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2023年8月

2023/08/30

青柳碧人『むかしむかしあるところに、死体がありました』 

本日の本

book-10 『むかしむかしあるところに、死体がありました』 青柳碧人著 双葉社 
  
STORY:桃太郎に浦島太郎、一寸法師など、日本昔話を大胆にミステリー化。全5編

☆☆☆新しい昔話??

一寸法師、花咲かじいさん、つるの恩返し、浦島太郎、桃太郎。
誰もが知っている昔話を大胆にアレンジ、ミステリーに仕立て上げたもの。

そのお話がそんなことに?あんなことに?という驚きの連続で、どれも決してめでたし、めでたしではないという・・・
まあだいたい昔話とか童話とかは、実はブラックで怖かったりするのだけれど、さらにダークさが増しているという・・・

ミステリーとしては、倒叙物あり、密室ものあり、いやミスあり。桃太郎なんてクローズドサークルもののほぼホラー。
いやはやよくできてます。
まさかの犯人というお話もあったりして、いろいろなタイプのミステリーを楽しむことができましたね。

一番うまいなと思ったのは「つるの倒叙がえし」。最後まで読んでみてなるほどと。
好みとしては「密室竜宮城」。

2冊目、3冊目も出ているようなので読んでみたい。

2023/08/29

「ハイジ アルプスの物語」

本日の映画


movie-2 「ハイジ アルプスの物語」 HEIDI 2015年スイス独


DIR:アラン・グスポーナー
CAST:アウーク・シュテフェン、ブルーノ・ガンツ、イザベル・オットマン
STORY:両親を亡くした少女ハイジは、アルプスの山小屋で暮らす祖父アルムおんじのもとに預けられ、楽しい生活を送っていたが、大富豪のお嬢様クララの話相手としてフランクフルトの御屋敷へと連れて行かれる。ハイジとクララに友情が芽生えるが・・・

☆☆☆☆ヨハンナ・シュピリの児童文学の映画化。

ハイジといえば、なんといっても日本のアニメである。
「アルプスの少女ハイジ」は大好きなアニメで何度も見ている。
ハイジといえばこのアニメのイメージになってしまっているので、今までTV映画など何本か実写化を見てきたけれど、なんか違うよねと思っていた。

がしかし、この映画はワタクシのイメージ通り!
はじめはハイジに違和感があったけれど、おんじ、ペーター、ペーターのおばあさん、クララ、おばあさん、やロッテンマイヤーさん、セバスチャンまでぴったりのイメージ。
特におんじは、名優ブルーノ・タウトが演じているのだけれど、いろいろあって偏屈になっているけれど、孫思いのやさしいおじいさんという役柄にぴったりだった。

ストーリーも基本的にアニメの通り(原作も読んだけどどうだったか忘れました・・・)なのだけど、さすがに1時間50分の枠にすべてを詰め込むのは難しかったとみえて、時々すっ飛ばしていた笑
特に、ラスト、クララが立った!の場面は何の苦労もないじゃんという・・・
もうちょっとここは引き延ばした方が感動的だったのでは?などと思ったのだった。

いやでもはじめて満足のいくハイジ実写化でありました。

2023/08/28

キリン 秋味

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秋ビール飲料、これまでは新ジャンルだったけれど、これはビール。
なんとね、1991年発売だそうで、そんな前からあったんですね。

注いでみると、フツーの黄金色。
飲んでみると、苦みはそこそこあるけれど、わりとさらっとした感じ。やや軽めにも思えるほど。でもあとには余韻があって、やっぱりいいですね。

しかし、秋味が発売されたというのに、まだまだ暑いらしくてうんざりですね。

2023/08/27

サッポロ ココロクラフト 月灯りアンバーラガー

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セブン&アイ限定ビールのココロクラフト第二弾。先日発売されたもの。
なんとなく秋のイメージなのかな?

注いでみると、名前の通りアンバー色。
秋って濃い色の製品が多いですね。

飲んでみると、ロースト香がほんのりするけれど、味はそれほどローストっぽくはなく、意外なほどやさしい味。
苦みはちょこっとあるけれどこれも控えめ。
コクはちゃんとあって、なかなかおいしいビール。

こちらは信州早生ホップ使用とのこと。
次は冬に出るかな?

2023/08/26

サッポロ ココロクラフト 流れ星ゴールデンエール

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セブン&アイ限定ビール。最近のこのシリーズの別のビールが発売されて、そういえば前のも飲んでなかった~ということで一緒に購入。

注いでみると、フツーの黄金色。
飲んでみると、ホップの香りがすごくするわけではないけれど、ぐーっと強い苦みがくる。でも飲みやすいエールで夏にいい感じ。
国産ホップふらのほのか使用とのことで、最近発売されたのもそうなのかな?楽しみ。

2023/08/25

ボルダム ダブルモルト

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スペインのビール。
カルディにたくさん置いてあったのでついつい買ってしまいました・・・

メルツェンスタイルのビール。

注いでみると、かなり濃い色。
そして、飲んでみると濃いな~
度数も7%と濃いのだけれど、すごい濃厚。
苦みもあるけれど、甘みもあって(でも苦みが勝つ)、じっくり飲むのに適したビール。
おいしい!まあでも夏にぴったりかというと、そうでもない気がしました。

2023/08/24

エリー・グリフィス『見知らぬ人』

本日の本

book-9 『見知らぬ人』 エリー・グリフィス著 創元推理文庫

STORY:クレアが勤める学校は、ヴィクトリア朝時代の作家ホランドの邸宅。ある日同僚で親友である教師が殺されてしまう。遺体のそばには「地獄はからだ」というメモが。これはホランドの小説に出てくるフレーズだった。

☆☆☆イギリスミステリー。

イギリスのミステリーらしく、古風な感じではじまる。
が、舞台は現代。
お話は現代的で、でも、昔の怪奇小説が挟み込まれたりしていて、ゴシックホラーの趣もある。
このあたり、進め方がうまい。

語り手は主人公クレア、事件の捜査にあたるインド系の女性刑事、そしてクレアの娘。
視点が変わるのもあって、いろいろな伏線を見逃してしまい・・・

あとから思うとああそうだなというところもあったのだけれど、意外な犯人でびっくり!

中盤まではなかなか読み進められなかったけれど、その後は一気。いや怖かった。
おもしろかったです。

2023/08/23

「キャプテン・マーベル」

本日の映画


movie-1 「キャプテン・マーベル」 CAPTAIN MARVEL 2019年米


DIR:アンナ・ボーデン
CAST:ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ベン・メンデルスゾーン、ジャイモン・フンスー、リー・ペイス、アネット・ベニング、ジュード・ロウ
STORY:記憶を失った女性兵士のヴァースは、戦いの末、地球に墜落、そこでシールドのエージェント、ニック・フューリーと出会い、失われた記憶を探っていくが・・・

☆☆☆マーベル映画。

なんと!今年はじめての映画鑑賞である。普段、映画を見る余裕がないのだが、夏休みでちょっと余裕が出来たので・・・

マーベル映画は公開順でも順番にはみていないのだが、時系列にみた方がいいかも?と思って、これをチョイス。「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」の次にあたる。
アベンジャー誕生の鍵を握るキャプテン・マーベルを主人公にした映画である。

はじめ、ちょっとストーリーがつかめなくて(まあ、主人公が記憶を失っているという設定なので当然か)、戸惑ったのだが、ニックを出会い、記憶を取り戻してきてから俄然おもしろくなってくる。

なんといっても、ヴァース=キャプテン・マーベルの強いこと!強すぎる気もするけれど笑
みていてスカッとしますね。
ブリー・ラーソン、意外とアクションもいけるんだなあと。

ニック・フューリーがおや?若いと思ったら、CGで若くしてるんですね。そりゃそうだ。ジャクソン、もう70を過ぎてるんだから。
ニックが片目になってしまった秘密が明かされるのだけど、そんなことだったのか!!苦笑・・・

さ、次はハルクをみるかな。

2023/08/22

サントリー 金麦 琥珀の秋

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秋ビール第2弾は金麦の派生品。
去年も買ったっけ。

注いでみると、これも琥珀色。
飲んでみると、焦げ味が一瞬くるけれど、圧倒的に甘味が押し寄せてくる。もう少し苦みがあるといいんだけど・・・

しかし、焦げ味をつけるとある程度、ビールじゃないことをごまかせはするんですね。とはいえ、毎日これじゃね・・・

 

2023/08/21

よなよな月の生活(クラフトビール定期便)11回目

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先週、クラフトビール定期便が届いた。
暑いので(いいわけ)、やはり大分前に飲みきってしまい、お中元に届いたビールでつないでいた・・・

今回、多めに頼んだのは、前回に引き続いて軽井沢高原ビール・ワイルドフォレストと、僕ビール、君ビール。はじまりのセゾン。
僕ビール、以前ローソンで売ってたものですね。2014年にローソンと共同開発し、2020年まで販売していたビール。今回、数量限定で復刻発売されたらしい。
これは楽しみ!!

2023/08/20

サッポロ ゴールドスター 秋の豊熟

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なんと!早くも秋のビールシーズンである。
暑くて全然秋って感じじゃないけれど。

第一弾は、ゴールドスターの派生品。

注いでみると、琥珀色。
飲んでみると、若干の焦げ味!
で、苦みはあるんだけれど、甘みの方が上回るんですね。

ヱビスのホップと黒ラベルの麦芽を使用しているとのことだけど、ほんのちょっとなんですかね・・・

2023/08/19

サントリー TOKYO CRAFT ペールエール

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TOKYO CRAFT、ヴァイツェンに続いては、ペールエール。
ヴィアツェンは限定醸造だけど、ペールエールは通年発売とのこと。飲むのは初めてだけど。

注いでみると、やや濃いめの黄金色。こちらはも泡がきめ細やか。
飲んでみると、いい感じの苦み。そして、フルーティな香りで爽やかさもあって、ちょうどいいバランスのビール。

もう少し売ってるお店が多いといいんですけどね。

2023/08/18

サントリー TOKYO CRAFT ヴァイツェン

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注いでみると、ヴァイツェンなので当然のことながら白濁していて、泡はかなり細かく盛り上がる。
飲んでみると、うーん、ヴァイツェン笑
バナナっぽくはないけれど、フルーティ。苦みは若干という程度。
飲みやすいビールです。

2023/08/17

サッポロ ニッポンホップ 希望のホップ リトルスター

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ニッポンホップシリーズの最新作。
このシリーズはホップの香りがいいですね。

注いでみると、フツーの黄金色。
飲んでみると、ホップのよい香りとぎゅっとした苦み。
甘さもあるけれど、苦みとまじりあっていい感じ。

ホップって他にもいろんな種類があるのかな?
次にどんなのが出るのか楽しみだ。

2023/08/16

サントリー 金麦 夏香るエールタイプ

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金麦の派生品。
去年もあったっけ?
と思ったら香り爽やかというのが出てましたね。同じかな?

注いでみると、やや薄めの色。
飲んでみると、甘さがぐっとくる。苦みほとんどなし。
夏用にさっぱりというわけではなくて、甘い(笑)
夏は香らないね。

 

2023/08/15

用賀:すし三崎丸 用賀東急店

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世田谷美術館に行った後の昼食。
用賀駅の方まで戻ってきて、さてどうしよう?(といつも困っていたりするが)
大戸屋にしようかと思ったけれど、ちょうど割引券を持っていたので、すし三崎丸に決定。
そういえば、前回来たときも割引券があるからということでここにしたんだった笑

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頼んだのはランチ八貫セット。
メニューを見ると、めばちまぐろ、甘エビ、真いか、焼きとろサーモン、ねぎまぐろ軍艦、つぶ貝、生だこ、玉子・・・のははずだったのだが・・・
いかの変わりにすずき(多分)。
いかは今高いからかな?
でもおいしゅうございました。

しゃりは赤しゃり。赤酢使用とのこと。まろやかなんですね。

東京都世田谷区用賀4-10-1 用賀駅SBSビルテラス 1F

2023/08/14

【雑誌にみるカットの世界展】

art-25 【雑誌にみるカットの世界展】 世田谷美術館

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世田谷美術館でシャガールの版画を見たのち二階に移動。コレクション展も見学。
やっていたのは【雑誌にみるカットの世界 『世界』(岩波書店)と『暮しの手帖』(暮しの手帖社)展】である。

岩波書店の総合誌「世界」と暮しの手帖社の「暮らしの手帖」のカット原画の展示。

「世界」は読んだことがなく、今後も読むことはなさそうだけれど、カット、なかなかよかった。
名だたる画家が参加しているんですね。意外とカットとなるとイメージの違う画家もいたりする。

中川一政、岡鹿之助、山口蓬春、朝倉摂、池田満寿夫、小磯良平、堂本尚郎、佐藤忠良、小林古径、棟方志功、駒井哲郎、中村研一、荻須高徳、野見山暁治、加山又造などなど。

山口蓬春、小磯良平、荻須高徳などはイメージどおりのカットだったけれど、池田満寿夫や棟方志功はちょっとおとなしめ、野見山暁治、加山又造が抽象的なカットがモダンだ。
中村研二の猫のカット、かわいいなあ。

「暮らしの手帖」は昔、かかさず読んでいたのでとても懐かしい。商品テストやすてきなあなたにのコーナーが好きだった。
独特の表紙も楽しみだったけれど、カットも含めてすべて花森安治が描いてたんですね。あらためて、この雑誌すべてひっくるめて好きだったのだなあと。
久々に読んでみようかなあ。

是非どうぞ。

 

2023/08/13

【マルク・シャガール 版にしるした光の詩展】

art-24 【マルク・シャガール 版にしるした光の詩展】 世田谷美術館

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世田谷美術館で開催中のシャガールの版画の展覧会に行って参りました。

シャガールは生涯で約2000点の版画作品を残しているが、今回は神奈川県立美術館のコレクションの中から約140点を紹介するもの。6つの作品集からなる。

「ラ・フォンティーヌ寓話集」
17世紀の詩人ラ・フォンテーヌの寓話集の挿絵である。
シャガールというと、鮮やかな色彩が思い浮かぶけれど、これはモノクロ。
イソップ物語を基にした寓話集で、知っているお話もあったけれど、知らないお話も。
短い寓話なんだけれど、結構スパイスが効いている。ちょっと残酷なお話もあったりで、これが版画の陰影にマッチ。ちょっと毒気のあるユーモアたっぷりに描かれていておもしろい。
金の斧銀の斧が元ネタと思われるけれど、樵とメルキュールというお話、あとから金の斧ですと言った樵たちが力いっぱいメルキュールから殴られるという・・・
病気の鹿というお話では、お見舞いにやってきた鹿たちがお見舞いが終わったら、周囲の草を全部食べてしまうという残酷さ・・・

「馬の日記」
今まであまり公開されたことがないという作品。
細い線で描かれた作品だが、カバーの馬の蹄鉄の絵がいいですね。

「悪童たち」
フランス作家ジャン=ポーランの自伝的短編の挿絵。
初めて本格的な多色刷りにチャレンジした作品という。
おなじみのモチーフも満載だけれど、それだけでなく、ポーランが少年時代に想像したホルス神なども描かれる。これはいったい??というシュールな絵が多く、解き明かすのは大変・・・というかわからないものがほとんどだけど、それもまた楽しい。

「ダフニスとクロエ」
版画の代表作の一つ。捨て子のダフニスとクロエの恋物語(ラベルのバレエ音楽の方を先に知ったけれど)で、今回は全42点が公開されている。これまで、少しずつは見ていたけれど、通して見るのははじめてだ。
とにかく色彩の美しさにウットリ。なんでもそれまで5つ程度の版だったのを20~25もの版を使ってのリトグラフ制作。
よくよく見ると、やっぱりみんな飛んでるし、不思議な生き物はいるしと、シャガールワールド全開なのだけど、なんか見ていてハッピーになるというか。物語ももちろんハッピーエンド。
ずっと眺めていたい版画集でした。

「サーカス」
これまた代表作の一つ。
このシリーズもとってもカラフルなのだけど、題材が題材だけに、もの悲しい雰囲気も漂う。なんか寂しさを感じるんですね。
カラフルさが、ハッピーな方向に向かわず、逆に哀愁を感じさせるというか・・・幻想的でもある。

「ポエム」
めずらしい木版画。
自身が書いた詩に絵をつけた詩画集である。
木版画なのでちょっと太めの線。ちょっと違うテイストではあるけれど、カラフルな色彩は変わらず。
晩年の作品。

シャガールの版画作品もなかなかよいです。
是非どうぞ。

 

 

2023/08/12

表参道:だるまや

太田記念美術館・岡本太郎記念館に行った後の昼食。

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裏通りに入ったところにあるだるまやという和風らーめんのお店。
のれんや看板にもだるまがついているけれど、入店するとたくさんのだるまの置物が!!

頼んだのは基本のだるまそば。

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箸袋にもだるまさん。

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かやくは別皿というのがおもしろい。
具は細切りのチャーシュー、ねぎ、メンマ、ほうれん草、のり。

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一気にどさっと具をのせます。

出汁はいりこと鰹節かな?ふわっと魚の香りが。
食べてみるとそう主張するわけではないから、鶏ガラとかも使われてるのかな。
あっさり系のスープで飽きがこないタイプ。麺は縮れ麺。

シンプルなラーメンだけれど、結構具だくさんで満足感あり。最後海苔が全部すくいきれなかった・・・

常連さんでチャーハン頼んでる人が多かったから、ちょっと食べてみたいなあ。と思ったけれど量が多そうなのが悩み・・・
ワンタンも魅力的。また今度!

東京都港区南青山5-9-5 村山ビル 1F

2023/08/11

【令和の蔵出し展】

art-23 【令和の蔵出し展】 岡本太郎記念館

初岡本太郎記念館である。
岡本太郎のアトリエ兼住宅だったところで、亡くなるまで50年近くここに暮らしていた。戦前は両親とともに住んでいた場所でもあり、戦後、コルビジェの弟子で友人だった坂倉準三の設計で再建された。
岡本太郎が亡くなって2年後、記念館がオープン。

太郎は生前、作品のほとんどは川崎市に寄贈したたため(岡本太郎美術館はこれを元に開館)、記念館に残っている作品は未完成作品などわずか。
と聞いていたけれど、実際行ってみて、中身の濃さにびっくりでした。

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建物の外観も奇抜。
上の窓が目のようだ。

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さて、やっていた展覧会は【令和の蔵出し展】。
靴を脱いで上がり、2階が企画展示室となっている。

今回の企画展は、開館後25年の間にまだ一度も公開していなかった作品の蔵出しなのだそうだ。

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例えば、左の作品「呪文」などは傷みが激しく、破片は残っているもの、制作当時の写真資料がないため修復できないそう。

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このあたりなど、完成品と思われるしなんで公開されなかったんでしょうね。

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「歓喜」。喜びかなあ??

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題名のない陶器。これは何かを入れるものなのか?

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このあたりの作品はやや未完成?

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太陽の塔の小さいの。
実際に行ってみなきゃ!

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絨毯「群生」。大きな作品ですね。なかなかよい。

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お、座ることを拒否する椅子かな?

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一階にあるのはサロン。
所狭しと作品が並べられている。

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岡本太郎人形は時々着せ替えられるらしい。リアルにできてますね。

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座ることを拒否する椅子がここにも。

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アトリエ。

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ここも展示替えがあるらしいです。

お庭がまたすごい!

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作品が植物の間にたくさん。
岡本太郎ワールド全開である。

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上から太陽の塔が見ている!

気分の上がる美術館です。是非どうぞ。

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おみやげのネックストラップ。

2023/08/10

【歌川広重 山と海を旅する展】

art-22 【歌川広重 山と海を旅する展】 太田記念美術館

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夏場にはなんとなく広重をよくやっている感じのある太田記念美術館。今年も山や海などの風景画の展示である。


東都名所の愛宕山からスタート。東京23区内では最高峰!の山。といっても25.7メートルなんですね。
名所江戸百景の飛鳥山。花見の名所で楽しそうにお花見する様子も見える。向こうに見えるのは筑波山(現在は見えないそう)。
五十三次名所図会の馬入川。ワタクシの生まれ故郷の川。大山が綺麗に見えている。
東海道五十三次からは箱根(デフォルメしすぎ)と原。富士山がはみ出てるのがいいですね。五十三次名所図会の原もちゃんと富士山がはみ出てました!
もう一つ阪之下の筆捨山もあった。おもしろい形の山だ。
五十三次名所図会の岡部、うつの山の蔦の細道はいまも趣のある道だ。
山海見立相撲シリーズが今回は全20図が公開されている。全図公開は国内はじめてとのこと。山と海が描かれたシリーズで軍配がついている。最晩年のシリーズとのことだ。
本朝名所の天保山。これも小さな山ですね。
富士三十六景の甲斐犬目峠、と甲陽猿橋之図は実際広重が訪れているという。猿橋、いい眺めだ。
木曽街道の和田は難所和田峠を描いているが、現在の和田峠より開けているように見える。
木曽路之山川。これは好きな作品。馬籠峠付近を描いているのだけれど、雪の降り積もった山が静かだ。
六十余州名所図会の飛騨は籠わたしが描かれている。お団子じゃなくて人が川を籠で渡るとは!怖いよ。


不二三十六景の七里ヶ浜。江ノ島も見えている。
安房鋸山は、相当とがってますね。
富士三十六景の方の三保之松原。夕暮れ時の空と海が美しい作品。
房州保田ノ海岸は、こんな崖ある?というほどに荒々しい。
六十余州名所図会の親しらず。ここは行ってみたいなあ。波を見ながら走らないといけないのかな?
天橋立はここだけ切り取る?斬新な切り取り方だ。
坊ノ浦 雙劍石は実際にこんな岩があるの?きっとデフォルメされているに違いない。
阿波鳴門之風景。満潮の時かな、渦がすごい。
山海見立相撲。実際広重が行ったと思われる千葉の中では安房小湊の景色が面白い。

信仰
相州江之嶋弁才天開帳参詣群集之図。こんなに多くの人(講かな。おそろいの衣装で)が江ノ島参りをしていたとは!
大山詣でもさかんだったようで、山海見立相撲にも描かれている。滝とか岩肌とかちょっとおもしろい。
六十余州名所図会の榛名山雪中。この奇岩もおもしろいなあ。
山海見立相撲の讃岐象頭山。これはホントに象さんみたいなんですね。ちょうど目のあたりに家があるという。谷文晁の図を元にしているらしい。
六十余州名所図会の安芸巌島祭礼之図。なんで鳥居をぶった切るのか・・・おもしろすぎる構図。

やっぱり、広重の風景版画はいいですね。
是非どうぞ。

2023/08/09

栃木ドライブ2

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続いて向かったのは、道の駅みぶ。

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まず、暑いので、西日光サンライズ・マンゴーを食べる。
凍ったたくさんのマンゴーの上にマンゴーソースのかかったソフトクリームがのっている。おいしい!

野菜の直売所「みぶのやおやさん」で野菜を買って出発。

最後の目的地、栃木市立美術館へ。
旧栃木市役所本庁舎跡地に昨年11月にオープンした新しい美術館。当然?とってもきれいな美術館である。

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art-21 【これだけは見ておきたい 日本洋画の歩み展】

高橋由一からスタート。
江戸時代ですもんね。自画像が丁髷姿だ。
そして「鮭図」!!いつ見てもよいなあ。
由一に洋画を教えたワーグマンも2作。「浦の風景」は静かな風景画だ。
同じくワーグマンに教わった五姓田義松。「富嶽図」はちょっと不思議な油彩画だが、「人形の着物」は完成度が高い。
黒田清輝、岡田三郎助などの師をして知られるコラン。確かに絵を見ると黒田清輝の師だなあと思う。
その黒田清輝の絵は自画像かと思ったら父親の絵。似てる・・・
満谷国四郎「かぐや姫」かぐやというより乙姫のような・・・
なんか青木繁のわだつみのいろこの宮に雰囲気が似てるんですね。
熊谷守一「裸婦」はえ?これがという。やはり「たんぽぽと蝶」のような作品がらしい。
青木繁と坂本繁二郎。同郷同年齢だが、作風も生き様もまったく違う。私は坂本繁二郎の方が好きなんだけど。
萬鉄五郎はインパクト大。フォービズムだよね。
梅原龍三郎もインパクトありますね。目がチカチカしそうだ。
岸田劉生。今年笠間日動で展覧会を見たところだけれど、やはり麗子像がいいですね。まだデフォルメされていない絵と村娘像もあったけれど、麗子に似てるなあと。意外と静物画もいいなと思う。
東郷青児「ヴァイオレット」なんかSOMPO美術館にきたような感覚に・・・
岡鹿之助「花」あまり点描感はなし。
ラストは鴨居玲「勲章」この人の絵は決して得意じゃないんだけど、奇妙な魅力はある。

渡辺省亭などの収蔵品展を見て終わり。

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もうすぐ5時で駐車場が閉まってしまうので、急いで隣の文学館の写真を撮りに行く。
文学館は大正10年に当時の栃木町役場庁舎として建てられ、平成26年まで約90年間にわたり町役場・市役所として使用されたものを改修し、昨年4月オープン。
市ゆかりの作家、山本有三、吉屋信子、柴田トヨを中心とした展示をしているそう。

入館は4時半までとのことで中には入れなかったが、またの機会にということで!

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県庁堀を見学して終了。

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これはコウホネだろうか?

栃木インターチェンジより高速に入り、はじめは順調だったのだが・・・

なんと!帰りも浦和で事故渋滞・・・やれやれである。

夕食場所の華屋与兵衛到着は8時過ぎ。

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おおっ、ここもロボットさんがきてくれるんですね。

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と思ったらワタクシのカツ煮定食は人が運んできましたね。まあ火を使っているから危ないもんな・・・残念。

帰宅は9時過ぎ。
ドライバーさん大変お疲れ様でした。

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今日のおみやげ。
宇都宮のお酒と佐野ラーメン。

 

2023/08/08

栃木ドライブ1

恒例、夏休みのドライブ。
今年はどこに行こう?
そういえば、DIC川村記念美術館でやっていた【芸術家たちの南仏展】を見逃してしまったけれど、宇都宮美術館に巡回しているのを発見。行き先はここに決定。そして、去年11月にオープンしたばかりの栃木市美術館にも行ってみることにした。

7時出発。
大泉から高速に乗り、順調に行けば遅くとも10時半前には美術館に着けるだろうと思っていたのだけど・・・
なんと、浦和で事故渋滞。ぴたりと止まってしまい・・・
結局美術館到着は11時になってしまった。

久々の宇都宮美術館。

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そうそう、こんな彫刻があったんだった。

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こんなのもの。

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あ、かまきりが頭に!

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中庭はチューブの彫刻もありました。

さて、展覧会。

art-20 【芸術家たちの南仏展】

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第1章 南仏の光
リュミエール兄弟の映像からスタート。
セザンヌ「マルセイユ湾、レスタック近郊のサンタンリ村を望む」セザンヌの風景画いいですね。キュビズムが見え隠れ。
デュフィも南仏をイメージさせる画家。赤がまばゆい。
ドランはフォービズムで力強い筆致。
先日見たばかりのマティスがあったのもうれしい。マティスもやっぱり赤だよね。
そして、今まで知らなかった(いや、西洋美術館で見てるはずだが)ルバスクの「窓」とても気に入った。

第2章 避難、あるいは収容
第二次世界大戦中、ドイツ人の芸術家たちが南仏へと移り住み、また亡命をめざしてビザ発給を待つシュルレアリスムの芸術家も南仏に集っている。
ヴォルスはちょっとグロテスクな感じだったが、気に入ったのはドローネー。こういうカラフルな幾何学的抽象画は好きなのだ。
お、見たことあると思ったら、近代美術館にあるアルプの彫刻。「鳥の骨格」も見たことあるんだけど、富山で見たのかな?

第3章 南仏での展開
マティスのジャズシリーズが数点。カラフル。
ピカソは絵画もあったけれど、陶芸がなかなかよい。なんか焼き物とあうんですよね。楽しい作品ばかり。
ピカソの陶芸の向こうに見えるシャガール作品。なかなかよい光景でした。カラフルで、やっぱり人やらなんやらが飛んでいる。
大好きなレジェもあった。

第4章 モダン・アートが南仏に遺したもの
ぱっと目に入ってきたのがマティスの「ミモザ」海藻に見えちゃう笑
ピカソの「草上の昼食」ピカソの手にかかるとこうなるのかと。おもしろすぎる。

コレクション展もざざっと見て(マグリットの「大家族」があった!)終了。

次に向かったのは宇都宮市街。
目指せ!餃子!

近くの市営駐車場に車をとめて二荒山神社斜め前のドン・キホーテ地下にある来らっせへ。

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神社を一応パチリ。

来らっせには常設店舗ゾーンと日替わり店舗ゾーンがあり、まずは常設店舗へと思っていたのに、うっかり日替わりゾーンへと行ってしまった!
が、これで正解!

10店舗の餃子が食べ比べできる。
とりあえず、A盛りとB盛りとを頼み、実家の人たちはA、我々はBをいただく。

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いや~ホント、店舗によって全然違いますね。
キャベツメイン、ニラメイン、海老入りもあった。皮もちがう。
今回はきりん、さつき、雄都水産、鵜の木、寿限無餃子の餃子だったが、また別のも食べたいなあ。

続いて常設店舗コーナーへ。

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定番のみんみんの、焼き、揚げ、水餃子、龍門のめんたいチーズ餃子を頼む。
めんたいチーズもおもしろいけれど、やっぱり普通のがいいかも?という結論。

(続く)

2023/08/07

上野:雛鮨

国立西洋美術館に行ったあとの昼食。
やっぱりさくらテラスに向かったわけだけど・・・

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あっさりお寿司やさんに入れました。時間遅かったし、平日だったしね。
もっとも一蘭とか六厘舎は結構並んでましたけど。

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で、頼んだのは今月のおすすめにぎり。

中とろ / 赤身 / きはだまぐろ / かんぱち / すずき / あじ / あおりいか / サーモンポキ風軍艦 / 刻みうなぎ軍艦。

ポキ風がおもしろかったし、うなぎ食べられたのはうれしい。

割と酢は控えめだったけれど、おいしゅうございました。

東京都台東区上野公園1-54 上野の森さくらテラス 2階

2023/08/06

【美術館の悪ものたち展】

art-19【美術館の悪ものたち展】国立西洋美術館

スペインのイメージ展を終えて常設展へ。
版画素描展示室では美術館の悪ものたち展なるものをやっていました。

罪深い人々

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デューラー「博士の夢」怠惰の罪。

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カロの「七つの大罪」ブリューゲルの作品を思い出す。

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スケッジャ「スザンナ伝」ホントにこの長老たちは悪い奴だ・・・

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ルーベンスの原画に基づくボルスヴェルト「最後の晩餐」ユダがお金の入った袋を持っていないような?ユダの足元の骨をくわえた犬は邪悪の象徴らしい。

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これまたルーベンスの原画に基づくペネールス「洗礼者ヨハネの首を持つサロメ」どちらかというとユディトみたい。

悪魔と魔女

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デューラー「騎士と死と悪魔」死は骸骨で表現される。

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ヴェネツィアーノ「魔女の集会」グロテスク。

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ここにもあった!ゴヤのロス・カプリーチョス。
不気味。


魔物

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シエナ派「聖ミカエルと竜」竜があまり迫力ないな。

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ギージ「人生の寓意」たくさんの動物がいる。

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クラーナハ(父)「聖アントニウスの誘惑」魑魅魍魎。

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テニールス(子)「聖アントニウスの誘惑」この方がわかりやすいかな。

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ヴェネツィアーノ「死と名声の寓意」骸骨だらけ・・・やはり死をいえば骸骨。

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モノグラミストM「虚栄と死」虚栄とはなんとむなしいものか・・・

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ルドン「〈ヨハネ黙示録〉より、・・・之に乗る者の名を死といひ 」一目みただけでルドンとわかる。


近代都市の悪ものたち

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ドーミエ。風刺が効いていておもしろい。

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ムンク「ハルピュイア」この怪物はなんだろう?

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ラストはクビーン「〈死の舞踏〉より、(2)死の仮面 」猿のような骸骨。笑っているのが不気味ですね。

版画素描展示室いつも楽しみな展示。
是非どうぞ。

2023/08/05

【スペインのイメージ展

art-18【スペインのイメージ展】 国立西洋美術館

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「スペインのイメージ:版画を通じて写し伝わるすがた」展に言ってきました。
スペインに関わる版画制作の史的展開というおもしろい企画。

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ドレの「シエスタ、スペインの思い出」からスタート。
エキゾチックな絵。

1.黄金世紀への照射:ドン・キホーテとベラスケス
1-i. 『ドン・キホーテ』
スペインの文学といったらドン・キホーテ。
滑稽なお話のような風刺小説のようなで、絵としてもいろいろと描かれている。

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ドーミエの作品。シルエットがまさにドン・キホーテとサンチョ・パンサ。

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リスカーノの作品だとちょっと勇ましい感じ。

ダリはやっぱりクセありますね(撮影不可)。

1-ii. ベラスケス
ベラスケスの作品に基づいてゴヤやマネが制作した作品などの紹介。
同じ題材をゴヤとマネが描いた作品も並んでいたけれど、ゴヤの方が細かいかな。

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フェリペ4世も!(マネ)犬がちょっと怖い・・・

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同じくマネのマルゲリータ王女は似てない気がする。

2.スペインの「発見」
2-i. 旅行者の見たスペイン
スペインは遠い国だったが、やがてスペインへの旅行が盛んとなり、興味が一気に盛り上がったようだ。

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ただ、はじめはよくわからないので、こんなイメージとか・・

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風景画はなかなかよい。
これもエキゾチックな風景だったんでしょうかね。

2-ii. 人物タイプ
マハがまず注目される。ひだ飾りのついたスカートをはいた女性である。

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ゴヤの作品。

続いてジプシーも注目される。

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マネの作品。

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舞踏も。フラメンコは確かにスペインのイメージとしてある。

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クールベ「もの思うジプシー女」クールベのこうした題材はめずらしいかも?

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ロートレックのポスターはどれもエキゾチック。

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うってかわってソローリャの「水飲み壺」は明るい光が差し込むほっとする絵だ。

2-iii. ゴヤの影響:ドラクロワ、マネ

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ゴヤの「ロス・カプリーチョス」が何点もある。これ、全点見てみたいなあ。皮肉っぽいもの、怖いもの、風刺・・・当時見た人たちはびっくりしたことでしょうね。

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ドラクロワのリスペクト作品もあり、ん?マネはベルト・モリゾを描いたもの?隣にベルト・モリゾの作品もあった。なんで?と思ったけれど、ゴヤ風の女性像ってことみたい・・・

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ゴヤの「戦争の惨禍」シリーズ、重々しいシリーズなのだが、並べての展示はマネの戦争を描いた作品だった。

3.闘牛、生と死の祭典
ゴヤとピカソなど。

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ゴヤは若干残酷性もあり。

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ピカソはいかにもなピカソ作品もあったけれど(ミノタウロスはよく描いているし)、シンプルな筆遣いの作品群が気に入った。

4.19世紀カタルーニャにおける革新
4-i. フォルトゥーニ
カタルーニャ生まれの画家。ゴッホからも高く評価されたそう。

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非常に表現が細かい。

4-ii. バルセロナからパリへ:世紀末の光と影
パリへと旅発った芸術家たち。
四匹の猫という芸術カフェにつどったという。

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カザスの描いたロゴがおしゃれ!

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カザスが手がけたポスター。ロートレックの影響を受けている。

ピカソが何点か。

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「貧しき食事」いいですねぇ。

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「リュイス・アレマニの肖像」。はじめて見たけれど、青の時代でこれもいいなあ。

5.ゴヤを超えて:スペイン20世紀美術の水脈を探る
5-i. 「エスパーニャ・ネグラ」(黒きスペイン)
ゴヤを源流とする流れだが、この言葉ははじめて聞いた。これがなかなかよかった。

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まずはゴヤ。風刺がきいている。

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これこそネグラと言える作品かな。ゾラーナの「宗教行列」

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一番気に入ったのは同じくゾラーナの「アスファルト作業員」。力強い。

5-ii. 叫びと抵抗:20世紀スペインにおける政治と美術

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ゴヤの「戦争の惨禍」シリーズ。悲惨な場面を包み隠さず描いている。黒い絵に通ずるものがある。

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ピカソの「フランコの夢と嘘」風刺が効いていておもしろいけれど、これはフランコには嫌われただろうなあ。
ミロもそうだけれど、骨のある画家たちである。

6.日本とスペイン:20 世紀スペイン版画の受容
この章は撮影不可。
20世紀の版画が並んでいて、名前を知らない画家も多かったけれど、ジョアン・エルナンデス・ピジュアンの作品がスタイリッシュでよかったと思う。

是非どうぞ。

2023/08/04

武蔵小金井:サイゼリヤ 武蔵小金井南口店

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SOMPO美術館に行ったあとの昼食。
ちょうど見終わったところで、雷がなりはじめ、駅近くで雨も降り始めた。早く新宿を脱出しよう!ということで向かったのは武蔵小金井。ゲリラ豪雨を辛くも回避。

昨年も夏にSOMPO美術館のあとに行ったサイゼリヤへ。
結局傘はささずに到着。

ランチメニューはやはりパスして、グランドメニューから選ぶ。

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頼んだのはエスカルゴのオーブン焼き、フォカッチャ、マルゲリータピザ、ミートソースボロニア風スパゲティ。
そして白ワイン。去年は赤を頼んだけど、今年は白で。

エスカルゴ、ハーブ感が若干弱めだけれどおいしい。フォカッチャてソースまでいただく。
ピザもスパゲティもこの値段なら納得。ワインも軽いけれど、ランチならばオッケー。

ということで、来年もまた夏に昼のみするかも?

東京都小金井市本町6-14-45JR武蔵小金井南口ビル3F

2023/08/03

【山下清展】

art-17【山下清展】SOMMPO美術館

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生誕100年、山下清展に行って参りました。
SOMPO美術館は、いつもそれほどは混まないのですが、今回はなかなかの入りでした。
やはり人気があるんですね。

第1章 山下清の誕生―昆虫そして絵との出合い
山下清は、軽い知的障害、言語障害があったことから学校でいじめられ、養護学校に行くことになり貼り絵をはじめることになる。
貼り絵の前は鉛筆画で、後年のペン画を思わせる細かさである。
貼り絵もはじめは昆虫で、わりと単純なものだったのが、だんだん進化する。ちょっと熊谷守一風でもある。
ペン画もはじめていて、「さかな」これいいですね。リットル魚といって、リットルに見える魚。デザイン的である。

第2章 学園生活と放浪への旅立ち
学園生活を貼り絵で。
はじめは決してうまくはなくて、ナイーブアート的というか、でもきっと、この生活にはなじんでいたんだろうな、楽しかったのだろうなということは伝わってくる。
戦争で物資が不足し、色紙の代わりに古切手を使ったりするのがまた味わいがある(「ともだち」など)。
「上野の東照宮」や「八幡様の鳥居」など風景画の方が才能が感じられる・・・と思ったのだが、静物画がなかなか凄いのだ。
百合、栗、菊など、なんと細かいこと!
やがて放浪の旅に出る清。徴兵検査が怖かったのも一つの理由らしい。ドラマでは、ランニングシャツと半ズボンといういでたちだったけれど、実際は浴衣か着物だったそう。
鉛筆画で放浪の様子を描いているけれど、行く先々で食べ物を恵んでもらったり、時には住み込みで働いたり、夜は駅で寝たりという生活。てっきりスケッチしながらの放浪かと思ったが、実際は驚異的な記憶力で、学園に戻った際に描いたそう。
この頃の作品では、さらに技術の向上が見て取れるが、代表作の一つ「長岡の花火」は、静物画でも使われていたこよりが使われていてインパクトのある作品になっている。観客も一人一人描きわけており、いやはや実に細かい。
ゴッホを模写した作品があったり、自画像もゴッホを意識していると思われる。
戦後も放浪を続けていた清だが、鹿児島で発見され実弟に連れ戻されることになる。この時に描いたのが「桜島」。水の表現が素晴らしい。

第3章 画家・山下清のはじまり―多彩な芸術への試み
放浪をやめて画家として活動することになった清。
油彩にもチャレンジしているが、乾くのに時間がかかりテンポがあわないとのことで点数は少ない。が、結構いい作品ばかりだ。描き方は貼り絵のよう。「ぼけ」はゴッホのアーモンドの花にインスパイアされたのだろうか。色味も似ている。
ペン画は本当に細かい。人物画よりやはり風景画だ。しかも風景だけの方が素晴らしいと思う。「小石川の後楽園」とか「大谷の平和観音」、「関門海峡」など。

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貼り絵もさらに細かくなっていく。「グラバー邸」の細かさ!ちょっとグランマ・モーゼスのような雰囲気もある。

第4章 ヨーロッパにて―清がみた風景

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ヨーロッパ旅行をした際の作品。
色調が明るくなった感じ。ヨーロッパの空の色がそうさせたのか・・・
「ロンドンのタワーブリッジ」など、一瞬刺繍絵のようにも思える細さ、細かさ。すごい。
ペン画も進化。ペンで描いたものに水彩で彩色した水彩画も登場。貼り絵とはまた違った味わいだけれど、やっぱり人物はちょい苦手なのかも・・・コペンハーゲンの人魚がちょっと??

第5章 円熟期の創作活動
陶磁器の絵付けにもチャレンジしているが、これがまたいいですね。貼り絵のような細かさはないのだけれど、味わいがある。
そして、富士山が好きだったとのことで、5枚ほど並んでいたけれど、ちょっと長細いというかデフォルメされた富士山。
ラストは、遺作となった東海道五十三次。このシリーズは知らなかった。貼り絵まで作る予定が版画までで終わってしまったのが残念だ。

大変充実した展覧会。
是非どうぞ。

2023/08/02

六本木:クッチーナ イタリアーナ アリア

国立新美術館に行った後の昼食。
いつも昼食には困るのだけど、この日は平日。もしかして、前に一回だけ入ったことのあるイタリアンに入れるかも?と思いいってみた。
ちょうど席があいたところで入店。

なかなかの人気店の模様。

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ワタクシが頼んだのは真鰯と香草パン粉のタップナードソース。
香草が効いていておいしい。松の実もいいアクセント。

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同居人の鶏胸肉とヤングコーンの青柚子胡椒のペペロンチーノ。
途中でチェンジして食べたのだが、柚子胡椒がかなりきいている。ヤングコーンもいいなあ。

ここはまた行きたいお店だけど、休日はなかなか難しいですね。

東京都港区六本木7-10-23 ボラーノ六本木 1F

2023/08/01

【テート美術館展】

art-16【テート美術館展】国立新美術館

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テート美術館展~ターナー、印象派から現代へ~に行って参りました。
テート美術館のコレクションの中で、光をテーマに展示をするもので、18世紀後半の宗教を主題とした作品から現代美術まで幅広い展示。

一部を除いて撮影可。

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リッチモンド「光の創造」からスタート。神が闇から光を創り、昼と夜ができたという誕生の絵から。光が爆発のような?

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ターナーが4枚。ターナーと言えば光の画家とも言えるから、もっときていてもおかしくはないけれど、まあバランスというものがありますからね。もやっとした中に光がしっかり感じられるターナーの絵。中でも「湖に沈む夕日」が素晴らしい。もちろん主題はあるのだけれど、光がメインのように思える。

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ウィリアム・ブレイクが2枚。「善の天使と悪の天使」もそうだけれど、「アダムを裁く神」も地獄感がある。光というより、炎というか。

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ジョン・マーティン「ポンペイとヘルクラネウムの崩壊」もある意味地獄というか、絶望の光だろうか。迫力あり。

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ジョゼフ・ライト・オブ・ダービー「噴火するヴェスビオ山とナポリ湾の島々を臨む眺め」影が効果的だ。

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同じダービー「トスカーナの海岸の灯台と月光」月光に照らされる海がきれいだ。

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コンスタブルの版画から。ターナーよりコンスタブルの方が好きだったりする。

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油彩「ハリッジ灯台」は白い絵の具を散らして水面のきらめきを表現したそう。全体が明るい絵ではないけれど、海はキラキラしている。

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ジョン・エヴァレット・ミレイ「露に濡れたハリエニシダ」。ついついオフィーリアを連想してしまうけれど、これはいいなあ。淡い光の美しいこと!

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以前も見たことがあるエドワード・バーン=ジョーンズ「「愛」に導かれる巡礼」。バーン=ジョーンズも好きな画家。愛に導かれ茨から抜け出す旅人・・・光に導かれるということだろうか。力強い絵である。今回気づいたのだけど、愛の翼の上の鳥たくさんすぎてちょっと怖い気が・・・

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ジョン・ヤング=ハンター「私の妻の庭」女性の衣装も孔雀みたいというところが気になってしかたなかった(笑)

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ジョン・ブレット「ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡」今回の展覧会で一番気に入った作品。差し込む光の美しいこと!
光といえばのモネ2枚。

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「ポール=ヴィレのセーヌ川」睡蓮の絵の延長かな。

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「エジプト川のポプラ並木」これって連作だったんですね。数枚しか見たことがない気がする。
シスレー、ピサロはもう普通にいい絵なのです!

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はじめて知った画家がスティーア。微妙に点描なのかな?

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ギヨマンは鮮やかな色彩の中の明るい光である。
ここになぜか草間彌生作品。光の反射を作品としている。

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このコーナーは3点のみ。

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ハマスホイが2点。ローゼンスタインが1点。
2人の画家を比べてみると、ローゼンスタインの方があたたかみがあるなあと。
ハマスホイの方が静かで、ちょっと無機質な感じがする。

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ここは撮影禁止。
ターナーが講義で教材として使った遠近法の図解はなかなか興味深い。
アルバースの正方形を色を変えて配置した抽象画、意外と好き。

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カンディンスキー「スウィング」光といより弾む音楽かな。

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その隣のブリジット・ライリー「ナラタージュ」目がちかちかしそうな・・・これでも妙に気になる作品。

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ホワイト「ぶら下がったかけら」影も含めて作品なんですね。
ロスコ(撮影禁止)が2枚。いつか川村美術館に行かねば!

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リヒター「アブストラクト・ペインティング(726)」なんか写真に見えて仕方ない・・・
ウィラッツのインスタレーションは信号みたい。

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ジュリアン・オピー。写真かと思ったらそうじゃないんですね。
ナウマンの「鏡と白色光の廊下」あまりに細くて作品じゃないかと思いました(笑)

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気に入ったのがデイヴィッド・バチェラー。「ブリック・レーンのスペクトル 2」キラキラと綺麗。
タレル「レイマー、ブルー」自分までブルーに染まってなんか不思議な気分。

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ダン・フレイヴィン「ウラジミール・タトリンのための『モニュメント』」。蛍光灯アートってのははじめてかも?

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ラストはオラファー・エリアソン「星くずの素粒子」ミラーボールのような作品なのだけど、壁に反射する光がきれいでいいなあ。

光というくくりで構成された展覧会。おもしろい企画と思いました。
是非どうぞ。

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