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2024/01/04

【パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展】

art-2【パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展】 国立西洋美術館

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約50年ぶりの大規模なキュビスム展に行って参りました。
ポンピドゥーセンターから初来日作品50点以上、全部で140点もの作品。キュビスムの始まりから終わりまでを明らかにする展覧会。

1:キュビスム以前ーその源泉
キュビスムの始まりといえばやはりセザンヌ。セザンヌとしてはキュビスムを意識したわけではないだろうけれど、いろいろな面から描くというのはまさにキュビスム。展示されていた中では「ラム酒の瓶のある静物」が一番キュビスム的だろうか。
ゴーギャンはキュビスムというより平面的な、かな。

2:「プリミティヴィスム」
ピカソはアフリカなどのプリミティズムという様式の影響を受ける。

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「女性の胸像」。この横顔はそうだなと思う。
ブラック「大きな裸婦」。ピカソの影響大。

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ローランサン「アポリネールとその友人たち(第2ヴァージョン)」。ローランサンの画風確立前という感じ。前にいるのは犬?

3:キュビスムの誕生̶セザンヌに導かれて

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ブラックのレスタクを描いた3作品はまさにセザンヌ!

4:ブラックとピカソ̶ザイルで結ばれた二人(1909–1914)
ブラックとピカソは互いに協力し競い合いながらキュビスムを追及していく。
はじめはブラックとピカソも画風が似ていてわからないのだけど(色味も)、次第に違いが現れてくる。

はじめはなんとなくまだ形が結構わかるんですね、双方とも。

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ただ、ブラックの方がカクカクしてる印象?

意外と初期のブラックの静物画、好きだなあ。

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文字を入れたり、木目を入れたりのコラージュ的な作品もおもしろい。

5:フェルナン・レジェとフアン・グリス
レジェはキュビスムから離れたあとの作品の方の印象だけれど、確かにキュビスム作品を描いているんですね。

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「縫い物をする女性」いいなあ。なんか木工作品みたい。

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「婚礼」。近未来的な感じがした。

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フアン・グリスはスペインに行った際、たくさん見ているのだが、色彩がきれいですね。かなりわかりやすいキュビスムだし。

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一番気に入ったのは「本」。

6:サロンにおけるキュビスム
サロンにも進出したキュビスム。サロンなのでちょっとおとなしめな気もするけれど・・・
前から気に入っているのがメッツァンジェ「自転車乗り」。

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グレーズの「収穫物の脱穀」もおもしろい。どこに人の頭が?体が?

7:同時主義とオルフィスム̶ロベール・ドローネーとソニア・ドローネー
ドローネー夫妻の絵はいずれもカラフル。

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いやーよく持ってきたなあというのがロベールの「パリ市」。パリの風景(エッフェル塔、セーヌなど)の中に三美神が・・・こいういう分割の仕方もありだなと。今回一番気に入った作品。

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「円形、太陽 NO.2」は扇風機?昔のGoogleのロゴ?

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ソニアの作品もカラフル!

8:デュシャン兄弟とピュトー・グループ

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マルセル・デュシャン、はじめはキュビスムだったのか!「チェスをする人たち」いいじゃないですか。

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兄レイモンは彫刻家。「恋人たち」は確かにキュビスムですね。
チェコ生まれの画家クプカ(プラハで見たかな?)。

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「色面の構成」。動きの表現に感心。

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「挨拶」はわかるようなわからないような・・・

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ピカピア「赤い木」。形というより色の方が強烈だ。

9:メゾン・キュビスト
キュビスムの家。入口はキュビスム!
中はあまりにキュビスムだと鬱陶しそう・・・と思ったら暖炉の装飾くらいなのかな。

10:芸術家アトリエ「ラ・リュッシュ」
シャガールもキュビスムを!飛んだりねじれたりしているのもまあそう言えなくもないけれど・・・よりキュビスム的作品が何点か。

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「ロシアとロバとその他のものに」。うーん、猟奇的・・・

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「墓地」。これはセザンヌ風キュビスムだなあ。
「白い襟のベラ」はピリミティブなピカソからの影響?
「キュビスムの風景」。真ん中に人が描かれているのがかわいい。
モディリアーニはプリミティズムの影響を受けていたのか・・・ということをはじめて知った。

11:東欧からきたパリの芸術家たち
はじめて知る画家たち。

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エレーヌ・テッティンゲン「無題」。ちょっと漫画チック。アポリネールなども含まれる集団肖像画なのかもだそう。

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レオポルド・シュルヴァージュが描いた「エッティンゲン男爵夫人」この人なのか。決して美化して描いてはないですね。

12:立体未来主義
ロシアではキュビズムの発展系?として立体未来主義があらわれたそう。

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ナターリヤ・ゴンチャローワ「電気ランプ」。確かに未来的。
「帽子の婦人」はポップ。

13:キュビスムと第一次世界大戦
再びレイモン・デュシャン=ヴィヨンの彫刻。「大きな馬」は重量感あり。

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ピカソ「若い女性の肖像」。こういう色使いのピカソはあまり見たことないかも?もうすでにキュビスムからは離れている。

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ジャンヌ・リジ=ルソー「1キロの砂糖のある静物」。これはある意味セザンヌに近い。
フアン・グリスは年代を経てもあまり変わらず。

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マリア・ブランシャール「輪を持つ子供」と次の章のピカソ「輪を持つ少女」は似た感じの絵だ。

14:キュビスム以後
ブラックはちょっとカラフルに、レジェは完璧にキュビスムを脱出。

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コルビュジェはキュビスムは意識してるんだろうなとは思うけれど、ちょっと違うのかなあと。

キュビスムの全容がわかる展覧会。
是非どうぞ。

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