art-23 【ユトリロ展】 SOMPO美術館

SOMPO美術館で開催中のユトリロ展に行って参りました。
日曜美術館のユトリロ展を見てから出かけたのだけど、それを見てなのか、中は混雑していました。
この美術館でユトリロ展を見たのは3度目。
2010年、2015年(このときはユトリロとヴァラドン展)、そして今回。
1章 モンマニー時代

初期の作品群。この時代は色彩が豊か。「モンマニーの屋根」など、ちょっと作風も違う。

アルコール依存症で入院、医師から絵を描くことを勧められたというが、10代でアル中とは・・・まあ複雑な家庭環境のせいなのだろうけれど。

はじめは、シスレーやピサロの影響を受けたというけれど、「モンマルトルのサン=ピエール広場」などは確かにそう思う。
モンマニー時代も後半になると暗い色調の絵が多くなる。

「大聖堂、ランス(マルヌ県)」もかなり暗い色調だけれど、モネのルーアンの大聖堂をちょっと思い出す。
2章 白の時代



そして白の時代。この時代の作品が一番好きなのだけれど、今回見始めて、なんか線が定規でひいたみたいだなと思ったら・・・ほんとに定規とコンパスを使って描いていたんですね。几帳面すぎるというか・・・そして、道が果てしなく続いているようにも見えるは、徹底した透視図法を用いているからなんですね。



今まで白い壁がきれいだなあくらいにしか思っていなかったけれど、今回は技法が気になったりしたのだった。
白といってもいろんな白があって、青っぽかったり、ピンクがかっていたり、灰色っぽかったりバリエーションがある。




ユトリロは、生涯にわたってラパン・アジルを繰り返し描いているのだが、印象派に近い作品から幾何学的な作品までいろいろ。季節や時間帯もいろいろ。

今回一番気に入った作品は、「「可愛い聖体拝受者」、トルシー=アン=ヴァロワの教会(エヌ県)」。
それにしても、人が描かれていたとしてもこの時代の絵はなんと寂しげなことだろうか。
3章 色彩の時代
第一次世界大戦の頃、白の時代から色彩の時代へと移行。


同じパリの風景を描いても全然違うのだ。ナイーブ派っぽい要素もある。

とともに、人物も多く描かれるようになる(女性は特に特徴的に描かれる)。
この時代の作品も普通に風景画としてよいのだけれど、やっぱり白の時代の方が好きだ。

めずらしや、静物画も。これは言われなければユトリロとはわからない。


この時代の作品でよいなと思ったのは、雪が描かれた作品たち。白が美しい。

雪の中のラパン・アジル、なかなかよいなあ。
ユトリロの画風の変遷がわかる展覧会。
是非どうぞ。
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