アンドレアス・フェーア『弁護士アイゼンベルク』
本日の本
book-9 『弁護士アイゼンベルク』 アンドレアス・フェーア著 創元推理文庫
STORY:凄腕の女性刑事弁護士アイゼンベルクの元にホームレスの少女が依頼が持ち込まれる。ホームレスが若い女性を殺害した事件だったが、容疑者は彼女の昔の恋人だった・・・
☆☆☆☆ドイツミステリー。
ドイツミステリーといえば、ネレ・ノイハウスのオリヴァー&ピアシリーズが大好きなのだが、この作家さんははじめて。
主人公アイゼンベルクが捕らえられて危機一髪な場面ではじまる。
時は遡り、彼女が事件の依頼を受け、被疑者が元恋人、そして、猟奇的な殺人だということがわかる。
並行してさらに遡ってコソボから亡命しようと吹雪の中車を走らせる女性の話が挟み込まれ・・・
この2つの物語がどう交錯していくのだろうということが気にかかりつつも、容疑者が自白をくつがえし、さらにまた覆すという展開。
そして、ついに2つの物語がつながった時、さらに過去の事件がリンクして、ああなるほど・・・と思ったら、どんでん返し!ぞっとする結末。
主人公は頭が切れて行動力もあって・・・なのだけど、ちょっとパワハラチックなところもあり、はじめはあまり好きになれず・・・最後になってようやくいいかと思えるように。別居中の浮気夫、反抗期の娘、依頼者の男爵、事務員達など、個性的なキャラをいろいろいておもしろい。
ラスト1ページ、え?何?という新しい謎も提示されて、これはもう次の作品を読むしかないな。
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