【黙然たる反骨 安藤照展】
art-17【黙然たる反骨 安藤照展】 松濤美術館

松濤美術館で開催されている【―没後・戦後80年 忠犬ハチ公像をつくった彫刻家―】に行って参りました。


安藤照という彫刻家の名前は最近まで知らず・・・
渋谷駅にいまあるハチ公は二代目で、一代目は戦争に拠出されてなくなってしまったことは聞いていたけれど、名前は知らなかったのと、二代目を作ったのがこの方の息子さんの彫刻家であることははじめて知ったのだった。
安藤照は、空襲で亡くなっており、アトリエも焼失したため、ほとんどの作品が失われ、残っている作品はわずか30点ほどという。
ということもあり、この展覧会も安藤照だけでなく、その周辺の彫刻家の作品も展示されていた。
門下にあったものの、のちに袂をわかつことになった朝倉文夫の猫なども。
第2章は動物彫刻。
動物好きだったそうで、ポインターを7頭も飼っていたとか。ポインターをモデルにした作品、かなりリアルだ。
鶉やめじろもかわいいけれど、なんといっても兎がかわいい!この丸っこいフォルム!
第3章にはハチ公が。
ちっちゃな作品だが、忠犬ハチ公を作る際、寄付金を募って、そのお礼として贈られたものとか。
耳の折れ具合がいいなあ。
第4章は、朝倉文夫と袂をわかち、塊人社を結成した頃の作品、そして同士達の作品が並ぶ。
こうしてみると、ごくごくオーソドックスな作風だなと思う。
第5章は戦時下で作られた作品など。
多くの彫刻家たちが戦争をモチーフにした作品を作る中、安藤照は自分の作りたいものを作ったのだという。

54歳で亡くなり、作品のほとんどが失われたのが残念です。
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