【印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵展】
art-5 【印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵展】 東京都美術館
東京都美術館で開催されている【印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵展】に行って参りました。
休日は予約必要ということで、もちろん予約して行ったのだけど、入場するまで結構な列。中も混み混みでした・・・
ウスターというとウスターソースのウスターを連想するけれど、それはイギリスの地名。こちらはアメリカ、ボストン近郊の都市。
ちなみに、ミュージアムショップでウスターソース売ってました・・・
まあ両市は姉妹都市らしいですが。
1 伝統への挑戦
印象派前段階の作品からスタート。
ラ・ペーニャ、コローは印象派の始まりというような紹介だったけれど、コローの方が近いかなあ。コローの方が好きだし。
ドービニーもいいですね。「ヨンヌ川の橋(夕暮れ)」もボタン号に乗って描いた絵のようだ。
川を描いた作品ではハドソン・リバー派コールの「アルノ川の眺望、フィレンツェ近郊」が穏やかな風景でよい。
意外な作品は、クールベ「女と猫」。こんな作品も描いていたんですね。
アメリカの画家ホーマーの作品「冬の海岸」。荒々しい波のタッチ、迫力あり。
2 パリと印象派の画家たち
いよいよ印象派!
ブーダン「工事中のトゥルーヴィルの港」はいつもの海岸の風景とは違うなあ。
モネ「税関吏の小屋・荒れた海」。お正月見たモネ展でもここを描いた絵があったような?
ピサロ、あらためて見ると、やっぱり印象派だあなと。
ルノワールが2点。見たのははじめて。「アラブの女」は異国情緒たっぷりに描かれている。
アメリカにおいて印象派の影響を受けた画家としてカサットとハッサムの絵があった。
メアリー・カサットはピサロが師だったし、一時期印象派にも参加していたけれど、今回きていた「裸の赤ん坊を抱くレーヌ・ルフェーベル」はどちらかというとルノワール的のように思った。
ハッサムの絵ははじめてではないけれど、何点も見たのははじめてだ。
モネ「睡蓮」。この睡蓮は好き。マグネット購入。モネの睡蓮をはじめて購入したのはこの美術館だったそうだ。
3 国際的な広がり
パリで印象派に触れ、この絵画様式を自国に持ち帰った画家たちの作品。
サージェントが3点。
「水を運ぶヴェネツィアの人」の方がやや印象派的だろうか。イメージするサージェント作品は「キャサリン・チェイス・プラット」。風景画はめずらしい。
このあとは、印象派の影響を受けた日本人画家の作品が並ぶ。趣旨としてはわかるのだけど、ちょっと水増し的だなあ。
黒田清輝、藤島武二(「ティヴォリ、ヴィラ・デステの池」は光が美しい)、児島虎次郎などまあそうだろう。
その中で、斉藤豊作「風景」がなかなかよかった。点描に近いけれど、雰囲気はモネだなと。
4 アメリカの印象派
アメリカにおける印象派は、ヨーロッパにおける印象派とはちょっと違う気もする。景色が違うからかなのか・・・
グリーンウッドの風景画がよい。「雪どけ」の美しいこと!
ハッサムで一番好きなのは「コロンバス大通り、雨の日」。抑えた色が雰囲気を出している。パリの風景にも見える。
「シルフズ・ロック、アップルドア島」は連作だそうだが、面白い景観。モネのノルマンディー・・・エトルタなどを連想する。
5 まだ見ぬ景色を求めて
ポスト印象派の作品。
シニャック「ゴルフ・ジュアン。カラフル!
ブラックの「オリーヴの木々」にはびっくり。フォーヴィズム的作品で、こんな色彩の絵もあったとは。
アメリカの画家パーシャルはグランドキャニオンをたくさん描いたとのことで「ハーミット・クリーク・キャニオン」。光の表現が印象派に通じるものがある。
ベンソン「ナタリー」。西部劇に出てきそうな女性だ。
ちょっと変化球な印象派展。
是非どうぞ。
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