【ゴッホと静物画展】
art-3 【ゴッホと静物画展】 SOMPO美術館
【ゴッホと静物画 伝統から革新へ展】に行って参りました。
ゴッホってそんなに静物画描いてたっけ?と思ったけれど、油彩850点ほどのうち180点ほどが静物画だそうで。ひまわりだけでなくいろいろと描いているんですね。
ゴッホ展はしばしばやるけれど、ゴッホはちょっとだけということも多い中、この展覧会はゴッホがたくさん!
一部をのぞいて撮影可でした。画家名のないものはゴッホの作品です。
1 伝統
「麦わら帽のある静物」絵画の勉強をしていた頃の作品のようで、正統派な感じ。
「骸骨」この筆致はゴッホですね。他の画家の同テーマのさくひんも並んでいて、いい展示である。並べてみてみるとゴッホは異質。
「コウモリ」なんかかわいらしいコウモリだ。
ニシンも何点か並んでいたが、「燻製ニシン」なかなかよい。うろこもちゃんと描いてある。
正統派な静物画が並ぶ中、ゴッホも3点。
「陶器の鉢と洋ナシのある静物」クワイに見えた・・・
「りんごとカボチャのある静物」「野菜と果物のある静物」いずれもオランダ時代らしく、背景が暗い。少しセザンヌっぽい感じもある。
「鳥の巣」2点。ゴッホは自分でも集め、近所の子供たちにも集めてもらって描いたとのこと。口を開けて餌をねだる小鳥たちがかわいい。
このあとは花。
ドラクロワはこういう静物画のイメージなかったなあ。
ルノワールはこういう暖色系ですね。
「野牡丹とばらのある静物」うーん、これホントにゴッホと思うくらい画風が違う。
「青い花瓶にいけた花」これはらしい絵。
2 花の静物画
モンティセリ「花瓶の花」すごい厚塗り。ゴッホはこの影響を強く受けているようだ。
「カーネーションをいけた花瓶」散った花びらもよく描いてますね。
「ばらとシャクヤク」背景がちょっとうねってます。
「赤と白の花をいけた花瓶」パリに出てきてすぐの作品なのでオランダ時代と同じ画風。
モネ「グラジオラス」どこか和風。
「結実期のひまわり」こういうひまわりもあるのね。
ひまわりモチーフの作品がいくつか。
レスリー「太陽と月と花」月はどこに?
イスラエルス「「ひまわり」の横で本を読む女性」テオからひまわりを借りてきて書き込んだとのこと。どのひまわりだろう。
「ひまわり」「アイリス」この並びいいなあ。鮮やか。
3 革新
トルソが2点。練習なんでしょうね。
「ヴィーナスのトルソ」はピカソの青の時代を思い起こす。
「靴」はなかなかリアル。雨の日歩き回ってわざわざ泥がこびりついた感じを出したらしい。
「三冊の小説」本のタイトルが気になる・・・
「レモンの籠と瓶」机がゆがんでいる。
「皿とタマネギのある静物」皿にゆがんでセザンヌに近づいている。
セザンヌ「ウルビノ壺のある静物」のっぺり感が強い。
やはりセザンヌといえば「りんごとナプキン」かも。
ゴーギャン「りんごのある静物」セザンヌに近し。
ゴーギャンらしい静物画ならば「ばらと彫像のある静物」でしょう。「花束」は赤い花を後から点々とつけたようで少々違和感が・・・
ルノワール「果物のある静物」ルノワールは静物画でもこうした色合いになるんですね。
ヴュイヤール「アネモネ」母親が婦人服の仕立てやをやっていたため、生地の柄に焦点をあてたものが多いのだとか。なるほど。
ヴラマンク「花瓶の花」強烈な色彩。フォービズムですね。
とても充実した展覧会。ゴッホファンの方も静物画好きな方も見逃せません。
是非どうぞ。
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