【平櫛田中邸の記憶 第一章 玉川上水に魅せられて展】
art-12 【平櫛田中邸の記憶 第一章 玉川上水に魅せられて展】 平櫛田中彫刻美術館
夏休み4日目。
月曜日やっている美術館はあまりなく・・・国立新美術館に行くことが多かったけれど、今年は見たい展示がなかったため、さあどうしようとなったが、そうだ!近いがために?なかなか行く機会のなかった平櫛田中彫刻美術館に行くことになった。
車をとめて10分弱。玉川上水沿いの美術館へ。
特別企画としては、題名のとおりなのだけど、むしろ常設の彫刻の方を楽しみにみた。
ホールで出迎えてくれたのは「転生」と「天心先生記念像試作」。転生は、鬼が口から人間を吐き出す様子をあらわしているが、生ぬるい人間を喰らった鬼があまりのまずさに吐き出した様子なのだそう。すごい形相だ。
天心先生は、そうそうこんなほっぺたの人だなあと。
「釣隠」。田中の彩色彫刻といえば、鏡獅子というイメージだけれど、結構彩色で制作してるんですね。あまりに細かいのにびっくりで、ホントに着物を着ているかのよう。
「尋牛」。しわ一本までが細かく彫られていてリアル。
芭蕉や良寛の彫刻作品もきっとこんな人物だったに違いないと思わせる。
「満徳恵比寿尊像」と「福聚大黒天尊像」は2等身!なんともいえないおかしみがある。
「気楽坊」も、ついつい笑ってしまう作品だが、気楽坊というのは、後水尾天皇(徳川秀忠の娘と政略結婚させられた)が日々のやるせない気持ちを慰めた指人形だったんですね。
「新春」はめずらしや子犬がモチーフでほのぼのするけれど、実は、大正15年、昭和2年とたてつづけに長女と長男を亡くして失意のどん底にいた際の作品だという。
田中が晩年の10年(107歳の長寿。その当時男性長寿日本一だった)を過ごした九十八叟院は残念ながら改修工事予定のため、玄関のみの公開。修復後是非見てみたいな。
庭の彫刻用のクスノキの原木大きかった!
5.5トン!
田中はこの原木を100歳の時に購入したそうだから驚くべし・・・
よい美術館でした。
おまけ
敷地の角に丸ポストがありました。
小平市は、都内一丸ポストが現存するらしく、いつか全部まわってみたいな。
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