【ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢】
art-19 【ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢】 東京都美術館

開幕2日目のゴッホ展に行って参りました。
予約時間に行くと長蛇の列で、少し待ってから入場。でも中も混み混みでした・・・
第1章 ファン・ゴッホ家のコレクションからファン・ゴッホ美術館へ
ゴッホの作品は弟テオが受け継ぎ、さらに妻ヨーが世に広め、テオとヨーの息子が財団を設立、美術館を開館させている。その紹介。
今回の展覧会はほとんどがファン・ゴッホ美術館所蔵の作品で構成される。
第2章 フィンセントとテオ、ファン・ゴッホ兄弟のコレクション
兄弟は若い頃から版画等をコレクション、パリでは同時代の画家の作品も入手している。
ラッセル「フィンセント・ファン・ゴッホの肖像」。ゴッホは自画像はよく目にするけれど、他の画家が描いた物はあまりみたことがない。自画像よりはイメージ近いのかも?
モンティセリ「花瓶の花」。ゴッホはモンティセリの影響を受けたという。花の色遣いとかだろうか。
ファンタン=ラトゥール「花」。この影響も大きそうだ。
花関連でいうとクォストの「タチアオイの咲く花」がきれい。
ゴーギャンの「雪のパリ」はヨー感謝の印として送られた作品の一つという。わりとオーソドックス。
ゴッホは浮世絵を収集していたとのことでその展示も。「種まく人」は特に浮世絵の影響を感じますね。それにしても強烈な色彩だ。
第3章 フィンセント・ファン・ゴッホの絵画と素描
オランダ時代
「ルナリアを生けた花瓶」。花でなくさやを描いていて、沈んだ色調の静物画。
「女性の顔」。じゃがいもを食べる人々にいる顔だなと。
「鳥の巣」。リアルに描いているが、ゴッホは鳥の巣をコレクションしていたとか。
パリ時代
「ヴィーナスのトルソ」「膝をつく人体模型」。ゴッホとしてはめずらしい石膏像。この人体模型、筋肉凄い!と思ったらホントにこういう模型だった・・・
「グラジオラスとエゾギクを生けた花瓶」。モンティセリなどの影響を受けての静物画だろうか。この時期の色調明るくてよい。
「モンマルトル:風車と菜園」はゴッホとしては穏やかな作品。
「画家としての自画像」。ヨーは当時の姿に最もよく似ていると言ったそうだが、ゴッホは生気がなくもの悲しい顔と記しているという。後者な気がするが。
アルル時代
「浜辺の漁船、サント=マリー=ド=ラ=メールにて」。明るい海の風景。ゴッホにとって地中海は憧れの海だったようだ。
「耕された畑(「畝」)」。かなりの厚塗り。空がよい。
サン・レミ時代
「木底の革靴」。治療をしつつ、絵を描いていたゴッホは目にしたあらゆるものを描いたらしい。これは自分の靴だけれど、ゴッホらしいタッチ。この絵好きだな。
この頃、ミレーの模写をたくさんしているゴッホ。このみのテーマなのだろうけれど、ちゃんとゴッホ作品になっている。
「オリーブ園」2作。このうねり!!木が生きているかのよう。
オーヴェール= シュル=オワーズ
「農家」。緑が基調で、綺麗な絵。もちろん、ゆがみはゴッホらしい。
「麦の穂」。麦のクローズアップして描いているのがおもしろい。
第4章 ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲルが売却した絵画
会計簿の展示があったがなんと細かい!
第5章 コレクションの充実 作品収集
ファン・ゴッホ美術館はゴッホ作品だけでなく所蔵品を増やしている。時にはゴッホの作品があらたに加わることも。
ラッパルト宛のゴッホの手紙がよい。スケッチ入りの手紙だ。
シニャック、ヴィヤール、ピサロ、ボナール、ドニ、ヴラマンクなどが並ぶ。ドニ好きとしてはドニ作品はうれしいし、ピサロ、シニャックの作品がよかった。
最後にイマーシブ・コーナーがあり、ここは撮影可。ちょっと酔いそうになるけれど、迫力あり!



是非どうぞ。
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