文化・芸術

2024/06/30

【Beautiful Japan 吉田初三郎の世界展】

art-10 【Beautiful Japan 吉田初三郎の世界展】 府中市美術館

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ノーマークだった展覧会だったのだが、たまたまテレビでこの展覧会のことを見て、これはおもしろそう!と思い出かけてみた。

今まで吉田初三郎という画家は知らなかったけれど、大正から昭和にかけて鳥瞰図で、鉄道案内や観光案内を描いた人。
鹿子木孟郎の弟子だそう。

1章 初三郎の時代
初期作品「京阪電車御案内」は、これを見た皇太子(昭和天皇)が、わかりやすい、持ち帰り友人に見せたいと言ったという。京阪電車も街道歩きの時乗ったなあなど思いつつ見る。
「関東大震災全地域鳥瞰図絵」、被害地域に火、煙・・・とちょっと怖い。
ともかく、鳥瞰図、細かくて、時に見えないくらいなのだが(虫眼鏡ほしい)、屏風絵「犬山之春 蘇川之秋」なんてのもあった。山水画だけど、確かにこれにもっと細かく描き込めば鳥瞰図になりそうだ。
旅行案内の図は楽しい。特に行ったことがある場所だとなおいっそう。

2章 魅力に迫る
「箱根山鳥瞰図」。おなじみの観光地が並ぶ。旧東海道も見える。
「京都市洛北名所図絵」他、京都の図は洛外図屏風を思い出す。ついつい細かいところまで見てしまう。おお!ちゃんと清水の舞台も描かれている。こういう探す楽しみもありますね。
「富士身延鉄道沿線名所鳥瞰図」は、これを見てこの展覧会にこようと思った絵。実際にこんな地理じゃないだけど、この詰め込み方が面白いのだ。
「京王電車名所図絵」もなじみの場所が多くて楽しいし、筑波山、是非行ってみたいなあとか。やはりこういう絵は宣伝効果抜群!
タキイ種苗が注文したという「全国野菜主産地之図」という変わり種も。もうちょっと全国の野菜がたくさん描かれていたらもっと楽しいのだけど。
富士山は絶対といっていいほど描かれてるんですね。ここからは決して見えないという図でも・・・

3章 制作に迫る
肉筆画と印刷の違いなど、制作過程も鑑賞。
豊橋市、桑名、渋温泉など行った場所がやはり興味深いけれど、なんといっても、「神奈川県鳥瞰図」ですね。じっくり見てしまいました。
木曽も歩いてきたのでじっくりと。

びっくりするほどの細かさ、デフォルメ・・・
なんと楽しいのでしょう。
思った以上に楽しめた展覧会でした。

2024/05/07

【ほとけの国の美術展】(後期)

art-9 【ほとけの国の美術展】(後期) 府中市美術館

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府中市美術館、春の恒例、春の江戸絵画まつり、ほとけの国の美術展の後期展示も行って参りました。

京都市二尊院の土佐行広「二十五菩薩来迎図」は前期もあり。楽しそうな雰囲気は変わらず・・・
が、そのあとの、金沢市照円寺の「地獄極楽図」の怖いこと!思わず目を背けたくなりますね。
地獄は、等活、黒縄、衆合、叫喚、大叫喚、焦熱、大焦熱、そして阿鼻。それぞれ10倍、阿鼻にいたっては1000倍苦しいとか・・・この絵を見た人たちはどう思ったことやら・・・
地獄図のあとの極楽図がなんとありがたいことか。これを見て、悪いことはするまいと決心したんでしょうか。

風外本高の「虎図自画賛」は虎のように見えて猫、仙厓義梵の「竹虎図」は猫のように見えて虎。うーん、どっちもかわいらしくて、猫のような??
仙厓は大好きなのだけど、風外本高和尚の画もなかなかよいなあ(鍾馗様の画もよかった)。
仙厓の「文殊菩薩像」は、人間っぽい。
白隠も好きなのだけど、「恵比寿図」。恵比寿さんも鯛も笑ってる?
曼荼羅は曼荼羅でも「星曼荼羅図」。なんかフツーのと違うあと思ったら、北斗七星信仰なんですね。動物は干支だろうか?

後期もありました、寒山拾得。曾我蕭白の作品は、ちょっと不気味さもある。
五代将軍綱吉の寒山拾得もあった。家光よりだいぶうまいのでは?面白みはないけれど・・・
曾我蕭白「雪山童子図」は、蕭白らしい奇抜さのある画。色も強烈だ。
河鍋暁斎の「波乗り観音図屏風」。なぜ観音様が鯉に乗っているのだろう?
仙厓「十六羅漢図」はなんかゆるすぎる・・・それがいいのだけど。
前期とは違う国芳のおたけの絵が何点か。なんかじわりとくるんですよねぇ。

円空仏は前期と同じだったけれど、何度見てもいいですね。

涅槃図。
佐脇英之「業平朝臣涅槃図」。さすが業平!まわりにいるのは動物ではなく女性なのである。

最後は動物画。
伊藤若冲の「白象図」。画面いっぱいの象。構図がいいですね。「猿蟹図」。いかにも猿が悪そうだ。
狩野栄信「牡丹子犬図」。狩野派の描くような題材ではないが・・・あまりかわいくはない。
森狙仙「猿図」。猿の画家狙仙。かわいいなあ。
俵屋宗達「狗子図」。なんかこの子犬は怖いですねぇ。
それに対して、長沢蘆雪の子犬たちはみなかわいい!
「童子にこま図」。隠れ気味にこっちを見ている子犬が一番かわいいかなあ。
「枯木狗子図」。寄り添う姿がキュート。葉っぱの赤い色がアクセントになっている。
「狗児図」のさらさらっと描いた感じもいい。
前期もあった「子犬図屏風」でおいしまい。

毎年楽しみにしている春の江戸絵画まつり。
来年は司馬江漢と亜欧堂田善だそう。これまた楽しみです。

2024/05/05

【デ・キリコ展】

art-8【デ・キリコ展】 東京都美術館

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連休前半、デ・キリコ展に行ってきました。
10年ぶりの回顧展とのこと。
10年前、汐留ミュージアムでのキリコ展も行っていました
・・・

1 自画像・肖像
予想に反して?自画像・肖像画からスタート。
キリコはたくさん自画像を描いているという。レンブラントみたい?
展示されていた自画像は、え?これがキリコの作品?と思ったりするけれど(フツーにうまい)、闘牛士になってみたり、鎧をまとってみたり。なかなか強烈な自画像だ。
弟がキリコにそっくりなのにちょっと笑う。弟の肖像の後ろにさりげなくケンタウロスが・・・

2 形而上絵画
キリコといえばの絵が並ぶ。
フィレンツェに移り住んだキリコは広場が急にはじめて見る景色のように思え、これが形而上絵画誕生のきっかけとなった。
「バラ色の塔のあるイタリア広場」がもっともキリコ的かな。
黄色い地面、長く伸びた影、柱廊のある建物・・・
「イタリア広場(詩人の記念碑)」の手前にあるのは、楽器の一部?
形而上的室内のコーナーでは、いろんなモチーフの組み合わせでじっくり見れば見るほど楽しいのだが、ビスケットが特に目をひきますね(ショップで同じ形のビスケット売ってました)。
キリコといえば、マヌカン(マネキン)の絵も特徴的。ミューズだったり、神話の登場人物だったり、時には自画像にも。顔のパーツがないので、ちょっと不気味な感じもする。
「南の歌」はふんわりした色彩でルノワール的だ。
彫刻の展示もあったが、これがまさに形而上作品。立体作品もいいかも。

3 1920年代の展開
新たな主題。
「緑の雨戸のある家」のような室内風景の絵は、外にあるべき家や木や岩が室内にある。
一方、「谷間の家具」などは、室内にあるべき家具が外にあるという・・・
なんかこうざわざわする作品群だ。

4 伝統的な絵画への回帰:「秩序への回帰」から「ネオ・バロック」へ
キリコはルネサンス、そしてバロック作品に傾倒、そうした作品を描くようになる。
ティツィアーノだったり、ルーベンスだったり。リスペクト作品を描いているけれど、どこか不思議な感じもあり、やはりキリコだなと(一瞬、デルボーっぽい感じも)。

5 新形而上絵画
やがて、キリコは形而上絵画へと回帰。
といっても若い頃とは違って、不安感、寂寥感が薄くなり、少し明るさとコミカルさが出たような気がする。色調が明るくなったのもあるのかも?
「オデュッセウスの帰還」、これ好き。昔の形而上絵画が壁にかかり、おなじみの家具もあり・・・

キリコの初期から晩年までの画風の変遷がよくわかる展覧会。是非どうぞ。

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2024/02/25

【マティス 自由なフォルム展】

art-6 【マティス 自由なフォルム展】 国立新美術館

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昨年、東京都美術館でマティス展をみた。また、栃木県立美術館の、芸術家たちの南仏展でもマティスがあった。
そして、今回またマティスと聞いてどうしようかなと思ったが、切り紙絵中心、それもあのニース市マティス美術館のコレクションがが中心と聞いて行くことに。

1 色彩の道
もちろん、切り紙絵だけでなく、初期作品もある。
マティスもはじめはフツーにうまい絵、でもちょっとおもしろみはないかなあ(後年の絵を知っていると)。
師がモローだけに「ダフィッツゾーン・デ・ヘームの「食卓」に基づく静物」など光の描き方が似ている絵も。
セザンヌの影響の大きい静物画も。
「日傘を持つ婦人」は明るい色彩の点描画。シニャックっぽい。
このあたりからフォービズムへと向かっていく。「マティス夫人の肖像」は大胆な色分けと陰影。
木彫の「ダンス」。これが後のダンスにつながっていくのだろうか?

2 アトリエ
マティスはニースに滞在したのをきっかけに、この街でアトリエを転々とする。
「ニースの嵐」。ニースにしては珍しい荒天というけれど、ピンク色の空で明るさもある。
「赤い小箱のあるオダリスク」。オダリスクシリーズはまさにマティスですね。
一瞬何が描いてあるかわからなかった「ロカイユ様式の肘掛け椅子」。確かによく見ると椅子だ。ヴェネツィアの肘掛け椅子の展示もあって、これ同じ椅子なのかな?足の色が違うような??
彫刻もたくさん。
「蛇女」。確かに蛇っぽい・・・
連作がおもしろい。「ジャネット」はだんだん単純化していくようだが、「アンリエット」は複雑化というか、くっきりしていっているようだ。「貝殻のあるヴィーナス」はむむう、ヴィーナスには見えないような・・・
リトグラフは作風はいろいろだけれど、切り紙絵に見えるものもあったり。

3 舞台装置から大型装飾へ
1920年にパリのオペラ座で公開された舞台「ナイチンゲールの歌」の舞台装置と衣装デザインを手がけたマティス。なかなか前衛的だ(音楽も現代的)。
アメリカのバーンズ財団で描いた装飾壁画はなんと13メートルを超える大作。描いている様子の写真があったけれど、足場とか組んで描いた方が楽なのでは??背伸びをして長い筆で描いている。その表現おもしろさはあるのかもしれない。
「パペーテ ― タヒチ」と「森の中のニンフ(木々の緑」はタピスリーの原画。タヒチ、お得意の窓からの風景で、タピスリー用なので単純だけれどとても装飾的。

4 自由なフォルム
ここからは撮影可。
「ジャズ」シリーズからスタート。これはしばしば見るので割愛。

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「ブルー・ヌード IV」。マグネットを購入。デザイン的。青が美しい。青が効いている作品としては他に、「葦の中の浴女」、「波」。

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単純化された黒い線画としては「大きな顔、仮面」、「大きなアクロバット」、「木(プラタナス)」。

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陶の習作は、アクセサリーとしてこのデザインのものが売っていたが、ちょっと欲しいかも!
「クレオールの踊り子」は一瞬植物かと?
「日本の仮面」はどこが?と思ってしまった・・・

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「花と果実」。アメリカのコレクターの依頼で中庭の装飾のために制作した構想図(切り紙絵)。いいなあ。きっとお庭がぱっと明るくなったことだろう。

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三枚の「顔」は読売新聞社所蔵。この単純な線もよい。

5 ヴァンスのロザリオ礼拝堂
ヴァンスのロザリオ礼拝堂にまつわる作品や資料の展示。

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ステンドグラスの習作。青と黄色のコントラストがいいですね。やはり海藻なのか・・・

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「星形のある風景の聖母子」。イエスがちょっと・・・

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祭服のデザインの数々。白と黒が基本と思うけれど、カラフルなものはどういう機会に着るものやら・・・普通にデザインとしてよいのだが。これまた海藻。

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そして、原寸大の礼拝堂の再現。これだけでもすごいのだけど、もっとすごいのは、一日の光の移り変わりまで再現されていること。朝、昼、夕方、夜とこういう風に見えるんだなあと。マティスはお昼の光が好きだったとのことだが、どの時間帯も美しいなあと思いました。

また違った切り口のマティス展。
こちらも是非どうぞ。

2024/02/17

【印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵展】

art-5 【印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵展】 東京都美術館

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東京都美術館で開催されている【印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵展】に行って参りました。
休日は予約必要ということで、もちろん予約して行ったのだけど、入場するまで結構な列。中も混み混みでした・・・

ウスターというとウスターソースのウスターを連想するけれど、それはイギリスの地名。こちらはアメリカ、ボストン近郊の都市。
ちなみに、ミュージアムショップでウスターソース売ってました・・・
まあ両市は姉妹都市らしいですが。


1 伝統への挑戦
印象派前段階の作品からスタート。
ラ・ペーニャ、コローは印象派の始まりというような紹介だったけれど、コローの方が近いかなあ。コローの方が好きだし。
ドービニーもいいですね。「ヨンヌ川の橋(夕暮れ)」もボタン号に乗って描いた絵のようだ。
川を描いた作品ではハドソン・リバー派コールの「アルノ川の眺望、フィレンツェ近郊」が穏やかな風景でよい。
意外な作品は、クールベ「女と猫」。こんな作品も描いていたんですね。
アメリカの画家ホーマーの作品「冬の海岸」。荒々しい波のタッチ、迫力あり。

2 パリと印象派の画家たち
いよいよ印象派!
ブーダン「工事中のトゥルーヴィルの港」はいつもの海岸の風景とは違うなあ。
モネ「税関吏の小屋・荒れた海」。お正月見たモネ展でもここを描いた絵があったような?
ピサロ、あらためて見ると、やっぱり印象派だあなと。
ルノワールが2点。見たのははじめて。「アラブの女」は異国情緒たっぷりに描かれている。
アメリカにおいて印象派の影響を受けた画家としてカサットとハッサムの絵があった。
メアリー・カサットはピサロが師だったし、一時期印象派にも参加していたけれど、今回きていた「裸の赤ん坊を抱くレーヌ・ルフェーベル」はどちらかというとルノワール的のように思った。
ハッサムの絵ははじめてではないけれど、何点も見たのははじめてだ。
モネ「睡蓮」。この睡蓮は好き。マグネット購入。モネの睡蓮をはじめて購入したのはこの美術館だったそうだ。

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3 国際的な広がり
パリで印象派に触れ、この絵画様式を自国に持ち帰った画家たちの作品。
サージェントが3点。
「水を運ぶヴェネツィアの人」の方がやや印象派的だろうか。イメージするサージェント作品は「キャサリン・チェイス・プラット」。風景画はめずらしい。
このあとは、印象派の影響を受けた日本人画家の作品が並ぶ。趣旨としてはわかるのだけど、ちょっと水増し的だなあ。
黒田清輝、藤島武二(「ティヴォリ、ヴィラ・デステの池」は光が美しい)、児島虎次郎などまあそうだろう。
その中で、斉藤豊作「風景」がなかなかよかった。点描に近いけれど、雰囲気はモネだなと。

4 アメリカの印象派
アメリカにおける印象派は、ヨーロッパにおける印象派とはちょっと違う気もする。景色が違うからかなのか・・・
グリーンウッドの風景画がよい。「雪どけ」の美しいこと!
ハッサムで一番好きなのは「コロンバス大通り、雨の日」。抑えた色が雰囲気を出している。パリの風景にも見える。
「シルフズ・ロック、アップルドア島」は連作だそうだが、面白い景観。モネのノルマンディー・・・エトルタなどを連想する。

5 まだ見ぬ景色を求めて
ポスト印象派の作品。
シニャック「ゴルフ・ジュアン。カラフル!
ブラックの「オリーヴの木々」にはびっくり。フォーヴィズム的作品で、こんな色彩の絵もあったとは。
アメリカの画家パーシャルはグランドキャニオンをたくさん描いたとのことで「ハーミット・クリーク・キャニオン」。光の表現が印象派に通じるものがある。
ベンソン「ナタリー」。西部劇に出てきそうな女性だ。

ちょっと変化球な印象派展。
是非どうぞ。

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2024/01/08

【みちのく いとしい仏たち展】

art-4【みちのく いとしい仏たち展】 東京ステーションギャラリー

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東京ステーションギャラリーで開催されている【みちのく いとしい仏たち展】に行って参りました。
この展覧会は、北東北の民間仏ー仏師ではなく大工や木地師によって彫られ、お堂や民家に祀られてきた仏像や神像ーを展示するもの。
正直、うまくはないものもあるけれど、素朴な味わいに満ちた仏様神様でした。

1 ホトケとカミ
まずは「毘藍婆像」、「尼藍婆像」に笑ってしまう。セーラームーンかDAIGOのうぃっしゅみたい笑
「十一面観音立像」も頭が取れてしまっているのかもしれないけれど、十一面観音には見えない・・・けれどなんかいい。

2 山と村のカミ
八幡平の兄川山神社に祀られている「山神像」。なんか妙にほそながくて、長い顔と小さな胴体のアンバランスさがおもしろい。螺髪が見えるから神というより仏?
「山犬」は怖くはなくてむしろかわいらしい。
「役行者倚像」東北にも役行者が??なぜか鉈?を持っている。

3 笑みをたたえる
岩手県中部~南部あたりでは聖徳太子像が見つかっている。
のだが、どれもまったく聖徳太子っぽくない笑
でもみな微笑んでいて、なんかほっこりくるのですね。
一般的な観音菩薩像とは異なるが、「観音菩薩立像」も穏やかな笑みをたたえてほっこり。

4 いのりのかたち 宝積寺六観音像
岩手県葛巻町、宝積寺の「六観音立像」。
聖観音、千手観音、馬頭観音、十一面観音、准胝観音、如意輪観音のうち、これはとわかるのは馬頭観音くらい。のっぺり顔の観音様たちだけど、衣は一人一人長さやひだが違うという、どこぞのアイドルグループのよう!

5 ブイブイいわせる
「不動明王二童子立像」。不動明王が全然迫力な笑。なんかくねって踊ってるみたいで、思わず笑っちゃう。他の不動明王も全然怖い顔をしていない。
「多聞天立像」。毘沙門天に竜神、閻魔、大黒天などもりもり。意外と彫りが細かくよい細工。
「達磨像」。達磨大師っぽい!はちまきしてますね。

6 やさしくしかって
十王像いろいろ。
地獄で亡者を裁く十王なのに、笑ってたり、かわいらしいのものあったり。
閻魔様もちょっぴりしか怖くない。
鬼たちがまたかわいらしいこと!踊ってるみたいなのもあるし、角が猫耳みたいなのも!

7 大工 右衛門四良(えもんしろう)
長坂屋右衛門四良を名乗る大工の家系があって、特に安永8年(1779)に亡くなった右衛門四良は多くの仏像彫ったとのこと。
決してうまいわけじゃないのだけど、味わいのあるものばかり。

8 かわいくて かなしくて
一体だけ円空仏が。円空にしては彫り込んでるもので、その影響をうけたと思われる民間仏もあった。

いい意味でゆるーくかわいい仏様や神様。
ほんわかした気持ちになれる展覧会。
是非どうぞ。

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2024/01/06

【ゴッホと静物画展】

art-3 【ゴッホと静物画展】 SOMPO美術館

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【ゴッホと静物画 伝統から革新へ展】に行って参りました。
ゴッホってそんなに静物画描いてたっけ?と思ったけれど、油彩850点ほどのうち180点ほどが静物画だそうで。ひまわりだけでなくいろいろと描いているんですね。

ゴッホ展はしばしばやるけれど、ゴッホはちょっとだけということも多い中、この展覧会はゴッホがたくさん!
一部をのぞいて撮影可でした。画家名のないものはゴッホの作品です。
 
1 伝統

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「麦わら帽のある静物」絵画の勉強をしていた頃の作品のようで、正統派な感じ。

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「骸骨」この筆致はゴッホですね。他の画家の同テーマのさくひんも並んでいて、いい展示である。並べてみてみるとゴッホは異質。

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「コウモリ」なんかかわいらしいコウモリだ。

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ニシンも何点か並んでいたが、「燻製ニシン」なかなかよい。うろこもちゃんと描いてある。
正統派な静物画が並ぶ中、ゴッホも3点。

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「陶器の鉢と洋ナシのある静物」クワイに見えた・・・

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「りんごとカボチャのある静物」「野菜と果物のある静物」いずれもオランダ時代らしく、背景が暗い。少しセザンヌっぽい感じもある。

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「鳥の巣」2点。ゴッホは自分でも集め、近所の子供たちにも集めてもらって描いたとのこと。口を開けて餌をねだる小鳥たちがかわいい。
このあとは花。
ドラクロワはこういう静物画のイメージなかったなあ。

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ルノワールはこういう暖色系ですね。

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「野牡丹とばらのある静物」うーん、これホントにゴッホと思うくらい画風が違う。

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「青い花瓶にいけた花」これはらしい絵。

2 花の静物画

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モンティセリ「花瓶の花」すごい厚塗り。ゴッホはこの影響を強く受けているようだ。

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「カーネーションをいけた花瓶」散った花びらもよく描いてますね。

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「ばらとシャクヤク」背景がちょっとうねってます。

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「赤と白の花をいけた花瓶」パリに出てきてすぐの作品なのでオランダ時代と同じ画風。

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モネ「グラジオラス」どこか和風。
「結実期のひまわり」こういうひまわりもあるのね。
ひまわりモチーフの作品がいくつか。
レスリー「太陽と月と花」月はどこに?

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イスラエルス「「ひまわり」の横で本を読む女性」テオからひまわりを借りてきて書き込んだとのこと。どのひまわりだろう。

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「ひまわり」「アイリス」この並びいいなあ。鮮やか。

3 革新

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トルソが2点。練習なんでしょうね。
「ヴィーナスのトルソ」はピカソの青の時代を思い起こす。

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「靴」はなかなかリアル。雨の日歩き回ってわざわざ泥がこびりついた感じを出したらしい。

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「三冊の小説」本のタイトルが気になる・・・

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「レモンの籠と瓶」机がゆがんでいる。

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「皿とタマネギのある静物」皿にゆがんでセザンヌに近づいている。
セザンヌ「ウルビノ壺のある静物」のっぺり感が強い。

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やはりセザンヌといえば「りんごとナプキン」かも。

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ゴーギャン「りんごのある静物」セザンヌに近し。

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ゴーギャンらしい静物画ならば「ばらと彫像のある静物」でしょう。「花束」は赤い花を後から点々とつけたようで少々違和感が・・・

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ルノワール「果物のある静物」ルノワールは静物画でもこうした色合いになるんですね。

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ヴュイヤール「アネモネ」母親が婦人服の仕立てやをやっていたため、生地の柄に焦点をあてたものが多いのだとか。なるほど。
ヴラマンク「花瓶の花」強烈な色彩。フォービズムですね。

とても充実した展覧会。ゴッホファンの方も静物画好きな方も見逃せません。
是非どうぞ。

 

2024/01/04

【パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展】

art-2【パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展】 国立西洋美術館

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約50年ぶりの大規模なキュビスム展に行って参りました。
ポンピドゥーセンターから初来日作品50点以上、全部で140点もの作品。キュビスムの始まりから終わりまでを明らかにする展覧会。

1:キュビスム以前ーその源泉
キュビスムの始まりといえばやはりセザンヌ。セザンヌとしてはキュビスムを意識したわけではないだろうけれど、いろいろな面から描くというのはまさにキュビスム。展示されていた中では「ラム酒の瓶のある静物」が一番キュビスム的だろうか。
ゴーギャンはキュビスムというより平面的な、かな。

2:「プリミティヴィスム」
ピカソはアフリカなどのプリミティズムという様式の影響を受ける。

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「女性の胸像」。この横顔はそうだなと思う。
ブラック「大きな裸婦」。ピカソの影響大。

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ローランサン「アポリネールとその友人たち(第2ヴァージョン)」。ローランサンの画風確立前という感じ。前にいるのは犬?

3:キュビスムの誕生̶セザンヌに導かれて

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ブラックのレスタクを描いた3作品はまさにセザンヌ!

4:ブラックとピカソ̶ザイルで結ばれた二人(1909–1914)
ブラックとピカソは互いに協力し競い合いながらキュビスムを追及していく。
はじめはブラックとピカソも画風が似ていてわからないのだけど(色味も)、次第に違いが現れてくる。

はじめはなんとなくまだ形が結構わかるんですね、双方とも。

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ただ、ブラックの方がカクカクしてる印象?

意外と初期のブラックの静物画、好きだなあ。

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文字を入れたり、木目を入れたりのコラージュ的な作品もおもしろい。

5:フェルナン・レジェとフアン・グリス
レジェはキュビスムから離れたあとの作品の方の印象だけれど、確かにキュビスム作品を描いているんですね。

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「縫い物をする女性」いいなあ。なんか木工作品みたい。

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「婚礼」。近未来的な感じがした。

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フアン・グリスはスペインに行った際、たくさん見ているのだが、色彩がきれいですね。かなりわかりやすいキュビスムだし。

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一番気に入ったのは「本」。

6:サロンにおけるキュビスム
サロンにも進出したキュビスム。サロンなのでちょっとおとなしめな気もするけれど・・・
前から気に入っているのがメッツァンジェ「自転車乗り」。

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グレーズの「収穫物の脱穀」もおもしろい。どこに人の頭が?体が?

7:同時主義とオルフィスム̶ロベール・ドローネーとソニア・ドローネー
ドローネー夫妻の絵はいずれもカラフル。

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いやーよく持ってきたなあというのがロベールの「パリ市」。パリの風景(エッフェル塔、セーヌなど)の中に三美神が・・・こいういう分割の仕方もありだなと。今回一番気に入った作品。

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「円形、太陽 NO.2」は扇風機?昔のGoogleのロゴ?

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ソニアの作品もカラフル!

8:デュシャン兄弟とピュトー・グループ

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マルセル・デュシャン、はじめはキュビスムだったのか!「チェスをする人たち」いいじゃないですか。

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兄レイモンは彫刻家。「恋人たち」は確かにキュビスムですね。
チェコ生まれの画家クプカ(プラハで見たかな?)。

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「色面の構成」。動きの表現に感心。

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「挨拶」はわかるようなわからないような・・・

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ピカピア「赤い木」。形というより色の方が強烈だ。

9:メゾン・キュビスト
キュビスムの家。入口はキュビスム!
中はあまりにキュビスムだと鬱陶しそう・・・と思ったら暖炉の装飾くらいなのかな。

10:芸術家アトリエ「ラ・リュッシュ」
シャガールもキュビスムを!飛んだりねじれたりしているのもまあそう言えなくもないけれど・・・よりキュビスム的作品が何点か。

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「ロシアとロバとその他のものに」。うーん、猟奇的・・・

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「墓地」。これはセザンヌ風キュビスムだなあ。
「白い襟のベラ」はピリミティブなピカソからの影響?
「キュビスムの風景」。真ん中に人が描かれているのがかわいい。
モディリアーニはプリミティズムの影響を受けていたのか・・・ということをはじめて知った。

11:東欧からきたパリの芸術家たち
はじめて知る画家たち。

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エレーヌ・テッティンゲン「無題」。ちょっと漫画チック。アポリネールなども含まれる集団肖像画なのかもだそう。

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レオポルド・シュルヴァージュが描いた「エッティンゲン男爵夫人」この人なのか。決して美化して描いてはないですね。

12:立体未来主義
ロシアではキュビズムの発展系?として立体未来主義があらわれたそう。

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ナターリヤ・ゴンチャローワ「電気ランプ」。確かに未来的。
「帽子の婦人」はポップ。

13:キュビスムと第一次世界大戦
再びレイモン・デュシャン=ヴィヨンの彫刻。「大きな馬」は重量感あり。

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ピカソ「若い女性の肖像」。こういう色使いのピカソはあまり見たことないかも?もうすでにキュビスムからは離れている。

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ジャンヌ・リジ=ルソー「1キロの砂糖のある静物」。これはある意味セザンヌに近い。
フアン・グリスは年代を経てもあまり変わらず。

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マリア・ブランシャール「輪を持つ子供」と次の章のピカソ「輪を持つ少女」は似た感じの絵だ。

14:キュビスム以後
ブラックはちょっとカラフルに、レジェは完璧にキュビスムを脱出。

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コルビュジェはキュビスムは意識してるんだろうなとは思うけれど、ちょっと違うのかなあと。

キュビスムの全容がわかる展覧会。
是非どうぞ。

2024/01/02

【モネ 連作の情景展】

art-1 【モネ 連作の情景展】 上野の森美術館

本年初の展覧会はモネ展。

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モネ展は何度も見てきているけれど、すべてモネ作品というのは案外少ないかも?今回は100%モネなのである。

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睡蓮の池をモチーフにした体験型インスタレーションを通って展覧会は始まる。
一部撮影可でした。

第1章:印象派以前のモネ
モネがモネになる前の絵はあまり見たことがないので新鮮。
初来日と話題の「昼食」は言われないとモネとわからないかも?いやモデルがどうみてもカミーユとジャンというのはわかるけれど・・・サロンに気に入られそうなのに、落選したというターニングポイントになった作品。どちらかというとマネが描きそうだ。正しい感じの絵。
意外と気に入ったのが、「桃の入った瓶」。桃のコンポート?モネに静物画のイメージはあまりないけれど、100近くは描いているとか。
ザーンダム(4ヶ月ほど滞在したアムステルダム近郊の地)の風景画が何点か。水面の表現がすでに印象派の先駆けのようだ。
「ルーヴル河岸」はめずらしや、パリの風景だ。

第2章:印象派の画家、モネ
1870年代、モネはパリ郊外のアルジャントゥイユで暮らし始める。
「アルジャントゥイユの雪」。「かささぎ」と同じようなイメージ。白が美しい。
「モネのアトリエ舟」。水の画家ドービニーのボタン号を真似てモネもアトリエ船で絵を描いたという。
1878年、モネはセーヌ川下流のヴェトイユに移る。私生活では大変な時期だったが、ヴェトイユを描いた作品は明るい色彩で、光を美しく描いたものが多い印象だ。
「ヴェトイユの春」の緑の美しさ、「ヴェトイユ」の花がアクセントになっていてよい。赤い花はひなげしだろうか?「ひなげし」を思い出す。
「ヴェトイユの教会」の水に映る教会は、印象派的表現だ。

第3章:テーマへの集中
「プールヴィルの断崖」。1882年2度滞在したモネは100点もの海景画を描いている。富士美術館所蔵の作品は未完成なのか?という具合にちょっと粗いな。
「ラ・マンヌポルト(エトルタ)」と「エトルタのラ・マンヌポルト」。モネは1883年から86年にかけて毎年エトルタの風景を描いている。アヴァルの門もよく描いているけれど、マンヌポルトもおもしろい風景ですね。前者の方が海が荒れているかな。後者の方が暖色系も使っていて穏やかな感じだ。
「ヴァランジュヴィルの漁師小屋」に描かれている小屋は、他のヴァランジュヴィルの作品にも出てくるから、探す楽しみもある。
ルノワールと旅行した際に地中海沿岸を描いた「ヴェンティミーリアの眺め」。それまであまり使わなかった青やピンクも使うようになったとのことだが、ピンクはもしかしてルノワールの影響?
「海辺の船」、「3艘の漁船」。港にある船を描いた作品はあまり見たことなかったかも?わりとくっきり描いている。

第4章:連作の画家、モネ
モネと言えば連作!
摘みわら、ポプラ並木、ルーアン大聖堂、チャリング・クロス橋、ウォータールー橋、国会議事堂、そしてもちろん睡蓮・・・
これは初めて見たかも?「クルーズ渓谷、曇り」「クルーズ渓谷、日没」。これまた確かに描きたくなる風景かも?おもしろい景観だ。
積みわらが3点。一番、らしい積みわらは「積みわら、雪の効果」だろうか。マグネット、これにしようか迷って結局ラ・マンヌポルト(エトルタ)に・・・

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ウォータールー橋が3点。一番好きなのは「ウォータールー橋、ロンドン、夕暮れ」。ポツポツとつく灯りがきれい。「ウォータールー橋、ロンドン、日没」は朝に見えなくもない・・・

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「国会議事堂、バラ色のシンフォニー」。バラ色の作品は大聖堂などにもあるけれど、美しいなあ。

第5章:「睡蓮」とジヴェルニーの庭

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ジヴェルニーというと、「ジヴェルニーの草原」の方のイメージだけれど、「ジヴェルニーの風景、雪の効果」のような雪の風景もあるんですねぇ。初来日作品だそう。

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「ジヴェルニーの洪水」。木が水に映る様子が人のような・・・

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「芍薬」。すごい色彩。

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「睡蓮」。睡蓮だけにスポットをあてた作品はめずらしい。

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「睡蓮の池」。水と空と蓮と木々が一体になったような作品。
「睡蓮の池の片隅」。後期の作品だが、わりと細かく描いている。色はやはり濃いけれど。
「薔薇の中の家」。これは相当抽象画。

モネ尽くしでした。
是非どうぞ。

2023/12/10

【世界遺産 大シルクロード展】

art-31 【世界遺産 大シルクロード展】 東京富士美術館

大シルクロード展に行って参りました。
シルクロードというと、子どもの頃にNHKの番組を見ていて、行ってみたいなあと思ったのだけれど、実現はしていないのである(今後も無理でしょう)。なんかロマンを感じるんですね。

今回の展覧会には、中国国内の27の文化・博物館のコレクション240点が出展され、そのうち45点は一級文物(日本における国宝にあたる)とのことだ。

第1章 民族往来の舞台~胡人の活動とオアシスの遺宝~
胡人とは北方や西方の騎馬遊牧民のこと。
「瑪瑙象嵌杯」「瑪瑙象嵌壼」きらきらと輝いてゴージャス。
「切子杯」は日本における切子にちょっと似ている。
「半人半馬および武人像壁掛」ギリシャ文化が伝わったものだろうか。
「草花文綴織靴」きれいな靴ですね。こんなきれいな状態で残っているが驚きだ。「唐花文錦鞋」は正倉院に似たようなものがあるということだから、影響を与えてるわけですね。
「鈴」4世紀の頃からあったとは。装飾品なんだろうか。
「碁盤」や「双六盤」古くからの遊びだったんですね。
「胡桃」作られたものかと思いきや、本物の胡桃。このあたりでは胡桃が自生していなくて珍しかったので埋葬されたものらしい。

第2章 東西文明の融合~響き合う漢と胡の輝き~
漢の武帝の時に東西の交通路が開かれ、大都市の長安や洛陽を中心に西方の文化が入ってくる。唐時代には中国に居住する胡人も増え、異国風の装いや美術、音楽が流行した。
「車馬儀仗隊」漢時代の墓から出土したもの。動きもあって迫力満点だ。
「鳳首杯」実際に使ってたかどうかわからないけれど、ワインを入れそうな杯。三彩釉がきれい。取っ手が鳳凰に。
「女子俑」これも三彩をかけている。曲線が美しい。
やはり三彩といえば「駱駝」昔、ちっちゃな置物を中国で買ったっけ・・・
「六花形脚付杯」これまた美しい!線刻のこまかいこと!狩りの様子や、花鳥などがびっしりと描かれている。

第3章 仏教東漸の遥かな旅~眠りから覚めた経典と祈りの造形~
経典は読んでもわからないので、字がきれいだなあという感想しかないのが残念だが・・・笑
仏教美術は結構好きだったりする。
貴重な壁画実物の他、模写もあって、これ本物見たら迫力あるだろうなあと。
仏像はやはり日本のものとは違いますね。
「菩薩座像」など、腰のくびれがすごすぎる!!
一番気に入ったのは、「四面造像碑」釈迦が愛馬と別れる図他、4面すべてに彫刻がされているのだが、ドラマ性があってなかなかよい。

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出口に大きな駱駝の剥製がありました。

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敦煌莫高窟の再現。

※この展覧会はすでに終了しています。

 

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