【テート美術館展】
art-16【テート美術館展】国立新美術館
テート美術館展~ターナー、印象派から現代へ~に行って参りました。
テート美術館のコレクションの中で、光をテーマに展示をするもので、18世紀後半の宗教を主題とした作品から現代美術まで幅広い展示。
一部を除いて撮影可。
Room1
リッチモンド「光の創造」からスタート。神が闇から光を創り、昼と夜ができたという誕生の絵から。光が爆発のような?
ターナーが4枚。ターナーと言えば光の画家とも言えるから、もっときていてもおかしくはないけれど、まあバランスというものがありますからね。もやっとした中に光がしっかり感じられるターナーの絵。中でも「湖に沈む夕日」が素晴らしい。もちろん主題はあるのだけれど、光がメインのように思える。
ウィリアム・ブレイクが2枚。「善の天使と悪の天使」もそうだけれど、「アダムを裁く神」も地獄感がある。光というより、炎というか。
ジョン・マーティン「ポンペイとヘルクラネウムの崩壊」もある意味地獄というか、絶望の光だろうか。迫力あり。
ジョゼフ・ライト・オブ・ダービー「噴火するヴェスビオ山とナポリ湾の島々を臨む眺め」影が効果的だ。
同じダービー「トスカーナの海岸の灯台と月光」月光に照らされる海がきれいだ。
Room2
コンスタブルの版画から。ターナーよりコンスタブルの方が好きだったりする。
油彩「ハリッジ灯台」は白い絵の具を散らして水面のきらめきを表現したそう。全体が明るい絵ではないけれど、海はキラキラしている。
ジョン・エヴァレット・ミレイ「露に濡れたハリエニシダ」。ついついオフィーリアを連想してしまうけれど、これはいいなあ。淡い光の美しいこと!
以前も見たことがあるエドワード・バーン=ジョーンズ「「愛」に導かれる巡礼」。バーン=ジョーンズも好きな画家。愛に導かれ茨から抜け出す旅人・・・光に導かれるということだろうか。力強い絵である。今回気づいたのだけど、愛の翼の上の鳥たくさんすぎてちょっと怖い気が・・・
ジョン・ヤング=ハンター「私の妻の庭」女性の衣装も孔雀みたいというところが気になってしかたなかった(笑)
ジョン・ブレット「ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡」今回の展覧会で一番気に入った作品。差し込む光の美しいこと!
光といえばのモネ2枚。
「ポール=ヴィレのセーヌ川」睡蓮の絵の延長かな。
「エジプト川のポプラ並木」これって連作だったんですね。数枚しか見たことがない気がする。
シスレー、ピサロはもう普通にいい絵なのです!
はじめて知った画家がスティーア。微妙に点描なのかな?
ギヨマンは鮮やかな色彩の中の明るい光である。
ここになぜか草間彌生作品。光の反射を作品としている。
Room3
このコーナーは3点のみ。
ハマスホイが2点。ローゼンスタインが1点。
2人の画家を比べてみると、ローゼンスタインの方があたたかみがあるなあと。
ハマスホイの方が静かで、ちょっと無機質な感じがする。
Room4
ここは撮影禁止。
ターナーが講義で教材として使った遠近法の図解はなかなか興味深い。
アルバースの正方形を色を変えて配置した抽象画、意外と好き。
Room5
カンディンスキー「スウィング」光といより弾む音楽かな。
その隣のブリジット・ライリー「ナラタージュ」目がちかちかしそうな・・・これでも妙に気になる作品。
ホワイト「ぶら下がったかけら」影も含めて作品なんですね。
ロスコ(撮影禁止)が2枚。いつか川村美術館に行かねば!
リヒター「アブストラクト・ペインティング(726)」なんか写真に見えて仕方ない・・・
ウィラッツのインスタレーションは信号みたい。
Room6
ジュリアン・オピー。写真かと思ったらそうじゃないんですね。
ナウマンの「鏡と白色光の廊下」あまりに細くて作品じゃないかと思いました(笑)
気に入ったのがデイヴィッド・バチェラー。「ブリック・レーンのスペクトル 2」キラキラと綺麗。
タレル「レイマー、ブルー」自分までブルーに染まってなんか不思議な気分。
Room7
ダン・フレイヴィン「ウラジミール・タトリンのための『モニュメント』」。蛍光灯アートってのははじめてかも?
ラストはオラファー・エリアソン「星くずの素粒子」ミラーボールのような作品なのだけど、壁に反射する光がきれいでいいなあ。
光というくくりで構成された展覧会。おもしろい企画と思いました。
是非どうぞ。
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