文化・芸術

2017/08/14

【アルチンボルド展】

art-36 【アルチンボルド展】 国立西洋美術館

1708141
ボストン美術館の至宝展を見て、昼食をはさんで西洋美術館へ。
アルチンボルド展である。

アルチンボルドといえば、だまし絵、寄せ絵。
しょっちゅう見る気もするけれど、アルチンボルド単体の展覧会というのははじめてらしい。

Ⅰ アルチンボルドとミラノ
まずは「四季」。晩年の作品。四季折々の植物からなる像だが、老婆?に見える。
続いて下の階におりて、自画像。
1枚目はフツーの自画像だったが、2枚目の「紙の自画像(紙の男)」は、なんと紙でできた肖像画。自画像まで!遠くから見るとフツーに肖像画なんだけど・・・
ダ・ヴィンチの素描が2枚。アルチンボルドはダ・ヴィンチの影響を受けているようだ。イギリス王室のコレクションなんですね。

Ⅱ ハプスブルク宮廷
ミラノに生まれたアルチンボルドはハプスプルク宮廷の宮廷画家となり、装飾、舞台美術の仕事などもしていたとのことで、装飾デザイン集の展示があった。
そして、いよいよ、四季の連作及び四大元素の連作。
これらがすべて揃うとは!
春と大気、夏と火、秋と大地、冬と水が対になっており、それぞれ向かい合って展示されている。
四季は若者から老人へとなっていたんですね。
好みからいうと、夏(野菜)と秋(果物とワイン樽)だろうか。
四大元素の方は、鳥、海の生きもの、動物が集められているが、よくこんないろいろな生物を描けたなと。宮廷画家だったので、あらゆるものを観察する機会があった、ということらしいのだが。
しかし、大気(鳥)、大地(動物)は近くでよくよく見るとちょっと不気味(笑)。
いやしかし、今後こんな展示はないだろうなあ。

Ⅲ 自然描写
この時期、自然を描くということがはじまっており、博物学的な画が多く残されている。アルチンボルドもそうした図譜の制作に関わったらしい。
今回展示されていた作品はアルチンボルドではなかったが、動植物が好きだったら楽しめますね。

Ⅳ 自然の奇跡
多毛症の家族を描いた絵。
これも観察の対象?
怖い物みたさではやったのかも?

Ⅴ 寄せ絵
アルチンボルドの追随者による寄せ絵。
でもやっぱりアルチンボルドの絵の方が出来がいいような?

Ⅵ 職業絵とカリカチュアの誕生
「ソムリエ」は、ワインに関するもの、「司書」は本で構成される。
「法律家」はむしられた鳥や魚などで顔が作られているがなぜ?どうやらモデルになった人にそっくりということで、ディスられてる模様。
ソムリエや司書もディスってるのかも?
この3枚、おもしろい。

Ⅶ 上下絵から静物画へ
「庭師/野菜」と「コック/肉」。逆さまにすると違って見える・・・というのは、国芳なんかでもありますね。
「庭師/野菜」の方が出来がいいかなあ。「コック/肉」は少々無理があるような?
まあしかし、よく思いつくよ・・・
フィジーノの「金属製の皿に載ったモモとブドウの葉」はイタリアで最も古く描かれた静物画とか。
アルチンボルドの影響を受けてるってことでしょうか。

これはおもしろい展覧会です。
是非どうぞ。

2017/08/12

【ボストン美術館の至宝展】

art-35 【ボストン美術館の至宝展】 東京都美術館

1708121
夏休みお出かけ3日目は上野の美術館×2。
まずは都美術館で開催されているボストン美術館の至宝展へ。

ボストン美術館展はしばしばやっている気がするが、何度行っても違う作品が見られる!何せ50万点以上も所蔵しているんですから。
今回は、
Ⅰ異国を旅したボストニアンたちとして、1、2、3
Ⅱ「グランド・ツアー」ヨーロッパ美術を集めたボストニアンたちとして4
Ⅲアメリカン・ドリーム 自国野美術を収集するボストニアンたちとして5
Ⅳ同時代の美術へ 未来に向かう美術館として6、7
という構成。

1 古代エジプト美術
ボストン美術館はハーバード大と共同で発掘調査を行って、たくさんの発掘品を持ち帰っている。その数4万点以上とか。
印象に残ったのは、「高官クウエンラーの書記像」。あの書記座像を連想する。
「メロン形ビーズの装飾品」は、細長いメロンの形でメロン色。大ぶりなネックレス。
「ツタンカーメン王頭部」はよく見るツタンカーメンより年をとってるような?

2 中国美術
なんといっても、陳容の「九龍図巻」がすばらしい。ダイナミックな9匹の龍。躍動感が溢れる。
皇帝徽宗の「五色鸚鵡図巻」。鮮やかな色の鸚鵡が美しい。

3 日本美術
フェノロサやビゲローが集めた日本美術コレクションもなかなかのもの。その数1万点以上とか。
まずは尾形乾山(画は兄光琳)のお皿が渋くてよい。
そして、今回の目玉の一つ、英一蝶の「涅槃図」が楽しい。実に51種類の動物が描かれているとのことで、ちょっと変な動物もいたりするが、いやはやよく描いたなあ。かなり小さい動物もいる。すずめとか蝙蝠とか蝶々とか。
曽我蕭白もまた楽しい。少々漫画チックなところもあるが、大胆な筆致。「風仙図屏風」は強い風が吹いている。
歌麿の「三味線を弾く美人画」は繊細。
司馬江漢「秋景芦雁図」は不思議な遠近感。
あのモースが寄贈したという「銹絵鳰形香合」、かわいい!

4 フランス絵画
ミレーが4点。
中には、たった3点しかないという静物画の一つが。
しかし、好みなのは「編み物の稽古」。
ブーダンはヴェネツィアを描いた絵だったが、さす空のブーダン、広い空が広がる。
モネも4点。
「くぼ地のヒナゲシ畑、ジヴェルニー近郊」はあの有名なオルセーの「アルジャントゥイユのひなげし」から人物をのぞいた絵という感じ。
「ルーアンの大聖堂、正面」もきていた。これは昼間かな。是非全部並べて見ていたいものだ。
「睡蓮」はまだ崩れていない睡蓮。
静物画が5点並ぶ。
クールベやラトゥール、シスレーの静物画はかなり正統派だが、やっぱりセザンヌかなあ。
ゴッホはルーラン夫妻を描いた絵が2枚。2枚並ぶと結構強烈。ごつごつした感じ、奥さんの絵の背景など。

5 アメリカ絵画
知らない画家も多いのだが、サージェントの人物画はよい。
案外気にいったのはオキーフの花の絵。
オキーフといえば動物の骨だけれど、画面いっぱいの花もよく描いていて、迫力。

6 版画・写真
ホッパーとホーマーの版画、なかなかいい。
ホッパーの荒削りな線。
ホーマーはどちらかというと水彩画の方が有名かと思うが、海の風景を描いた版画、暗いけれどドラマチック。

7 現代美術
ウォーホルはまあ見たことあるような作品だったが、強烈なのはホックニー「ギャロビー・ヒル」。このすごい色彩はなんでしょう!
一番おもしろかったのは映像作品、サム・テイラー=ジョンソンの「静物」。
野菜や果物が腐っていく様子を撮っているのだが、これはセザンヌの静物画の実践?

広範囲にわたって見られる展覧会。
是非どうぞ。

2017/07/24

【大江戸クルージング展】

art-34 【大江戸クルージング展】 太田記念美術館

1707241
ジャコメッティのあと、移動し、太田記念美術館で大江戸クルージング展を見て参りました。

江戸は、海に面しているのもそうだけれど、堀や水路が縦横にはり巡らされていて、水の都であったという。
そんな水をテーマにした展覧会。
こういう切り口もあるんですね。

名所江戸百景から何点も。
一番有名なのは「大はしあたけの夕立」だろうか。
「京ばし竹がし」も好きな作品。ホイッスラーの作品もついでに思い出したりするけれど、おぼろな月と水の藍色がきれい。
あんまり記憶になかった「鎧の渡し小網町」も白壁の蔵が連なっていてインパクトありますね。
今回の展覧会、学芸員の方が、現在の風景を写真におさめ、並べて展示しているのもおもしろい。まだ面影を残している場所もあるけれど、ほとんどがよくわからない。

水といえば、花火。
一大娯楽だったのだろうか、花火の絵はたくさんあるのだけど、どれも人がぎゅうぎゅうで(笑)
両国橋の密集度がはんぱない!こんなに人が乗って大丈夫なのか・・・
一番ツボだったのは歌川芳艶の「両国大花火の図」。花火を楽しむ女性たちの図なのだけれど、皆さん酔っ払い?枝豆を房ごと食べてる人もいたり。
国貞の「極暑あそび」もおもしろい。なんだか変な泳ぎをしてる役者たち。こんなんで泳げるの?という・・・

雪の風景だったらば、名所江戸百景の「日本橋雪晴」。これ美しいなあ。
北斎の「雪月花 隅田」もきれいな雪景色。

そして、さらにツボだったのが、品川付近の名所江戸百景。
最近、東海道歩きで通ったところなので。
「芝うらの風景」はゆりかもめがかわいすぎ?
「南品川鮫洲海岸」は浜川砲台のところだ!あの運河の昔の風景ですね。
「はねたのわたし弁天の社」はすみません。船頭さんのすね毛うで毛にどうしても目がいっちゃいます(笑)

江戸以外の水の風景も。
歌麿「江之島岩屋」は江ノ島がデフォルメされすぎのような?

最後のパートでは船の種類が紹介されていて勉強になった。
屋形船、屋根船、煮売船、弁財船、高瀬船など。
中でもはじめて知ったのが、猪牙舟。舳先が尖った舟で、細身なので狭い川や運河でも動きやすかったらしい。やっぱり尖ったところが猪の牙みたいだからこの名前なんでしょうか?

夏にぴったりの展覧会でした。
残念ながら昨日で終了しています。

2017/07/22

【ジャコメッティ展】

art-33 【ジャコメッティ展】 国立新美術館

1707221
国立新美術館で開催されているジャコメッティ展に行って参りました。
ジャコメッティの彫刻はよく見るけれど、ジャコメッティだけの展覧会は行くのははじめてである。

1.初期・キュビズム・シュルレアリスム
ジャコメッティといえば、細長い彫刻・・・のイメージだけれど、初期の頃はキュビズムやシュルレアリスムの作品を残している。
キュビズム的な彫刻もおもしろかったけれど、一番おもしろかったのは、「女=スプーン」。アフリカのスプーンからインスピレーションを得たとのことだが、遠くからみたら女性と思ったのが、近づくとスプーン!
「キューブ」はん?これキューブかなという形だったけれど、意外と気に行った。
思わず笑ってしまうのは「鼻」。ピノキオのような鼻の人物でとってもユーモラス。

2.小像
シュルレアリスムから離れたジャコメッティは彫像の制作をし始めるが、台座が大きくなっていくのと反比例して像はどんどん小さくなっていく。
なんとマッチ箱に入るサイズのもあって、逆によくこんな小さいのを作ったなあと。

3.女性立像
戦後、高さのある彫刻を作り始めるが、今度は徐々に細長くなっていく。
これが、ジャコメッティといえば、の彫刻である。
なぜ、細長くなるんでしょうねぇ。

4.群像
これまた楽しい。
3人の男から7人、9人まで!
遠くから見ると、木のようだ。

5.書物のための下絵
ジャコメッティはリトグラフも手がけており、その下絵。
線が多いなあ。

6.モデルを前にした制作
弟ディエゴや妻アネットを題材とした作品も多い。
無数の線で描いた鉛筆画の他、塑像も。台座はしっかりしているけれど、顔はやっぱり細いんだなあ。

7.マーグ家との交流
ジャコメッティの作品をはじめて購入したのが、パリの画廊マーグ画廊。
ということで、マーグ夫妻を描いた絵があった。

8.矢内原伊作
日本の哲学者である、矢内原伊作は何度となくジャコメッティのモデルとなっている。
矢内原さんの写真を見たら、なるほど!これはこの人をモデルにしたいと思った気持ちもわかる!矢内原さん、顔が長くてモデルにぴったりだったのでは??
矢内原さんが持ち帰ったという、ペーパーナプキンや新聞への落書きが楽しい。

9.パリの街とアトリエ
アトリエやその周辺を描いた鉛筆画や油彩、リトグラフなど。
ジャコメッティのリトグラフと鉛筆画の区別がつかない!
ジャコメッティといえば彫刻と思っていたけれど、リトグラフやデッサンもいいですね。新しい発見。
アレジア通り、昔、泊まったなあ。

10.犬と猫
この彫刻たち、好き好き!
猫もちゃんと細い。
犬は中国犬というけど、そうなのか?ちょっとみすぼらしい感じの犬だけれど、かわいいなあ。マグネット購入。
9にあったスケッチはこの犬と猫を描いてるんですね。

11.スタンパ
ジャコメッティの故郷スタンパの家や景色のリトグラフ。

12・静物
セザンヌを尊敬していたというジャコメッティのリスペクト作品。
林檎を描いたりとか。

13.ヴェネツィアの女
女性9人の立像。
圧巻!
よくよく見るといろいろ。

14・チェース・マンハッタン銀行のプロジェクト
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ここの部屋のみ撮影OK。
どれも大きな作品だが、一番気にいったのは「歩く男」。ちょっと前のめりに歩く、というか一歩踏み出した像。なんか、せかせかした人に見えますね。

15.ジャコメッティと同時代の詩人たち
16.終わりなきパリ
エッチング、リトグラフ。
「終わりなきパリ」は150点からなるリトグラフ作品集だが、これいいですねぇ。線で表現されるパリの街並み。人物のデッサンとなると、無数の線で表現されるけれど、これはわりとシンプル。全部の作品を見てみたい。

彫刻だけでないジャコメッティの魅力満載。
是非どうぞ。

2017/07/16

【吉田博展】

art-32 【吉田博展】 東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館

1707161
昨年から楽しみにしていた吉田博展がとうとう東京にやってきました!
ということで初日に見に行ったのですが、やはり損保ジャパンにしては混んでいましたね。
そして、点数が多いので、いつもは使わないスペースも使い、壁も増やしての展示だった。

第一章 不同舎の時代
吉田博は久留米の生まれで、地元の洋画家吉田嘉三郎の養子となり、その後、京都から東京へと出る。そして、小山正太郎の画塾である不同舎に入門している。
幼い頃から画才に恵まれていたようで、デッサン、水彩、こんなことを言ってはなんだか、実にうまい。
「土瓶や茶碗」などの静物画もいいのだが(ちょっと正しすぎるけれど)、やはり風景画。水彩の細かな表現が美しい。
「花のある風景」、素敵なお庭だこと!

第二章 外遊の時代
東京美術学校の西洋画科の教授に黒田清輝らがなり、門下生たちが次々と国費でフランスに留学する中、吉田博は友人の画家中川八郎とともに片道切符とわずかな生活費を持って渡米。デトロイト美術館館長に認められ、展覧会を行った結果、彼らの絵は売れに売れたという。
そのお金を元手にヨーロッパを回った吉田は、のちに義妹ふじ(のちに結婚)と共に再渡米、兄妹展を成功させる。
「街道の風景」をはじめとした、のどかな田舎の風景がアメリカ人に受けたのだろうか。どこかノスタルジックな絵である。
この頃から、朝の風景、夕方の風景、霧や雪など、季節や時間にこだわって描いていたようだ。
「霧の夕陽」、「夕暮」、「田舎の夕暮」など夕方の景色が気にいった。
夏目漱石の『三四郎』に登場する画が「ヴェニスの運河」。もう一枚「ヴェニスの運河」というタイトルの絵があるが、こちらは後年の木版につながるような油彩。前者の方がオーソドックスな絵である。

第三章 画壇の頂へ
帰国後、画壇の頂に登りつめたものの、黒田清輝との確執や、水彩画のブームが去り、時代遅れと見なされることとなったことで、吉田は山へと向かう。元々登山好きだった吉田は次々と山に入ってはスケッチし、作品を作りあげていく。
最近マイブームの富士山を描いた「富岳」も、雪と雲の中の富士山が描かれていて素敵なのだが、「穂高山」がとてもいい。この山には思い入れがあったのか、次男の名前は穂高というらしい。
自宅の居間に飾られていた「槍ヶ岳と東鎌尾根」の連作もいい。居間にこんな絵があったらなんと涼しげなことか!
同じく自宅に飾られたという「バラ」の連作7点がまた素晴らしいのだ。
水彩でもそうだったが、風景のみならず、花の絵も得意だったのだろう。

第四章 木版画という新世界
吉田博といえば木版画・・・のイメージだったのだが、意外にも版画をはじめたのは50歳近くなってから。
関東大震災後、被災した仲間のための資金集めに渡米したものの、あまり売れず、そのとき人気の版画を見て自分ならもっと素晴らしい作品が作れるはず、と取り組みはじめた。
吉田は徹底的にこだわり、自分でも彫ったり、彫りや摺りに厳しい注文をつけ、決して妥協しなかったという。時には80回以上も摺ることがあったとか。
いや~職人さんたち、やりにくかっただろうなあ(笑)
そのかいあって、素晴らしい作品の数々が生み出されたのだろうけれど。
版画でも山が多いのだが、意外と外国の山々もいいですね。モレーン湖やグランドキャニオンはダイナミック、ブライトホルンやマッターホルン(昼と夜がある)も美しい。
日本アルプス十二大題もキレイなのだが、ここまでくるとだいぶグラフィックな感じだ。ポスターにもなっている「剣山の朝」の山々が朝日に耀いている風景は、立山の朝を思い出した。徐々に夜が明ける様子が美しい。
瀬戸内海集の「帆船」は朝から夜まで6バージョン。どのバージョンもいい。
ダイアナ妃が気にいって購入したのは「光る海」ですね。
その他、気にいったのは動物シリーズや「渓流」。水しぶきがすごい。

第五章 新たな画題を求めて
昭和に入って、吉田はインドを旅し、そのまた数年後には韓国と中国を旅してたくさんの絵を残している。
インドの絵ではエキゾチックなものが並ぶ中、「カンチェンジェンガ」の2枚が気にいった。やはり山を描かせると素晴らしい。
「タジマハル」は神秘的。
日本の桜八題は、日本人に好まれそうな?
「東照宮」は80回、「陽明門」は96回の摺りということで、なんと細かい!

第六章 戦中と戦後
日中戦争画が始まり、吉田は従軍画家として中国へ行っている。
実際に乗ったであろう飛行機の絵が迫力。上から爆撃する様子を描いている。
溶鉱炉に惹かれて何度も描いたという軍需工場の絵は炎の熱が伝わってくるようだ。
最後の木版画となったのが「農家」という作品。穏やかな光景で、ここからまた作風が変わるかもしれなかったことを予感させる。

前後期で60点以上が入れ替えになるとのことで、後期も行かねば!
素晴らしいです。是非どうぞ。

2017/07/15

【水墨の風 長谷川等伯と雪舟展】

art-31【水墨の風 長谷川等伯と雪舟展】 出光美術館

1707151
先週土曜日、仕事の後に行った展覧会1。
出光で開催中の水墨画の展覧会である。
等伯と雪舟が中心となるが、それだけでなく幅広い展示だった。

第一章:雪舟を創りあげたもの―「破墨山水図」への道
雪舟は中国の画家、玉潤の影響を大きく受けているという。
玉潤の「山市晴嵐図」は激しい筆使いの木々、薄墨で遠景の山、小さく人も描かれていてなかなかに大胆、斬新。
並んで展示されていた雪舟の「破墨山水図」と比べてみると、確かに影響を感じる。大胆な筆使いで。
伝雪舟の「四季花鳥図屏風」もいいですね。梅の木が力強く目立っているが、遠景がぼかすように描かれているのもポイント。
谷文晁の「風雨渡江図」は激しく降る雨と風の表現がスゴイ。この展覧会のタイトルにぴったりの絵。

第二章:等伯誕生―水墨表現の展開
だいたい花鳥図は好きな分野なのだけど、能阿弥のもいいなあ。日本最古の水墨による花鳥図らしい。
サギ、燕、鳩、鵞鳥?などの中に混じって叭々鳥も。
叭々鳥を描いた画といえば、能阿弥が傾倒していたという牧谿の「叭々鳥図」がかわいい。日本にはいない鳥なのだが、この当時日本でも描くのがはやったらしい。
叭々鳥に変わって描かれるようになったのが鴉で、長谷川等伯「松に鴉・柳に白鷺図屏風」で描かれるのも鴉。日本にいない叭々鳥を描くのは不自然ということで等伯が描くようになったとのこと。
この画は、右隻が松の木に巣を作る鴉(季節は春・・・たんぽぽが描かれているので)、左隻が雪のつもる柳と白鷺(季節は冬)で、黒と白との対比も素晴らしい。
等伯「四季柳図屏風」はパッと見、金なので派手かと思いきや、柳が風でそよそよと動く様が繊細に描かれた画だった。

第三章:室町水墨の広がり
呂景玄の「栗鼠図」。竹に2匹のリスがぐるぐる巻きになっている・・・のだけれど、遠くから見たら蛇かと・・・毛の感じはリアル。
伝 一之の「観音・梅図」は真ん中に観音、左右に梅。左は下に垂れさがる梅、右は下から上へ勢いよく伸びる梅で対比がおもしろい。
伝 楊補之「梅図」もまあ似た感じだが、どっちがいいかなあ。迷う。

第四章:近世水墨―狩野派、そして文人画へ
岩佐又兵衛「瀟湘八景図巻」が出ていた。 こういう画(風景画)も描いたんですね。優美な感じ。
同じテーマでは、池大雅の「瀟湘八景図」の方が好みだけれど。
浦上玉堂の「奇峯連聳図」は斬新ですねぇ。抽象画の域に入っている。
岸駒・呉春「群仙図屏風」は楽しい。よくよく見ると、呉春の作風の方がおとなしめな感じ。

水墨画の世界にどっぷり浸れる展覧会です。
明後日で終わりですが是非どうぞ。

2017/06/03

【19世紀パリ時間紀行展】

art-30 【19世紀パリ時間紀行展】 練馬区立美術館

1706031
練馬区立美術館で開催中の展覧会へ。
2時間有休をとり、仕事帰りに寄ったのだが、意外に盛りだくさんな内容で、もう1時間休暇を余計にとればよかった・・・
最後は駆け足になっちゃいました。

鹿島茂先生の「失われたパリの復元」という連載をもとにした展覧会である。

冒頭の作品はシャヴァンヌの「聖ジュヌヴィエーヴの幼少期」。
パンテオンの壁画の縮小版だが、これがなぜパリ?と思ったら、この聖人はパリの守護聖人なのだった。シャヴァンヌいいなあ。

続いて、パリの地図の変遷。
これが意外におもしろくて、ついつい見入ってしまう。
とりあえずシテ島を中心に、次第に拡大していくパリ。
当然、昔にはルーヴルはないわけだし、できたあとも民家が公園との間にたくさんあったり。
大改造があったのは、ナポレオン三世の時代。
オスマン男爵が衛生環境を改善し、通りを整備することにより、今のパリが形作られたわけである。
もちろん、その前からの部分も残っているところがあるが、パリは基本的にこの時代のパリというわけ。

貴重な資料として残っているのがポテモンの版画集「いにしえのパリ」。オスマンの大改造の前のパリの姿を版画にしたものだ。
現在を撮した写真と並べてもっとじっくり見たいものだ。

今回の展覧会は版画が圧倒的な数を占めるのだけれど、おもしろいのがドーミエの諷刺版画。ニヤリ、クスリである。
マネの版画もいくつもあった。
マネという油彩のイメージだけれど、版画も多く作っており、わりとオーソドックス。

オスマンの大改造による近代化後、万博が行われることにより国際的な都市へと認知されるようになったパリ。
万博後描かれるようになったのが、エッフェル塔である。
ルソーの絵にもエッフェル塔が!

そして、ワタクシの大好きなアンリ・リヴィエールの「エッフェル塔36景」も。前後期入れ替えで半分しか見られなかったのは残念だけれど(以前全部見たことはあるのだが)、やはりいいですねぇ。富嶽三十六景にインスパイアされて描いたものだが、構図は浮世絵だ。

パリといえばユトリロ、日本人なら佐伯祐三・・・
も並んでいたけれど、シニャックの水彩が淡い感じで素敵だった。

ロートレック、シュレ、ミュシャなど華やかなポスター、19世紀のゴージャスなドレスの展示もあり、充実の展覧会。

明日までですが、是非どうぞ。

2017/05/31

【大英自然史博物館展】

art-29 【大英自然史博物館展】 国立科学博物館

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都美術館から科学博物館へ移動。
見たのは大英自然史博物館展。
整理券方式だと聞いていたのだが・・・確かに整理券はもらったのだけれど、先の時間ということはなく、すんなりと入ることができた。
しかし、中は混み混み・・・
見るのが大変な状況。
写真は撮ってよかったのだが、人の隙間からとるのと、照明が暗いのとで、まともな写真があまりないという・・・

序章:自然界の至宝~博物館への招待~
入ると、大英自然史博物館のエントランスのようなデザイン。
オーデュポンの「アメリカの鳥」が出迎えてくれる。意外に大きな画集なんですね。イヌワシ、迫力!
呪われたアメジストもあった。所有者が皆不幸になったという。所有者になったわけじゃないけれど、写真に撮ったら呪われそうで(笑)、撮るのを断念。

1章:大英自然史博物館の設立
博物館の礎を築いたのはハンス・スローン卿で、この人のコレクションが博物館の元となっている。
初代館長はリチャード・オーウェン。
このパートの展示ではガラスケースのハチドリが見事。大きなガラスケースに実に7種35羽の標本がある。
古代エジプトネコのミイラもあったが、ちっちゃい!正直ネコなの?と思ってしまった。この博物館には250以上の動物ミイラがあるとか。

2章:自然史博物館を貫く精神
分類学の父リンネの展示に続いて、オーウェンの展示。初代館長だったこの人は比較解剖学の父と呼ばれている。絶滅した巨大鳥類の存在を予測した・・・これがモア。いやーでっかいな、この鳥。
イギリス本土の地質図をはじめて作ったのがウィリアム・スミス。かなり正確なのでは?下級階級出身だったので業績が認められるまで時間がかかったとか。階級社会ってやーねー。
イギリス初の魚竜、首長竜などを発券したのは女性メアリー・アニング。化石ハンターだったそう。魚竜、魚のような、それにしては長いような・・・
ダーウィンといえば、フィンチ。ありましたありました、インコの剥製が。しかし、みな仰向けになっていて、なんでこの向きに??と思いましたね。なんかかわいそうな気が。
アルダブラゾウガメが立派。隣に展示されていたダーウィンのペットだった若いガラパゴスゾウガメはちっちゃい。
ダーウィンとは違う方法で自然選択説にたどりついたウォレスの展示では、昆虫の標本が個人的にはツボだが、オランウータン、迫力ありますね。
そして、この章の最後には始祖鳥の標本が。確かに鳥のような恐竜のような・・・解明される日はくるのだろうか。

3章:探検がもたらした至宝
ジョゼフ・バンクス。
Bunkamuraザ・ミュージアムに行くと必ず目にする「バンクス花譜集」のバンクスですね。ずいぶんと収集したもの。しかし、なんといってもスケッチを描いたパーキンソン(旅の途中で死亡)の絵がいいんですね。
スコット隊の展示では、ああまたもや仰向けのコウテイペンギンの雛の剥製が。
悲しくなるぞ。
博物館の微古生物学者が微化石で作ったというクリスマスカードが素敵。よくこんなちっちゃっく作ったこと。
ロスチャイルドのコレクションでは、キーウィにびっくり。キーウィ鳥ってこんなに大きな鳥だったんだ・・・
1705312
ヒクイドリ、キレイですね。
ロスチャイルドさん、シマウマの馬車・・・とは言わないか、車をひかせたりして、ちょっと趣味悪い気もするけれど・・・

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日本に関する展示だと、すでに絶滅したと思われるニホンアシカの剥製が貴重。
タカアシガニがちょっと食べたくなったりするが(笑)。
隕石がいくつかあったが、主に九州方面、九州ってそんなに隕石が落ちたんでしょうか?
輝安鉱は見事!芸術品のよう。

4章:私たちのまわりの多様な世界
昆虫標本は大好きなのでじっくりと見る。プラチナコガネなどあまり見ないものもあった。
1705314
サーベルタイガーの牙、オオツノジカのツノ。どちらも大きい!シカ、これじゃあ身動きできなかったんじゃないだろうか。だから絶滅?
オオナマケモノの骨格もデカい!!いわゆるナマケモノとは似ても似つかないような。
ドードーは模型だったけれど、実際にいたらかわいらしいだろうな。のろますぎてすぐに捕らえられ絶滅してしまった鳥。

5章:これからの自然史博物館
宝石類はあまり興味はないのだが、ラトローブ金塊にはちょっとくらっときました。
ピルトダウン人ねつ造事件関連のものも展示されていた。
40年以上も類人猿と原生人類のミッシングリンクとされていたが、人の頭蓋骨とオランウータンの下あごをつなぎあわせた偽物とのちに判明した事件。
いましめと教訓の象徴として今も展示されているそう。なるほどね。

珍しいものがいろいろと見られる展覧会です。
是非どうぞ。

2017/05/30

【ブリューゲル バベルの塔展】

art-28 【ブリューゲル バベルの塔展】 東京都美術館

1705301
都美術館で開催中のバベルの塔展に行って参りました。
行った日は土曜日。
入場前の列はなかったものの、中はかなりの混み具合。小さな作品、細かい作品が多かったので、鑑賞するのは結構大変。単眼鏡が役立ちました。

Ⅰ 16世紀ネーデルラントの彫刻
展覧会は地味目に木の彫刻からスタート。
教会でよく見る彫刻ですね。
それぞれが象徴を持つ「四大ラテン教父」の重厚感。
「受胎告知の聖母」は、できれば天使もいてほしかった・・・いやあったのだが切り離されたという可能性もあるか。

Ⅱ 信仰に仕えて
何枚か聖カタリナを描いた絵があったが、当然書き込まれていると思っていた車輪がない(1枚をのぞく)。確かに剣は持ってはいるのだけれど、当時この地方では車輪はえがかなかったのだろうか・・・
ダーフィットの「風景の中の聖母子」。聖母の胸が変・・・
この章で一番気にいったのは枝葉の刺繍の画家の「聖カタリナ」と「聖バルバラ」。細かいところまでキレイに描かれている(のでこういう名が残ったのだろうか)。美しい。

Ⅲ ホラント地方の美術
オーストザーネンの「聖母子と奏楽天使たち」が一番のお気に入り。この当時演奏されていた楽器もわかる。天使がおじさん顔なのだけど、イエスが一番のおじさん顔(笑)。
ルカス・ファン・レイデン「ヨセフの衣服を見せるボテバルの妻」。企みをもった妻の無表情な顔が怖い。

Ⅳ 新たな画題へ
風景画が描かれるようになった時代。
メムリンクといえば宗教画と思うのだが、「風景の中の二頭の馬」は少々違う。風景画とも違う気がする。白馬にのる猿は愛の寓話を示したものとのこと。
北方ルネサンス風景絵画の始祖と言われるパティニールが2枚。
そのうちの1枚「ソドムとゴモラの滅亡がある風景」は聖書が主題といっても、登場人物は見えないくらいに小さく描かれている。風景がメイン。よくよく見るとちゃんとロトの妻が塩柱になったところも描かれているのだが。
ロトと娘たちのその後を描いた絵はパティニール周辺の画家。
ロマニスト(イタリアに留学しその様式を模倣しようとした)と言われるヘームスケルク「オリュンポスの神々」は確かに題材含めてイタリア絵画的?

Ⅴ 奇想の画家ヒエロニムス・ボス
この展覧会の2大目玉の1つ、ボスのコーナー。
奇っ怪なボスの絵は見ていて飽きない。そこかしこに、変な生きもの?がたくさん描かれているから。何を表しているのかわからないものも多いけれど・・・
今回25点しかない(たったそれだけ!)油彩のうち2点が来日。
1つめは「放浪者(行商人)」。
放蕩息子という説もあったかと思うが、行商人となのか。
猫の毛皮(!)やひしゃく、これは売り物?にしては取り合わせが変なような。
靴も片方はスリッパ風のものだし、衣装はボロボロ。
背後にある家は娼館とされるが、行商人は不安そうにこの家を振り返る。出てきたところなのか、通り過ぎようとしているだけなのか。
その他、これって何を表しているの?と思うものがたくさん描きこまれている。
2つめは「聖クリストフォロス」。
こちらの絵がさらに不可思議。
主題はクリストフォロスなんだけど、周辺、背後に描かれているものが、ん???なのだ。
はじめにびっくりなのが、誰か木に吊されている!と思うと熊。さらに向こう岸では変な格好の人が裸で逃げてるし、もっと遠くでは火事。龍?も見える。
クリストフォロスの杖に吊された魚は血を流し、背後の木にかかった壺にはこびと、その上にもこびと・・・
見れば見るほど謎が深まる絵。

Ⅵ ボスのように描く
この章では、ボスの絵の模写やボスの画を元にした版画が並んでいた。
不可解なもの、奇妙な人間たち、グロテスクな生きものが所狭しと並ぶ。
うーん、やっぱり飽きないですね。
ちなみに、ボスは版画には興味を示さなかったという。

Ⅶ ブリューゲルの版画
ブリューゲルは油彩のイメージがあるけれど、実際は40点ちょっとしかないらしい。
そもそもは版元から請われてボス風の版画を多く作成していて、そこかしこにボス風のキャラが描かれているのである。樹木人間もいましたよ!
「七つの徳目」や「七つの大罪」もおもしろいのだが、なんといっても「大きな魚は小さな魚を食う」。ボス的なモチーフがちりばめられているが、左上に描かれた魚人間。今回の展覧会の公式マスコットにもなっているが、ちょっとキモくないですか?(笑)すね毛まであるぞ。
1705302

ブリューゲルは農民画家をとも言われていて、「農民の婚礼の踊り」は油彩の「農民の婚宴」や「農民の踊り」を思い出した。「阿呆の祭り」はなんか楽しい。いやほんとにアホっぽい(笑)

Ⅷ 「バベルの塔」へ
さあとうとうバベルの塔!
ウィーン美術史美術館にある方のバベルの塔は現地で3回見ているが、ボイマンス美術館のははじめて(24年前に来日したときは見ていない・・・はず)。
こちらの方が小さく(思ったより小さかった)、細部を見るのは結構大変。何しろ直近で見られる列の方は一瞬たりとも立ち止まることが許されず・・・
後ろからはずっと見ていてもよいのだが、単眼鏡で見ても細部までは見えないのである。
事前に芸大に展示されていた模型を見ていたし、会場にも拡大複製画があるので、どれだけ描かれているのかは確認できるのだが、それにしても1400人もの人が描かれているとは!煉瓦や漆喰を運び上げる様子もリアル。いやはや、細かすぎる・・・
バベルの塔は、聖書のエピソードであるけれど、そんなことを忘れて、巨大建築にのぞむ人々の絵として見てしまった。この後に人々がちりぢりになる運命とは思えないのである。

ボス、ブリューゲルを是非どうぞ。

2017/05/29

【帰ってきた浮世絵動物園展 後期】

art-27 【帰ってきた浮世絵動物園展 後期】 太田記念美術館

1705281
前期も行った浮世絵動物園に後期もギリギリ行ってきました。

まずは畳に上がっての動物肉筆画。
狆もいたけれど、やっぱり猫ですかね。
北尾重政「美人戯猫図」も月岡雪鼎「髪すき図」は猫がじゃれている。ちょっと目つきが怖いけど。

1.動物百変化
落合芳幾「猛虎之写真」は虎と言うが豹が描かれている(豹にしてもちょっと変だが)。北尾重政「虎」も虎?猫みたいだ。
歌川広重「東都飛鳥山の図 王子道きつねのよめ入」は洒落ている!キツネの嫁入りにちゃんと雨が降っていたりして。
最近ちょっと注目している歌川広景は「青物魚軍勢大合戦之図」。
青物の野菜と魚の合戦を描いており、コレラとの戦いを描いているとも言われているが、実際は将軍の跡目争いの諷刺画だった模様。
なんとも奇妙なのが歌川芳虎「家内安全ヲ守 十二支之図」。十二支を合体させて描いているので、顔は鼠、角は牛、体は寅、とさかがついて、前足と後ろ足は別の動物、しっぽはへびそのもの!珍妙な動物ができあがっている。
歌川貞秀の「蛸踊り」も楽しいが、玩具絵という歌川国政「しん板猫のそばや」も好きだなあ。
河鍋暁斎の「天竺渡来大評判 象の戯遊」は、さすが暁斎は実際に象を見ただけあって、肌の感じがリアル。
国芳「蝦蟇手本ひやうきんぐら 三段目・四段目」。タイトルからしておかしいが、なんと由良之助が持っているのは刀じゃなくてナメクジ!着物の柄もナメクジ・・・

2.暮らしの中の動物
鈴木春信「風流五色墨 素丸」の美人画いいですねぇ。と思ったら、こっくりこっくり居眠りしている女性にイタズラをしかけている図なのだった。居眠りの女性のひざに気持ちよさそうに眠る猫。
歌川国芳の山海愛度図会は好きなシリーズだが、今回は「ヲゝいたい」と「えりをぬきたい」。猫が爪をたてていて顔をしかめる美人。
猫といえばこれでしょう!広重の「名所江戸百景 浅草田甫の町詣」。猫の丸い背中がなんともいえずかわいい。
「名所江戸百景」はもう一枚。「四ッ谷内藤新宿」。馬のおしり、下には馬糞という衝撃的な(笑)構図。インパクトあるなあ。
広重の花鳥画「紫陽花に川蝉」、「菊に雉子」。普段あまり花鳥画を見ないけれど、広重、花鳥画もいいなあ。
犬ならば葛飾北斎「狆」。とっても洋風な画。

3.祈りと動物
広重「伊勢参宮宮川渡しの図」は伊勢参りの人でごった返す賑やかな絵だけれど、ポイントは人の代わりにお参りする犬でしょう。
作者不詳「地震のすちやらか」も今回のお気に入りの一枚。鯰が擬人化されている。

4.江戸流アニマルファッション
アニマルファッションも楽しいのだが、好きなのは蝙蝠かなあ。

後期も楽しい展覧会でした。
(この展覧会は本日で終了です。)

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