【北斎 グレートウェーブ・インパクト展】
art-14 【北斎 グレートウェーブ・インパクト展】 すみだ北斎美術館
夏休み6日目はすみだ北斎美術館へ。
4年ぶりの北斎美術館。
駅から少し歩くので、なるべく曇っている日がいいなあと思っていたが、やや曇りがちという天気。暑いのは暑いけれど、まあなんとかなった・・・
「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」はこのシリーズの中でも、とても好きな作品の一つなので、行ってみようと思ったのだが、新千円札の裏面のデザインに採用されたことを記念しての展覧会らしい。
プロローグ 新しいお札になったグレートウェーブ
展覧会は、もちろん?「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」からスタートだが、残念!後期はパネル展示だった。
新千円札、最近はちらほら見かけるようになりました・・・
【第1章:江戸の西洋ブーム ―海外へのあこがれ】
洋書輸入の禁緩和によって、西洋の透視図法(線遠近法)が浮世絵にも採り入れられるようになり、北斎も採り入れている。
北斎漫画でも紹介されてたんですね(見てるけど忘れている)。
北斎と勝川春亭の合作「東都十二景」では遠近法を採り入れ、西洋風に描かれている。
ベロ藍も日本に入ってきて、富嶽三十六景も、藍色が美しいけれど、展示されていた「武陽佃嶌」も海の藍がとてもきれいだ。
【第2章:グレートウェーブ誕生 ―その波は、どこから来たのか】
「神奈川沖浪裏」は、北斎が浮世絵を描きはじめてから50年たって生まれているが、どのようにしてこの作品が作られることとなったかの展示。
尾形光琳「光琳百図」の「金地二枚折屏風彩色浪」に似たような波が描かれている。北斎は一時期琳派の絵師だった期間があり、もしかして影響があるのだろうか。
「三代目瀬川菊之丞 白酒売おきく」にもくるっとなった波が描かれているけれど、まだかぎ爪にはなっていない。
司馬江漢の江の島の絵の影響も受けているようだ。「『柳の糸』江島春望」など。
「芥子」などの作品のうねりというか、半円を描きながら伸び上がる感じも波の表現につながっているというけれど、それはどうなんだろう??
「椿説弓張月」の作品や、北斎漫画の「阿波の鳴戸」など、次第に波が完成形に近づいていく。かぎ爪がだんだんと現れ、波もダイナミックに!「賀奈川沖本杢之図」は波はかぎ爪ではないけれど、構図は完成形に近づいている。
「神奈川沖浪裏」後も、「富嶽百景」などでも描いているんですね。
【第3章:グレートウェーブインフルエンス ―その波は、どこへ行くのか?】
北斎の弟子たちがその影響を受けているのはまあ当然だけど、広重も!
「不二三十六景 相模七里か浜風波」の波の表現は確かに・・・
国芳の「高祖御一代略図 佐州流刑角田波題目」は構図も波の形もちょっと似ている。
芳年はうーん、ちょい波の形が違うかな。
現代のアーティストでは、しりあがり寿の「ちょっと可笑しなほぼ冨嶽三十六景」シリーズがおもしろかった。
カルビーコラボのポテチ(の袋)の展示もあったけれど、このポテチ、前回来たときにもらっていたんだった!!
なかなか楽しい展覧会でした。
常設展示
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