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2024/08/13

【TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション展】

art-13 【TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション展】 東京国立近代美術館

夏休み5日目は東京国立近代美術館へ。

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5月後半からはじまっていたこの展覧会。ノーマークだったが、先日テレビで紹介していて、おもしろい企画だなと思い、行くことに。
パリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、大阪中之島美術館の所蔵品から共通点のある作品をトリオで紹介するというもの(大阪中之島美術館はまだ行ったことがない)。なんか、楽しそうな企画だ。

1 コレクションのはじまり

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いずれの美術館もコレクションのはじまりは人物像だったんですね。
ドローネー「鏡台の前の裸婦(読書する女性)」の色彩が目をひく。

2 川のある都市風景

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好みはマルケのセーヌ川かな。
小泉癸巳男の聖橋は関東大震災から復興した姿、小出
楢重は工業化が進む大阪の街を描いていて時代ならではの絵である。

3 都市と人々

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ユトリロの「セヴェスト通り」は白の時代が終わりカラフルになった頃の作品。人が大きすぎる・・・
長谷川利行「新宿風景」は、ガラス絵のイメージと重なる。

4 都市のスナップショット
写真の展示。

5 加速する都市

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抽象画っぽい作品が並ぶ。
川上涼花「鉄路」はこの色が好き。

6 広告とモダンガール

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杉浦非水「銀座三越 四月十日開店」。女性が、モガだ!と思ったら、ガルガリーリョ「モンパルナスのキキ」もちゃんとそういう頭になっている(彫刻)。

7 都市の遊歩者

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いずれも描かれた人物がさびしげな感じ。
モーリス・ユトリロ「モンマルトルの通り」も佐伯祐三「レストラン(オテル・デュ・マルシェ)」 もいいんだけど、松本竣介「並木道」が特に気に入った。これ、前に見たことあったっけ?

8 近代都市のアレゴリー

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近代美術館おなじみの古賀春江「海」のシュールな感じもいいけれど、なんといってもデュフィの「電気の精」。パリ市立近代美術館で見て感激した覚えが。有名な観光スポットとともに古代から現代までのたくさんの科学者が、あの独特の色遣いで描かれていて、楽しい。

9 都市のグラフィティ

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佐伯祐三とバスキアを並べるとは!!
でも違和感ないんですね。

10 空想の庭

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アンドレ・ボーシャン「果物棚」は素朴派らしい、なんといえないじわりとくる絵だ。

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辻永「椿と仔山羊」。ちょっとどきっとする色彩だけど、山羊がかわいい。

11 夢と幻影
シャガール、三岸好太郎、ダリ、それぞれ、らしい絵といえる。
この中ではダリがいいかなあ。

12 戦争の影

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北脇昇の作品が一番わかりやすい。フォートリエは「人質」シリーズとは違うけれど、なんとなくわかる。吉原治良「菊(口)」はわかりづらい。抽象画は戦時下では反体制的と見なされていたらしいが・・・

13 現実と非現実のあわい

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ヴィクトル・ブローネル「ペレル通り2番地2の出会い」がなんとも気持ち悪い。アンリ・ルソーの蛇使いの女を基に描いているのだけど、顔が一つ、体が2つ、足4本、手が6本という怪物が不気味すぎる。
これに比べたらルネ・マグリット「レディ・メイドの花束」、有元利夫「室内楽」なんて普通!なんで、フローラが背中に張り付いてるんだ?とは思うけれど。

14 まどろむ頭部

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デ・キリコ展でさんざんこういう絵は見たなと思ったけれど、イケムレレイコもブランクーシも同じ頭の形だ!
いいトリオ!

15 モデルたちのパワー

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マティス、萬鉄五郎、モディリアーニ、みな、こちらを向いてちょっと挑発的な感じのトリオである。
残念ながら、「裸体美人」の展示期間ではなかったのだけど、「裸婦(ほお杖の人)」が見られてからよし。これもなかなか強烈だ。

16 自画像

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スーチンは「グロテスク」という題名どおりの自画像だが、丸木俊がめずらしい。こんな絵を描いていたんだなと。

17 こどもの肖像

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岸田劉生の麗子像はまだデフォルメされていない時代のもの、藤田嗣治もあまり大人びてない少女だ。

18 女性たちのまなざし

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女性の向きが同じってことかな??
ボナールはほんわかとした雰囲気だけど、藤島武二はけだるげ、ヴァラドンの自画像は、確固たる意思を感じる。

19 美の女神たち

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藤田嗣治とローランサンはまあいいんですよ、確かに女神たちねと思ったけれど、メッツァンジェのキュビズムでは女神ぶりがわかりません笑

20 人物とコンポジション

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ブランシャールの「果物籠を持った女性」、小倉遊亀「浴女 その二」の床は同じだ!この構図はおもしろいですね。ブランシャールは最近好きになった画家。

21 分解された体
ピカソより萬鉄五郎の勝ち!やはり「もたれる人」のインパクトはすごい。

22 機械と人間
レジェはいいですねぇ。

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リシツキーの版画も記号的でおもしろい。

23 プリミティヴな線

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パウル・クレーはプリミティブというよりは記号的かな。
菅井汲、アベルはプリミティブというか子供的な感じもある。

24 デフォルメされた体

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クラインの「青いヴィーナス」がじわじわくる。どうみてもヴィーナスじゃないよ・・・熊のぬいぐるみ感。

25 有機的なフォルム
抽象画(像)の範疇だと思うのだけど、生命感もあるといえるだろうか??
岡本太郎はまだまだ初期な感じ。

26 色彩とリズム

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ソニア・ドローネーは好きな画家。元気が出るような色の組み合わせ。田中敦子、菅野聖子もテイストは同じだが、全編こんな感じだと疲れちゃうのかもしれない。

27 差異と反復

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草間彌生、よくよく見るとポツポツというか点々というか・・・ずっとは見ていられないなあ。

28 色彩の生命

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ロスコの作品はロスコにしてはくすんでいるような・・・
他の2点はなんか共通点を感じた。

29 軽やかな彫刻

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モビール彫刻のおもしろいところは、揺れて動くことと、壁に映った影も含めて芸術だということ。

30 ガラクタとアート
だんだん理解が難しい芸術へ・・・
なんでもアートになるんだなあと・・・

31 日常生活とアート

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はじめてみたぞ!倉俣史朗の椅子、ミス・ブランチ。きれいだなあと思うけど、実用的じゃあない。

32 ポップとキッチュ

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奈良美智好き。森村泰昌も気になる・・・
2人とも個展を見てみたいものだ。

33 自己と他者
映像作品は長いと全部は見られない・・・
一番気になったのは、出光真子の「主婦の一日」。普通の主婦の一日を切り取っているようにみえて、何か変・・・

34 カタストロフと美
東日本大震災後の作品、「津波の木」が心にささる。

思った以上に楽しい展覧会でした。
企画の勝利ですね。トリオを組ませるの、楽しい作業だっただろうなあと。

是非どうぞ。
 

 

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