書籍・雑誌

2026/05/30

ジャナ・デリオン『町の悪魔を捕まえろ』 

本日の本

book-5 『町の悪魔を捕まえろ』 ジャナ・デリオン著 創元推理文庫

STORY:シンフルの町でロマンス詐欺の被害者が出る。さらに、殺人事件が・・・またもやフォーチュンたちが事件に首を突っ込むが。

☆☆☆ワニ町シリーズ第8弾。

前作のラストで残念な展開となり、フォーチュンも心に傷を負って、家に引きこもっていたところ・・・
ほおっておいてはくれないシンフル!
またまた事件発生。今度はロマンス詐欺である。
さんざん、保安官助手カーターに首を突っ込むなと忠告されているのに、やっぱり首を突っ込むことになる、フォーチュンとおばあちゃまたち。
またまた爆笑の展開となる。

しかし、さらに殺人事件が起こって・・・
すべてがつながって、大団円。
最後に残っていた謎も、めでたくよい方向に解決しすっきりなうえ、なんとフォーチュンが大決意!

で、今後明るい展開となっていくのかな??

あいかわらず、フォーチュンたちの固い結束と友情は胸アツです。

 

2026/05/14

マウリツィオ・デ・ジョバンニ『P分署捜査班 寒波』

本日の本

book-4 『P分署捜査班 寒波』 マウリツィオ・デ・ジョバンニ著 創元推理文庫

STORY:寒波が到来する中、科学者の兄とモデルの妹が殺される二重殺人事件が発生。同時に虐待の通報もあり・・・

☆☆☆イタリアの現代版87分署ともいうべき警察小説の第3弾。

あれれ?
前作がもやもやした終わり方だったのだが、そのままスルー?それとも何作か進むとまた語られることがあるのだろうか・・・
気を取り直して読み進める。

今回は凄惨な二重殺人事件と、家庭内の虐待事件が同時に進行する。
殺人事件の方の犯人の動機もゆがんでいるけれど、虐待事件の真相がまたなんとも後味がよくないという・・・
2つの事件が絡むことはないのだけど、共通点はある。

P分署の面々の絆はさらに深まり、一丸となって事件を解決する姿がかっこよいのだけれど、プライベートもどうなっていくのか気になるところ。ハッピーじゃない展開も待っていそうな気がするが・・・

一作目で嫌いだったお調子者で失礼きわまりないアラゴーナ巡査がちょっと好きになってきましたね。
すごい才能だ!

続きも読もう。

2026/05/13

ジャナ・デリオン『嵐にも負けず』 

本日の本

book-3 『嵐にも負けず』 ジャナ・デリオン著 創元推理文庫


STORY:長年行方不明だった新町長シーリアの夫が戻ってくる。ハリケーンが去ったあと発見されたのは大量の偽札と死体だった・・・

☆☆☆ワニ町シリーズ第6弾。

相変わらず事件が起こりすぎる町シンフル。
今回は、偽札とまたまたの殺人事件。発端は、フォーチュンたちの天敵である新町長シーリアの、死んだと思われていた夫がふいに現れたこと。

あいかわらずひっちゃかめっちゃかな展開だけど(誉め言葉)、アイダ・ベルとガーティとフォーチュンの友情にうるっとくるところも。

CIAの相棒も登場したり、宿敵アーマドの影もちらほらで、なかなかてんこ盛りの展開で、本筋だった偽札を殺人事件を忘れそうになったくらい。

しかし、ラストでなんと!これは残念な展開。
次作でハッピーな方向にいくことを期待!

 

2026/03/08

ジャナ・デリオン『どこまでも食いついて』 

本日の本

book-2 『どこまでも食いついて』 ジャナ・デリオン著 創元推理文庫


STORY:潜伏中のCIA秘密工作員フォーチュンは保安官助手のカーターと初デートにこぎつけたが、直後カーターが狙撃され記憶を失ってしまう。犯人さがしをはじめるフォーチュンたちだったが・・・

☆☆☆ワニ町シリーズ第5弾。

第4弾を読んでからだいぶたっていたがようやく5作目。

前作でカーターとのデートにこぎつけたフォーチュンだったが、カーターが狙撃され入院することに・・・
と同時に元気おばあちゃんたち、アイダ・ベルとガーティの宿敵シーリアが町長に立候補してすったもんだ・・・
相変わらずにぎやかなワニ町である。

過去最大のピンチのトリオだけれど、もちろん最後はめでたしめでたしで、カーターとの仲もさらに深まるかなという幕切れ。

とにかく楽しいミステリだけれど、1作目からまだ1か月しかたっていないという・・・
それなのに、こんなに殺人が。というと、ミス・マープルが住むセント・メアリーミードを思い出しますね・・・

もうすぐ日本では9作目刊行、現地では20作以上出ているみたいで、時の刻みが遅いので、これからまだどれだけ死体が出るやら・・・

ともあれ、大好きなシリーズなので最後まで食いついていこうと思います。

 

2026/02/07

エイドリアン・マッキンティ『ポリス・アット・ステーション』 

本日の本

book-1 『ポリス・アット・ステーション』 エイドリアン・マッキンティ著 ハヤカワ・ミステリ文庫

STORY:麻薬密売人が射殺され、単純な事件かと思われたが、捜査にあたったショーン・ダフィ警部補が命を狙われる。事件は北アイルランドの深い闇へとつながっていく・・・

☆☆☆シリーズ第6弾。

本当は1作目から読むべきなのだが、五十音順読書の一環で、「ぽ」はこれだなと思い読んだ。

が、やはりというべきか、そもそもの背景がわからず、最初は全然読み進められず・・・途中で放棄しようかと思ったくらい・・・
でも半分を超えたところで俄然おもしろくなり、あとは一気に。
なんかあまり主人公が好きになれないなと思っていたけれど、最後は好きになったし、意外にさわやかな読後感。部下たちとのチームワークもじわりとくる。

しかし、北アイルランドの闇、難しい問題だなあと。

つくづく一作目から読まなかったのが悔やまれます・・・

 

【中古】ポリス・アット・ザ・ステーション (ハヤカワ・ミステリ文庫 HMマ 16-8) エイドリアン マッキンティ; 武藤 陽生

2025/12/27

ミステリー文学資料館編『ペン先の殺意』 

book-14 『ペン先の殺意』 ミステリー文学資料館編 光文社文庫

☆☆☆アンソロジー。

純文学出身の作家たちのミステリーアンソロジー。
谷崎潤一郎、芥川龍之介から村上春樹まで。
個性はいろいろだけれど、気に入ったのは、松本清張、曽野綾子、遠藤周作、井上ひさし。

清張はワタクシ的にはミステリー作家なのだけど・・・
何とも言えない余韻のある作品。
曽野綾子は、オチがよい。
遠藤周作はさすがキリスト教を絡めてきている。人間の欲は怖いなあという物語。
井上ひさしは、書簡で展開していくところがおもしろい。

谷崎、芥川の作品はなんともいえない暗さがあるけれど、倉橋由美子は淡々とした語り口にぞっとしたのだった。

純文学とミステリー、そんなに境目はないのかも?

 

 

2025/11/30

貫井徳郎『プリズム』 

本日の本

book-13 『プリズム』 貫井徳郎著 創元推理文庫

STORY:小学校の女性教師が自宅で死体となって発見される。同僚が容疑者として浮かび上がり、事件解決と思われたが・・・

☆☆☆日本版毒入りチョコレート事件?

女性教師が死体となって発見された事件が、教え子、同僚、元恋人、不倫相手の4人の視点から語られる。
語り手によって語られる事件の推理はもちろん異なるのだが、被害者についても見る人によりまったく違った人物となる。

読み進めるうちに、この推理が当たり?と思ったりするが、確証はなく・・・という話が繰り返され、でも核心に迫るということはなく、ストーリーは終了?

え?結局真相は?犯人は??
もやもやしたまま終わってしまった・・・

この過程はとてもおもしろかった。
こういうミステリーもあるだろうとは思うけれど、やっぱりすっきりしたかったというのが本音・・・それは作者の狙いではないのはわかってはいるけれど。

タイトルは秀逸ですね。

2025/11/09

マウリツィオ・デ・ジョバンニ『P分署捜査班 誘拐』

本日の本

book-12 『P分署捜査班 誘拐』 マウリツィオ・デ・ジョバンニ著 創元推理文庫

STORY:美術館から資産家の孫の少年が姿を消す一方、不可解な空き巣事件も発生。P分署の面々が捜査にあたるが・・・
☆☆☆イタリアの現代版87分署ともいうべき警察小説の第二弾。

第一弾がおもしろかったので第二弾も読んでみた。

今回は誘拐事件、空き巣事件、自殺事件が同時進行する。
時間の展開もおもしろいのだけど(自殺がそういう展開!という驚き)、なんといっても分署の面々が個性的なのがよい。
前作よりプライベートな展開もあったりしてそれも今後どうなるか・・・

前作では裕福な若手警官アラゴーナだけ、どうも感情移入できなかったのだけど、失礼な奴だけど頭の回転は速いし、なかなか見どころがあるかもと思ったり。

誘拐事件は、なんとも悲しい展開、そしてあの結末はいったい???なんとなくもやもやした感じで終わってしまったけれど・・・

次作も楽しみなシリーズだ。

2025/10/12

『パパ、ママ、あたし』 カーリン・イェルハルドセン

本日の本

book-11 『パパ、ママ、あたし』 カーリン・イェルハルドセン著  創元推理文庫

STORY:ペトラ刑事が公園で冷えきった赤ちゃんを発見、近くで母親と思われる女性の死体も発見する。一方、フィンランドフェリーの船内で16歳の少女の絞殺死体が発見される。2つの事件を任されたショーべり警視。やがて2つの事件が思いがけない展開をみせる。

☆☆☆スウェーデンのショーべり警視シリーズ第2弾。

子供に関係する2つの事件。
たまたま2つの事件はショーべり警視が担当することになるが、まったく関係がないと思われたのが、次第に絡み合い、そしてもう一つの子供をめぐるお話も加わって、集束していく。この展開はとてもおもしろい。
しかも、ちょっとした目くらましがあって、うまくだまされました・・・

しかし、ほんと、北欧ミステリって暗くて重いなあ。
いや北欧ミステリは大好きなんだけれど、心して読まないと!

前作で好感度高かったショーべり警視だけど、あれれ?好感度下がる・・・
女性刑事ペトラのその後も衝撃的な展開が・・・
警察の面々も問題山積み、しょうもない署長や副署長の話もあり、一番かっこいいのは、子供を必死に助けようとするバルブロおばあちゃんかも。
とはいえ、警察の面々のその後も気になるので、次作も是非読みたい。

 

2025/09/13

ウィリアム・ランディ『ボストン、沈黙の街』 

本日の本

book-10 『ボストン、沈黙の街』 ウィリアム・ランディ著 ハヤカワ・ミステリ文庫

STORY:ボストンの検事補の腐乱死体を発見した田舎町の若き警察署長ベンは捜査のためボストンに乗り込む。退職した敏腕刑事の助けを借り、捜査に加わるが、自身に容疑がかかってしまう・・・

☆☆☆著者第1作。

主人公ベンが死体を発見し、ボストンへと行くまではスムーズに展開。その後、しばらく中だるみが・・・なにせ600ペーシ以上あるので・・・
が、この中だるみにもいろいろと伏線が張られていたと後で気づきましたね。

警察署長といっても、まだ25歳、警官として経験も実績もなく、ただ父親から職を受け継いだだけの主人公。
都会ボストンに出て、百戦錬磨の刑事たち、検事、そしてギャングと関わるうちに、さらに事件が起こり、なんと主人公が犯人と目されてしまう。
苦境を脱し、やがて真相に迫る主人公。
若き警官の成長物語なんだなと思っていたら、最終盤にその展開!
まあ確かにヒントはあったし、なるほどとは思ったけれど、そういう結末なのかと・・・
すっきりしたようなしないような。

長いけれど読ませるミステリーであることに間違いはないです。

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