art-6【荻須高徳リトグラフ展】 八王子市夢美術館

八王子夢美術館で開催されている荻須高徳リトグラフ展に行って参りました。
荻須高徳というと、佐伯祐三のようなパリの街並みを描いた油絵(もちろん佐伯とはテイストがちょっと違うけれど)のイメージだが、66歳からリトグラフをはじめ84歳で亡くなるまで160点以上ものリトグラフ作品を残したという。
今回の展覧会は、稲沢市荻須記念美術館開館にあたり、荻須が寄贈したリトグラフ作品を中心としたもの。
第Ⅰ章 モノクロ・リトグラフの世界
リトグラフ制作はじめは、モノクロ作品から。
しっかりとした線で描かれており、わかりやすいリトグラフ。
単色でもパリの風景が目に浮かぶ。
第Ⅱ章 カラー・リトグラフの世界
しかし、なんといってもカラーリトグラフが素晴らしい。
荻須の油絵におけるパリの街並みは、空がどんより描かれているのもあるが、なんとなく暗い雰囲気なのだけど(それもまたよいのだが)、カラーリトグラフだと明るい!空はやはり灰色やくすんだ青などで描かれているのだけど、突き抜けた明るさがある。
リトグラフだと使える色に限界があるのがかえってよいのか、一つ一つの色がビビッドに伝わってくる。
パリの風景よりさらに明るく感じるのがヴェネツィアの風景。太陽のまぶしさだ。
荻須はあまり雪の光景を描いていないが、「運河の雪」という作品はよかった。コントラストが美しい。
第Ⅲ章 シリーズ作品の世界
荻須は「パリの顔」、「オギス パリ5影」、「パリの魂」、「パリの散策」、「ブエネツィア」という連作を手掛けているが、今回は「オギス パリ5影」の展示。冬のパリが描かれる。
第Ⅳ章 ポスターや年賀状の世界
メッセージカードや年賀状、ポスターにもなった作品の展示。
こんな年賀状もらったらうれしいでしょうねぇ。
第Ⅴ章 遺作の世界
遺作は完成することがなく、遺族が完成していた部分だけで出版している。
有名な観光地は描かず、ちょっとした路地や何気ない風景を描き続けた荻須高徳の作品はどれも素敵。
是非どうぞ。
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