【歌川広重 山と海を旅する展】
art-22 【歌川広重 山と海を旅する展】 太田記念美術館
夏場にはなんとなく広重をよくやっている感じのある太田記念美術館。今年も山や海などの風景画の展示である。
山
東都名所の愛宕山からスタート。東京23区内では最高峰!の山。といっても25.7メートルなんですね。
名所江戸百景の飛鳥山。花見の名所で楽しそうにお花見する様子も見える。向こうに見えるのは筑波山(現在は見えないそう)。
五十三次名所図会の馬入川。ワタクシの生まれ故郷の川。大山が綺麗に見えている。
東海道五十三次からは箱根(デフォルメしすぎ)と原。富士山がはみ出てるのがいいですね。五十三次名所図会の原もちゃんと富士山がはみ出てました!
もう一つ阪之下の筆捨山もあった。おもしろい形の山だ。
五十三次名所図会の岡部、うつの山の蔦の細道はいまも趣のある道だ。
山海見立相撲シリーズが今回は全20図が公開されている。全図公開は国内はじめてとのこと。山と海が描かれたシリーズで軍配がついている。最晩年のシリーズとのことだ。
本朝名所の天保山。これも小さな山ですね。
富士三十六景の甲斐犬目峠、と甲陽猿橋之図は実際広重が訪れているという。猿橋、いい眺めだ。
木曽街道の和田は難所和田峠を描いているが、現在の和田峠より開けているように見える。
木曽路之山川。これは好きな作品。馬籠峠付近を描いているのだけれど、雪の降り積もった山が静かだ。
六十余州名所図会の飛騨は籠わたしが描かれている。お団子じゃなくて人が川を籠で渡るとは!怖いよ。
海
不二三十六景の七里ヶ浜。江ノ島も見えている。
安房鋸山は、相当とがってますね。
富士三十六景の方の三保之松原。夕暮れ時の空と海が美しい作品。
房州保田ノ海岸は、こんな崖ある?というほどに荒々しい。
六十余州名所図会の親しらず。ここは行ってみたいなあ。波を見ながら走らないといけないのかな?
天橋立はここだけ切り取る?斬新な切り取り方だ。
坊ノ浦 雙劍石は実際にこんな岩があるの?きっとデフォルメされているに違いない。
阿波鳴門之風景。満潮の時かな、渦がすごい。
山海見立相撲。実際広重が行ったと思われる千葉の中では安房小湊の景色が面白い。
信仰
相州江之嶋弁才天開帳参詣群集之図。こんなに多くの人(講かな。おそろいの衣装で)が江ノ島参りをしていたとは!
大山詣でもさかんだったようで、山海見立相撲にも描かれている。滝とか岩肌とかちょっとおもしろい。
六十余州名所図会の榛名山雪中。この奇岩もおもしろいなあ。
山海見立相撲の讃岐象頭山。これはホントに象さんみたいなんですね。ちょうど目のあたりに家があるという。谷文晁の図を元にしているらしい。
六十余州名所図会の安芸巌島祭礼之図。なんで鳥居をぶった切るのか・・・おもしろすぎる構図。
やっぱり、広重の風景版画はいいですね。
是非どうぞ。
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