08.21)
コメント