【カナレットとヴェネツィアの輝き展】
art-21【カナレットとヴェネツィアの輝き展】 SOMPO美術館
カナレットの展覧会に行って参りました。
カナレットの絵は、いろいろな展覧会でちょくちょく見るのだけど(風景画の展覧会では必ずといっていいいほどあり)、カナレットメインというのは初めてらしい。
カナレットはヴェネツィア生まれで、ヴィネツィアの景観画「ヴェドゥータ」で有名となった画家である。
第1章 カナレット以前のヴェネツィア
ヴェネツィアの鳥瞰図からスタート。
昔は鉄道の駅もないし、橋はリアルト橋しかないけれど、今と変わらぬ姿。鳥瞰図ってついついじっくり見てしまう。
カナレット以前のヴェドゥータだと、ティエポロ。といっても景観画かなあという作品ばかりだった。
第2章 カナレットのヴェドゥータ
ここからがメイン。
カナル・グランデですよねぇ、ヴェネツィアといえば!
初めて知ったのは、カナレットは見たとおりを描いているわけではないということ。いろいろなスポットを詰め込んで、決してここから全部が見られるわけではないという光景を作りだしているそうなのだ。
レガッタを描いた絵が華やかでよい。
注目したのは船の飾り。これって金属なの??
「昇天祭、モーロ河岸のブチントーロ」は光の表現が独特だ。
「サン・マルコ広場」は好きな作品。
ロンドン滞在時にはロンドンも描いている。
「ロンドン、テムズ川、サマセット・ハウスのテラスからロンドンのザ・シティを遠望する」は、言われないとヴェネツィアかもと思ってしまった。
公園の歩道を描いた作品や、遊興施設の内部を描いた作品(これはかなり細かい絵)もあるけれど、やはり水ですかね、カナレット。
ローマを描いた作品もあった。
第3章 カナレットの版画と素描―創造の周辺
制作の過程がみてとれる素描や版画(結構細かい)。
その他、カナレットも使ったという、カメラ・オブスキュラの展示もあり、実際見てみると、そういう方向に反転するのかと驚いた。カメラの原型なんですね。
第4章 同時代の画家たち、後継者たち―カナレットに連なる系譜の展開
ベルナルド・ベロットの作品「ルッカ、サン・マルティーノ広場。ベロットはカナレットの追いにあたる。結構おじさんにならっている感じだ。
グアルディは正統的な後継者と言えると思う。いかにもヴェネツィアらしい風景だ。と思ったら続く2作品は違うか・・・
実に変な?絵はウィリアム・マーロー「カプリッチョ:セント・ポール大聖堂とヴェネツィアの運河」。運河の向こうにロンドンの大聖堂が!なんかしっくりこない気が・・・
第5章 カナレットの遺産
19世紀の画家の作品。
エティの「溜息橋」はよくよく見ると怖い絵。溜息橋を渡った先は、牢獄なのだけど、裸にされた人が川に運び出されようとしている・・・処刑された囚人は真夜中ゴンドラに乗せられ、遠くに運ばれていくという場面らしい・・・
ホイッスラー「ノクターン:青と金色 サン・マルコ大聖堂、ヴェネツィア」は夜の闇に浮かび上がる大聖堂。いかにもホイッスラーだ。
ブーダンもヴェネツィアを描いていた。やはり空を描いている。
モネが2点。バラ色が印象的な作品と、ぼんやりとした作品と。どちらもいかにもモネけれど、ヴェドゥータと言えるのかな、これ。
最後はシニャック。モザイクですね。
全編カナレットではなかったけれど、ヴェドゥータの発展から、それ以後までがわかる展覧会でした。
ヴェネツィアの風景が素敵です。是非どうぞ。
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