文化・芸術

2017/06/03

【19世紀パリ時間紀行展】

art-30 【19世紀パリ時間紀行展】 練馬区立美術館

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練馬区立美術館で開催中の展覧会へ。
2時間有休をとり、仕事帰りに寄ったのだが、意外に盛りだくさんな内容で、もう1時間休暇を余計にとればよかった・・・
最後は駆け足になっちゃいました。

鹿島茂先生の「失われたパリの復元」という連載をもとにした展覧会である。

冒頭の作品はシャヴァンヌの「聖ジュヌヴィエーヴの幼少期」。
パンテオンの壁画の縮小版だが、これがなぜパリ?と思ったら、この聖人はパリの守護聖人なのだった。シャヴァンヌいいなあ。

続いて、パリの地図の変遷。
これが意外におもしろくて、ついつい見入ってしまう。
とりあえずシテ島を中心に、次第に拡大していくパリ。
当然、昔にはルーヴルはないわけだし、できたあとも民家が公園との間にたくさんあったり。
大改造があったのは、ナポレオン三世の時代。
オスマン男爵が衛生環境を改善し、通りを整備することにより、今のパリが形作られたわけである。
もちろん、その前からの部分も残っているところがあるが、パリは基本的にこの時代のパリというわけ。

貴重な資料として残っているのがポテモンの版画集「いにしえのパリ」。オスマンの大改造の前のパリの姿を版画にしたものだ。
現在を撮した写真と並べてもっとじっくり見たいものだ。

今回の展覧会は版画が圧倒的な数を占めるのだけれど、おもしろいのがドーミエの諷刺版画。ニヤリ、クスリである。
マネの版画もいくつもあった。
マネという油彩のイメージだけれど、版画も多く作っており、わりとオーソドックス。

オスマンの大改造による近代化後、万博が行われることにより国際的な都市へと認知されるようになったパリ。
万博後描かれるようになったのが、エッフェル塔である。
ルソーの絵にもエッフェル塔が!

そして、ワタクシの大好きなアンリ・リヴィエールの「エッフェル塔36景」も。前後期入れ替えで半分しか見られなかったのは残念だけれど(以前全部見たことはあるのだが)、やはりいいですねぇ。富嶽三十六景にインスパイアされて描いたものだが、構図は浮世絵だ。

パリといえばユトリロ、日本人なら佐伯祐三・・・
も並んでいたけれど、シニャックの水彩が淡い感じで素敵だった。

ロートレック、シュレ、ミュシャなど華やかなポスター、19世紀のゴージャスなドレスの展示もあり、充実の展覧会。

明日までですが、是非どうぞ。

2017/05/31

【大英自然史博物館展】

art-29 【大英自然史博物館展】 国立科学博物館

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都美術館から科学博物館へ移動。
見たのは大英自然史博物館展。
整理券方式だと聞いていたのだが・・・確かに整理券はもらったのだけれど、先の時間ということはなく、すんなりと入ることができた。
しかし、中は混み混み・・・
見るのが大変な状況。
写真は撮ってよかったのだが、人の隙間からとるのと、照明が暗いのとで、まともな写真があまりないという・・・

序章:自然界の至宝~博物館への招待~
入ると、大英自然史博物館のエントランスのようなデザイン。
オーデュポンの「アメリカの鳥」が出迎えてくれる。意外に大きな画集なんですね。イヌワシ、迫力!
呪われたアメジストもあった。所有者が皆不幸になったという。所有者になったわけじゃないけれど、写真に撮ったら呪われそうで(笑)、撮るのを断念。

1章:大英自然史博物館の設立
博物館の礎を築いたのはハンス・スローン卿で、この人のコレクションが博物館の元となっている。
初代館長はリチャード・オーウェン。
このパートの展示ではガラスケースのハチドリが見事。大きなガラスケースに実に7種35羽の標本がある。
古代エジプトネコのミイラもあったが、ちっちゃい!正直ネコなの?と思ってしまった。この博物館には250以上の動物ミイラがあるとか。

2章:自然史博物館を貫く精神
分類学の父リンネの展示に続いて、オーウェンの展示。初代館長だったこの人は比較解剖学の父と呼ばれている。絶滅した巨大鳥類の存在を予測した・・・これがモア。いやーでっかいな、この鳥。
イギリス本土の地質図をはじめて作ったのがウィリアム・スミス。かなり正確なのでは?下級階級出身だったので業績が認められるまで時間がかかったとか。階級社会ってやーねー。
イギリス初の魚竜、首長竜などを発券したのは女性メアリー・アニング。化石ハンターだったそう。魚竜、魚のような、それにしては長いような・・・
ダーウィンといえば、フィンチ。ありましたありました、インコの剥製が。しかし、みな仰向けになっていて、なんでこの向きに??と思いましたね。なんかかわいそうな気が。
アルダブラゾウガメが立派。隣に展示されていたダーウィンのペットだった若いガラパゴスゾウガメはちっちゃい。
ダーウィンとは違う方法で自然選択説にたどりついたウォレスの展示では、昆虫の標本が個人的にはツボだが、オランウータン、迫力ありますね。
そして、この章の最後には始祖鳥の標本が。確かに鳥のような恐竜のような・・・解明される日はくるのだろうか。

3章:探検がもたらした至宝
ジョゼフ・バンクス。
Bunkamuraザ・ミュージアムに行くと必ず目にする「バンクス花譜集」のバンクスですね。ずいぶんと収集したもの。しかし、なんといってもスケッチを描いたパーキンソン(旅の途中で死亡)の絵がいいんですね。
スコット隊の展示では、ああまたもや仰向けのコウテイペンギンの雛の剥製が。
悲しくなるぞ。
博物館の微古生物学者が微化石で作ったというクリスマスカードが素敵。よくこんなちっちゃっく作ったこと。
ロスチャイルドのコレクションでは、キーウィにびっくり。キーウィ鳥ってこんなに大きな鳥だったんだ・・・
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ヒクイドリ、キレイですね。
ロスチャイルドさん、シマウマの馬車・・・とは言わないか、車をひかせたりして、ちょっと趣味悪い気もするけれど・・・

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日本に関する展示だと、すでに絶滅したと思われるニホンアシカの剥製が貴重。
タカアシガニがちょっと食べたくなったりするが(笑)。
隕石がいくつかあったが、主に九州方面、九州ってそんなに隕石が落ちたんでしょうか?
輝安鉱は見事!芸術品のよう。

4章:私たちのまわりの多様な世界
昆虫標本は大好きなのでじっくりと見る。プラチナコガネなどあまり見ないものもあった。
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サーベルタイガーの牙、オオツノジカのツノ。どちらも大きい!シカ、これじゃあ身動きできなかったんじゃないだろうか。だから絶滅?
オオナマケモノの骨格もデカい!!いわゆるナマケモノとは似ても似つかないような。
ドードーは模型だったけれど、実際にいたらかわいらしいだろうな。のろますぎてすぐに捕らえられ絶滅してしまった鳥。

5章:これからの自然史博物館
宝石類はあまり興味はないのだが、ラトローブ金塊にはちょっとくらっときました。
ピルトダウン人ねつ造事件関連のものも展示されていた。
40年以上も類人猿と原生人類のミッシングリンクとされていたが、人の頭蓋骨とオランウータンの下あごをつなぎあわせた偽物とのちに判明した事件。
いましめと教訓の象徴として今も展示されているそう。なるほどね。

珍しいものがいろいろと見られる展覧会です。
是非どうぞ。

2017/05/30

【ブリューゲル バベルの塔展】

art-28 【ブリューゲル バベルの塔展】 東京都美術館

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都美術館で開催中のバベルの塔展に行って参りました。
行った日は土曜日。
入場前の列はなかったものの、中はかなりの混み具合。小さな作品、細かい作品が多かったので、鑑賞するのは結構大変。単眼鏡が役立ちました。

Ⅰ 16世紀ネーデルラントの彫刻
展覧会は地味目に木の彫刻からスタート。
教会でよく見る彫刻ですね。
それぞれが象徴を持つ「四大ラテン教父」の重厚感。
「受胎告知の聖母」は、できれば天使もいてほしかった・・・いやあったのだが切り離されたという可能性もあるか。

Ⅱ 信仰に仕えて
何枚か聖カタリナを描いた絵があったが、当然書き込まれていると思っていた車輪がない(1枚をのぞく)。確かに剣は持ってはいるのだけれど、当時この地方では車輪はえがかなかったのだろうか・・・
ダーフィットの「風景の中の聖母子」。聖母の胸が変・・・
この章で一番気にいったのは枝葉の刺繍の画家の「聖カタリナ」と「聖バルバラ」。細かいところまでキレイに描かれている(のでこういう名が残ったのだろうか)。美しい。

Ⅲ ホラント地方の美術
オーストザーネンの「聖母子と奏楽天使たち」が一番のお気に入り。この当時演奏されていた楽器もわかる。天使がおじさん顔なのだけど、イエスが一番のおじさん顔(笑)。
ルカス・ファン・レイデン「ヨセフの衣服を見せるボテバルの妻」。企みをもった妻の無表情な顔が怖い。

Ⅳ 新たな画題へ
風景画が描かれるようになった時代。
メムリンクといえば宗教画と思うのだが、「風景の中の二頭の馬」は少々違う。風景画とも違う気がする。白馬にのる猿は愛の寓話を示したものとのこと。
北方ルネサンス風景絵画の始祖と言われるパティニールが2枚。
そのうちの1枚「ソドムとゴモラの滅亡がある風景」は聖書が主題といっても、登場人物は見えないくらいに小さく描かれている。風景がメイン。よくよく見るとちゃんとロトの妻が塩柱になったところも描かれているのだが。
ロトと娘たちのその後を描いた絵はパティニール周辺の画家。
ロマニスト(イタリアに留学しその様式を模倣しようとした)と言われるヘームスケルク「オリュンポスの神々」は確かに題材含めてイタリア絵画的?

Ⅴ 奇想の画家ヒエロニムス・ボス
この展覧会の2大目玉の1つ、ボスのコーナー。
奇っ怪なボスの絵は見ていて飽きない。そこかしこに、変な生きもの?がたくさん描かれているから。何を表しているのかわからないものも多いけれど・・・
今回25点しかない(たったそれだけ!)油彩のうち2点が来日。
1つめは「放浪者(行商人)」。
放蕩息子という説もあったかと思うが、行商人となのか。
猫の毛皮(!)やひしゃく、これは売り物?にしては取り合わせが変なような。
靴も片方はスリッパ風のものだし、衣装はボロボロ。
背後にある家は娼館とされるが、行商人は不安そうにこの家を振り返る。出てきたところなのか、通り過ぎようとしているだけなのか。
その他、これって何を表しているの?と思うものがたくさん描きこまれている。
2つめは「聖クリストフォロス」。
こちらの絵がさらに不可思議。
主題はクリストフォロスなんだけど、周辺、背後に描かれているものが、ん???なのだ。
はじめにびっくりなのが、誰か木に吊されている!と思うと熊。さらに向こう岸では変な格好の人が裸で逃げてるし、もっと遠くでは火事。龍?も見える。
クリストフォロスの杖に吊された魚は血を流し、背後の木にかかった壺にはこびと、その上にもこびと・・・
見れば見るほど謎が深まる絵。

Ⅵ ボスのように描く
この章では、ボスの絵の模写やボスの画を元にした版画が並んでいた。
不可解なもの、奇妙な人間たち、グロテスクな生きものが所狭しと並ぶ。
うーん、やっぱり飽きないですね。
ちなみに、ボスは版画には興味を示さなかったという。

Ⅶ ブリューゲルの版画
ブリューゲルは油彩のイメージがあるけれど、実際は40点ちょっとしかないらしい。
そもそもは版元から請われてボス風の版画を多く作成していて、そこかしこにボス風のキャラが描かれているのである。樹木人間もいましたよ!
「七つの徳目」や「七つの大罪」もおもしろいのだが、なんといっても「大きな魚は小さな魚を食う」。ボス的なモチーフがちりばめられているが、左上に描かれた魚人間。今回の展覧会の公式マスコットにもなっているが、ちょっとキモくないですか?(笑)すね毛まであるぞ。
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ブリューゲルは農民画家をとも言われていて、「農民の婚礼の踊り」は油彩の「農民の婚宴」や「農民の踊り」を思い出した。「阿呆の祭り」はなんか楽しい。いやほんとにアホっぽい(笑)

Ⅷ 「バベルの塔」へ
さあとうとうバベルの塔!
ウィーン美術史美術館にある方のバベルの塔は現地で3回見ているが、ボイマンス美術館のははじめて(24年前に来日したときは見ていない・・・はず)。
こちらの方が小さく(思ったより小さかった)、細部を見るのは結構大変。何しろ直近で見られる列の方は一瞬たりとも立ち止まることが許されず・・・
後ろからはずっと見ていてもよいのだが、単眼鏡で見ても細部までは見えないのである。
事前に芸大に展示されていた模型を見ていたし、会場にも拡大複製画があるので、どれだけ描かれているのかは確認できるのだが、それにしても1400人もの人が描かれているとは!煉瓦や漆喰を運び上げる様子もリアル。いやはや、細かすぎる・・・
バベルの塔は、聖書のエピソードであるけれど、そんなことを忘れて、巨大建築にのぞむ人々の絵として見てしまった。この後に人々がちりぢりになる運命とは思えないのである。

ボス、ブリューゲルを是非どうぞ。

2017/05/29

【帰ってきた浮世絵動物園展 後期】

art-27 【帰ってきた浮世絵動物園展 後期】 太田記念美術館

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前期も行った浮世絵動物園に後期もギリギリ行ってきました。

まずは畳に上がっての動物肉筆画。
狆もいたけれど、やっぱり猫ですかね。
北尾重政「美人戯猫図」も月岡雪鼎「髪すき図」は猫がじゃれている。ちょっと目つきが怖いけど。

1.動物百変化
落合芳幾「猛虎之写真」は虎と言うが豹が描かれている(豹にしてもちょっと変だが)。北尾重政「虎」も虎?猫みたいだ。
歌川広重「東都飛鳥山の図 王子道きつねのよめ入」は洒落ている!キツネの嫁入りにちゃんと雨が降っていたりして。
最近ちょっと注目している歌川広景は「青物魚軍勢大合戦之図」。
青物の野菜と魚の合戦を描いており、コレラとの戦いを描いているとも言われているが、実際は将軍の跡目争いの諷刺画だった模様。
なんとも奇妙なのが歌川芳虎「家内安全ヲ守 十二支之図」。十二支を合体させて描いているので、顔は鼠、角は牛、体は寅、とさかがついて、前足と後ろ足は別の動物、しっぽはへびそのもの!珍妙な動物ができあがっている。
歌川貞秀の「蛸踊り」も楽しいが、玩具絵という歌川国政「しん板猫のそばや」も好きだなあ。
河鍋暁斎の「天竺渡来大評判 象の戯遊」は、さすが暁斎は実際に象を見ただけあって、肌の感じがリアル。
国芳「蝦蟇手本ひやうきんぐら 三段目・四段目」。タイトルからしておかしいが、なんと由良之助が持っているのは刀じゃなくてナメクジ!着物の柄もナメクジ・・・

2.暮らしの中の動物
鈴木春信「風流五色墨 素丸」の美人画いいですねぇ。と思ったら、こっくりこっくり居眠りしている女性にイタズラをしかけている図なのだった。居眠りの女性のひざに気持ちよさそうに眠る猫。
歌川国芳の山海愛度図会は好きなシリーズだが、今回は「ヲゝいたい」と「えりをぬきたい」。猫が爪をたてていて顔をしかめる美人。
猫といえばこれでしょう!広重の「名所江戸百景 浅草田甫の町詣」。猫の丸い背中がなんともいえずかわいい。
「名所江戸百景」はもう一枚。「四ッ谷内藤新宿」。馬のおしり、下には馬糞という衝撃的な(笑)構図。インパクトあるなあ。
広重の花鳥画「紫陽花に川蝉」、「菊に雉子」。普段あまり花鳥画を見ないけれど、広重、花鳥画もいいなあ。
犬ならば葛飾北斎「狆」。とっても洋風な画。

3.祈りと動物
広重「伊勢参宮宮川渡しの図」は伊勢参りの人でごった返す賑やかな絵だけれど、ポイントは人の代わりにお参りする犬でしょう。
作者不詳「地震のすちやらか」も今回のお気に入りの一枚。鯰が擬人化されている。

4.江戸流アニマルファッション
アニマルファッションも楽しいのだが、好きなのは蝙蝠かなあ。

後期も楽しい展覧会でした。
(この展覧会は本日で終了です。)

2017/05/11

【スケーエン デンマークの芸術家村展】

art-27 【スケーエン デンマークの芸術家村展】 国立西洋美術館

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シャセリオー展を見て、昼食をはさんで再び西洋美術館に戻り、新館展示室にて開催されているスケーエン展へ(シャセリオー展のチケットで鑑賞可)。

スケーエン?
それはデンマーク最北の海辺の村。
鉄道も港もない小さな漁村だったのが、やがて芸術家の村となり、今や年間200万人が訪れる人気のリゾート地になっているという。

この展覧会はこの地に出来たスケーエン美術館からの作品59点を展示するもの。
正直、知らない画家ばかりだったけれど、なかなかよかったですね。

スケーエン派の中心人物の一人、ミカエル・アンカー。
地元の漁師を描いた作品を多く描いたということで、重厚な作品が多かった。
だけでなくて、海辺の明るい風景を描いた作品も多く、そちらの方が好みかな~
空も海も美しいんですよ。
中でも最も美しいのが「海辺の散歩」。キラキラ耀く女性たちの散歩。

ミカエルの奥さん、アンナ・アンカーもまた画家。
屋内の絵が多い中、「戸外の説教」は例外。説教がつまらないのか、寝ている人がちらほら(笑)。
縫い物をしたり、鶏の羽をむしったり、羊の毛を刈ったり・・・これがちょっとワイルドな毛刈りだったりするのだが、この画家、顔を描くのが苦手だっだのか、はっきり描いた絵がないという・・・

そして、これまた中心人物だったP.S.クロヤー。
代表作といわれる「ばら」。これがこの展覧会で一番好きになった作品。
ばらが咲き誇る向こうに奥さんと犬。なんとも心穏やかな風景。
この奥さんもまた画家で、一枚展示があった。
P.S.クロヤーのもう一枚というと「室内で漁網を直すクリストファー」。これも好き。

第2会場は素描版画室。
わざわざここをつぶしたのね、と思ったら、ちゃんと素描作品を展示してました。これまた味わいがある。
油彩だが、ミカエルの「妻アンナと娘ヘルガのいる自画像」では、アンナの顔が全然描かれていない!アンナ、顔NG??自分だけちゃんと顔を描いてるって?(笑)

はじめて見たスケーエン派。
結構好きだなあ。

シャセリオー展に行ったらこちらも是非どうぞ。

2017/05/09

【シャセリオー展】

art-26 【シャセリオー展】 国立西洋美術館

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連休3日目は西洋美術館へ。
まずはシャセリオー展。

シャセリオー、といっても知らない人も多いかも?
ワタクシも何かの展覧会に数枚展示されている画家・・・くらいの認識。イメージとしてはエキゾチックな絵を描いた人、というくらい。

日本ではじめてのシャセリオーの展覧会。
フランスでも数回しか回顧展が行われていないというが、なぜ忘れられた画家になってしまったのでしょう・・・

1:アングルのアトリエからイタリア旅行まで
自画像からスタート。
カリブ海の島に、フランス人の父とクレオールの母との間に生まれたシャセリオー。自分の容姿を嫌っていたとのことで、自画像は貴重。
シャセリオーは大変早熟で、なんと!11歳の時にアングルの弟子となり、この子はきっと絵画のナポレオンになると言われたそう。
16歳でサロンに入選。その作品が「放蕩息子の帰還」。すでに、師匠のアングルとは違う方向に向かう予兆あり。右下の黒犬はいったい・・・
「アクタイオンの驚くディアナ」にしても、すでにロマン主義の雰囲気を漂わせている。

2:ロマン主義へ 文学と演劇
ドラクロワなどロマン主義の画家の影響を受け、アングルと訣別したシャセリオーは独自の道を歩みはじめる。この頃、多く題材にとったのは古典文学の世界。
「アポロンとダフネ」はアポロンを嫌って、父に頼んで木になってしまったダフネの物語を描くが、なかなかにドラマティック。ダフネって足元から木になったんだっけ??
モローの「アポロンとダフネ」が隣に飾られていたが、シャセリオーの影響が見てとれる。こういう感じのシャセリオーの作品いいなあと思ったら、ワタクシ、モローが好きだったからなのか・・・
ルドンも影響を受けているとのことだったが、それはどうだろう?ちょっと違うような・・・
ドラクロワの版画連作ハムレットとともに、シャセリオーの連作「オセロ」が展示されていたが、ロマン主義の作風と、シェイクスピアの悲劇はよくあう。
「マクベスと3人の魔女」がまたとてもドラマティック。髪が逆立つ3人の魔女が怖い・・・
「泉のほとりで眠るニンフ」はモデルが当時の恋人だったということもあるが、ちょっと生々しい。

3:画家を取り巻く人々
師のアングルと同じく肖像画をたくさん残しているシャセリオー。
肖像画の描き方を見る限り、アングルの弟子だなあという感じなのだけど。
ポスターになっている「カバリュス嬢の肖像」。当時パリで最も美しい女性とされた女性らしいのだけれど、確かにねぇ。しかし、シャセリオーが描いているのでちょっとエキゾチックな感じも。
意外と気に行ったのが、「アレクシ・ド・トクヴィル」。歴史学者トクヴィルは、シャセリオーと家族ぐるみのつきあいをしており、会計検査院の壁画の発注を後押しした人物らしい。

4:東方の光
シャセリオーといえば、ワタクシ的にはこのイメージ。
アルジェリアを旅したシャセリオーは、異国情緒あふれた作品を生み出す。
アラブの馬、主張、女性たち。
「コンスタンティーヌのユダヤの娘」がいい雰囲気。
ドラクロワ、ルノワールなどのオリエンタリスム絵画もあった。

5:建築装飾 寓意と宗教主題
シャセリオーは、オルセー美術館がある場所に以前あった会計検査院の壁画を制作しているが、パリコミューンでほぼ消失してしまったという。
その後、モロー、シャヴァンヌらが協力し、壁画の救出運動が行われ、その際の記録写真が残されている。これがそのまま残っていたら、シャセリオーの名前もひょっとしたもっと残ったかも??
シャヴァンヌもシャセリオーを影響を受けたとされるが、作風はかなり違うと思われ・・・ただ、構図とか壁画の題材などは共通性があるかもしれない。そして、シャセリオーの最後の恋人(今回も展示されていた「東方三博士の礼拝」の聖母のモデルと言われる)は、シャセリオーの死後、シャヴァンヌの伴侶となっているのである。
モローの「若者と死」は、シャセリオーの死を追悼して描いた絵とのことで、モローがもっともシャセリオーの影響を受けた画家だったのかもしれない。

貴重な展覧会です。
是非どうぞ。

2017/05/08

【ミュシャ展】

art-25 【ミュシャ展】 国立新美術館

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六本木ヒルズから移動して、この日2つめの展覧会はミュシャ展。
チケット売り場で30分並ぶことに。
草間彌生展と同じチケット売り場だからかしら?と思ったのだけど、ミュシャ展も結構な混雑。いくら大きな絵とはいっても、これだけ人がいると解説を読むのが大変。

スラブ叙事詩
入り口を入るといきなりスラブ叙事詩!!
2012年まで本国でもめったに見られなかったこの作品群がすべて来日。この大きな作品をみんな持ってくるって大変だったでしょうねぇ。
いやはや、度肝を抜かれます・・・
ミュシャというと、ポスター的イメージなんでしょうけれど、実際、チェコに行ってみたら、そうではない作品がたくさんあるということを知って、へえと思ったことを思い出した。
祖国愛が強い画家、ミュシャ・・・この場合、ムハと言った方がいいような気もする。
20点全部を書き記せないので、印象に残ったものを抜粋で。
(1)原故郷のスラヴ民族
3~6世紀。他民族の侵略から身を隠すスラヴ民族の祖先。不安な眼差し、でも力強い眼差し。祭司が浮いてる??
(2)ルヤーナ島でのスヴァントヴィート祭
楽しいお祭りが描かれているかと思いきや・・・上には瀕死のスラヴ兵士やとらわれた兵士、そして、侵攻してくるノルマン人の姿が。これまた浮いてるんですけど(笑)
(3)スラヴ式典礼の導入
聖書をスラヴ語に翻訳し、正教会へと傾倒することでローマ教皇、皇帝からの独立を果たすスラヴ民族(統治者たちがまたもや浮いてる・・・)。手に輪を持った若者が実に力強い。団結の象徴とか。
(4)ブルガリア皇帝シメオン1世
スラヴ文学の創始者である皇帝を描く。
自国の言葉、そして文学は重要である。
(7)クロムニェジージュのヤン・ミリーチ
ヤン・フス改革の先駆者であるミリーチは売春宿を修道院へと改築した。悔い改めた女性たちは白い衣服を身にまとっている(ただし一番前に白いマスクのようなものをした女性がおり、この女性は異質)。この神学者のことは知らなかったですね。
(8)グルンヴァルトの戦いの後
ドイツ騎士団に打ち勝ったポーランドとボヘミアの連合軍の戦いを描く。といっても流血の場面を描くのが嫌いだったミュシャは戦いが済んだあとを描いている。そうはいっても、前面には死体が並んでいて、悲惨な感じはするのだけど。
(9)ベツレヘム礼拝堂で説教をするヤン・フス師
(10)クジーシュキでの集会
のちに火刑に書されたヤン・フス。大きく身を乗り出して熱弁をふるう様子が描かれている(9)より、その後の指導者となったコランダ司祭が説教する場面を描いた(10)の方が力強い。といっても言葉より武器という図になってるわけだが。
(11)ヴィートコフ山の戦いの後
(12)ヴォドニャヌイ近郊のペトル・ヘルチツキー
フス戦争を描いた画だが、戦争のむなしさが漂う。
(14)ニコラ・シュビッチ・ズリンスキーによるシゲットの対トルコ防衛
オスマントルコとの戦いを描くが、指揮官の妻が火薬塔に火を放ち、黒煙が上がる様子が画面を2分する黒い筋で表している。このことにより、多くの市民が犠牲になったことの暗示。
(15)イヴァンチツェの兄弟団学校
ミュシャの故郷モラビアの学校の庭で母国語の聖書を読んでいる人々の喜び。手前、盲目の老人に読み聞かせている少年は自分の若い頃をモデルという。この連作の中では最も明るい作品だと思う。これが一番好き。
(16)ヤン・アーモス・コメンスキーのナールデンでの最後の日々
亡命を余儀なくされたプロテスタント教徒たち。青白い画面が寒々しく悲しい。
(18)スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い
民族主義的な団体オムラジナ会を描いたものだが、この作品のみ未完成で、お披露目の際にもこれだけが除かれたそう。なんでもハイエールヒトラーのポーズっぽい姿があるのと鍵十字っぽいものが描かれているとか。本人はそういうつもりじゃなかったと思うが・・・
(20)スラヴ民族の賛歌
スラヴの歴史をすべて盛り込み(初期~フス戦争~オーストリアハンガリー帝国の終焉)、スラヴへの賛歌を高らかに歌う。力強さと明るさに満ちた集大成とも言うべき絵。

15、17~20のみ撮影可能でした。
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16年もかけて制作したこの連作も完成時には、保守的と言われ、作品を展示する美術館の建設計画も中止となり、戦後はずっと故郷の近くの城に寄託され、プラハに戻ったのは5年前。

いや~、つくづくよく持ってきたよな~と感心。
ともかく、この20枚、圧倒されます。必見!民族の歴史を勉強していればなおよし、です。

1:ミュシャとアール・ヌーヴォー
スラヴ叙事詩があまりに大きいので、その他の展示はせせこましくてみるのが大変・・・
本来ならば、このあたりの絵がまさにミュシャ、なのだけれど、スラヴ叙事詩を見たあととなっては、まあそうねって感じ(笑)
ジスモンダ、芸術、花・・・よく見る絵ですね。
ただ、ベルナールのポスターでも、シェイクスピアのとかトスカとかははじめて見た、と思う。

2:世紀末の祝祭
プラハ市民会館の装飾を任されたミュシャ。
民族的なテーマの絵も多く含まれており、スラヴ叙事詩につながるものと言える。

3:独立のための闘い
ミュシャ、切手や紙幣のデザインも手がけていたんですね。
小さい中にも、確かにミュシャ的デザインが!
祭典のポスターは、商業的なデザインと民族的な要素が融合したものとなっている。
母国に戻ったあとは、女性の描き方も変化・・・というのは奥さんの顔がモデルとなったからとか。ふっくらした顔立ちに。

4:習作と出版物
スラヴ叙事詩のための習作が見られる。

スラヴ叙事詩が揃って来日することはもうないかも?
是非どうぞ。

2017/05/06

【大エルミタージュ美術館展】

art-24 【大エルミタージュ美術館展】 森アーツセンターギャラリー

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連休2日目は六本木へ。
まずは、大エルミタージュ美術館展へ。
エルミタージュ、しょっちゅうやってるイメージだけれど、何せ所蔵点数は300万点以上(!)というから、何回行っても全部は見られないですねぇ・・・
今回は、16世紀から18世紀までのいわゆるオールドマスター・・・ルネサンス、バロック、ロココの巨匠たちに絞っての展覧会。
構成もわかりやすく、思ったより楽しめました。

プロローグ
エルミタージュの基礎を作ったエカテリーナ2世の肖像画からスタート。
さすがの貫禄!
それより、マント?についているたくさんの動物のしっぽはなーに?テン??

第1章:イタリア:ルネサンスからバロックへ
ティツィアーノの「羽根飾りのある帽子をかぶった若い女性の肖像」。なぜか右をはだけているという・・・モデルは画家の愛人とも言われているが、ちょっとなまめかしい。
ドルチの「聖チェチリア」が美しい。この聖人知らなかったのだが、音楽の守護聖人らしい。
バトーニの「聖家族」は、めずらしく室内の聖家族。モデルになった家族がいたのだろうか。
ストロッツィの「トビトの治癒」。息子トビトに大きな魚の内臓で治療してもらうトビアス。旧約聖書の物語ですね。魚が怖いのですが・・・
カナレットなど大好きな風景画もたくさんあった。
バニーニの作品はまるで廃墟の画家ロベールのよう。
一番気にいったのは、ベロットの「ドレスデンのツヴィンガー宮殿」。今も変わらないツヴィンガー宮殿が詳細に描かれている。

第2章:オランダ:市民絵画の黄金時代
風俗画、風景画、肖像画、静物画など新ジャンルが台頭したオランダ絵画。
ホントホルストの「陽気なリュート弾き」、「陽気なヴァイオリン弾き」が楽しい。ヴァイオリン弾きが飲んでるのはビールだろうか。
レンブラントは「運命を悟るハマン」は旧約聖書のエステル記からの絵。レンブラントらしい光と影はあるものの、若干弱いか。
ピーテル・デ・ホーホの「女主人とバケツを持つ女中」は風俗画ではあるが、遠景も細かく描かれていて、そこも見どころ。
デ・ヘームの「果物と花」は単純な静物画ではないようだが(寓意が表されている)、蛇とかとかげとか蟻その他の虫もたくさん描かれていてじっくりと見てしまう。

第3章:フランドル:バロック的豊穣の時代
まずはブリューゲル。
ピテール・ブリューゲル2世作と思われる「スケートをする人たちと鳥罠のある冬景色」はブリューゲル的に細かい。
氷の手前、穴あいてるよね!罠、鳥とれるの?
ヤンの「魚の市場」は真ん中あたりにキリストがいる?
ルーベンスの2作品はそれほど特徴的ではなくて、工房の「田園風景」の方がらしい。
一瞬、ルーベンスかと思ったのはヨルダーンスの「クレオパトラの饗宴」。クレオパトラがルーベンス的で。
テニールスも好きな画家だが、「厨房」が賑やかしく楽しい。奥に描かれているのは画家自身だそうだが、ちょっと偉そう?(笑)
「厨房の猿」も擬人化されていておもしろい。
ブールの「猫の頭部の4つの習作」はちょっと怖いな。猫がリアルすぎる。
スネイデルスの「鳥のコンサート」はこれでもかと鳥がいる中で、なぜか蝙蝠まで!指揮者はフクロウなのだけど、見事にまとまらないオケだ。

第4章:スペイン:神と聖人の世紀
スルバランの「聖母マリアの少女時代」。ピュアなマリアだけれど、ちょっとマリアには見えないんだよなあ。自身の子供がモデルだったんだろうか。
そして、ムリーリョがやっぱりいいですね。
「受胎告知」、「幼子イエスと洗礼者聖ヨハネ」。見ていると心が落ち着く。

第5章:フランス:古典主義的バロックからロココへ
華やかなパート。
プッサンの「エジプトの聖家族」はエキゾチックな感じなのだけど、ブーシェの「エジプト逃避途上の休息」は・・・あまりにゴージャスすぎませんか??マリアが裕福な女性みたい。
ランクレ、ヴァトーはロココですね。優美。
ランクレの「春」、「夏」は明るくていいなあ。
シャルダンも1枚。「食前の祈り」。シャルダンというと静物画のイメージだけれど、風俗画も描いており・・・この題材の作品は前にも見た・・・と思ったら、三菱一号館でのシャルダン展で見たんですね。
フラゴナールと弟子ジェラールの「盗まれた接吻」。ジェラール(女性)は服の表現に特徴がということだったが、すっごいリアルなんですね。ホントに着られそうな。
ロランは「トビアと天使のいる風景」。風景画のようで、聖書の物語。これ好きだなあ。魚がやっぱり怖いけど。
この章のラストはロベール=廃墟の画家。ロベール大好きです。

第6章:ドイツ・イギリス:美術大国の狭間で
この章でパッと目に入るのはクラーナハ「林檎の木の下の聖母子」。マグネット購入。聖母が冷たい感じ。クラーナハは特徴的ですね。やっぱり。
ゲインズバラの「青い服を着た婦人の肖像」は服より、盛り髪が気になったりしたが(笑)、ドレスはキレイです。
ウェストの「蜂に刺されたキューピッドを慰めるヴィーナス」のキューピッドはとってもキュートでした。

すごい有名な作品がきているわけではないですが、よい作品が多く見応えあり。
是非どうぞ。

2017/05/05

【雪村-奇想の誕生展】

art-23 【雪村-奇想の誕生展】 東京藝術大学大学美術館

1705051
ランス美術館展を見て昼食後、上野に移動。
鶯谷から歩いて藝大美術館へ。
2つめの展覧会は雪村展。

雪村は、名前に雪が入っているので雪舟と関係があるのでは?と思われがちだけれど、何ら関係のない戦国時代の絵師。常陸佐竹氏の出ながら家を継ぐことができず、寺に入って絵を描くようになり、関東から会津、三春へ、そして郡山で80代でなくなったと言われている。

第1章 常陸時代 画僧として生きる
まずは、「欠伸布袋・紅白梅図」。欠伸をする布袋さまがなんともユーモラスで、ついつい微笑んでしまうが、なぜか左右に紅白梅が。この組み合わせが不思議。
これが、尾形光琳(光琳は雪村をリスペクトしていたらしい)のあの紅白梅図屏風の元になったとか?うーん、それはちょっと違う気もするけれど、構図は似てますかね。
この作品だけでなく、光琳は確かに雪村の大きな影響を受けていることは間違いないですね。
「薔薇、葦に猫図」。この組み合わせもおもしろいが、猫がちょっと不思議?
「叭叭鳥」、かわいい。
「風濤図」は風の強さがこれでもかというくらいに表現されている。木が折れそう・・・

第2章 小田原・鎌倉滞在-独創的表現の確立
この展覧会で最も印象に残った作品の1つがこれ。「琴高仙人・群仙図」。琴高仙人は鯉を乗りこなしたという仙人だが、鯉の髭をつかんで乗る姿、馬に乗ってるみたい?まるでロデオ。
「七竹七賢酔舞図」。フツーの七賢図とは違って、みんな酔っ払っていて陽気だ。
この章の「鍾馗図」はちょっとやさしげ。
「百馬図帖」。いいですねぇ。禅画に通ずる単純な線で描かれた馬。

第3章 奥州滞在-雪村芸術の絶頂期
残念ながら重要文化財の「呂洞賓図」は前期の展示だったので見られなかったけれど、同じ題材の作品が2点。やはり首がぐっと曲がり、持った小瓶からは小さな龍が登っていき・・・斬新!
「宮女図屏風」はオーソドックスかと思いきや、波が手のようだし、細部を見ると何か変。
「四季山水図屏風」もいい。滝があったり、丸太?の橋があったり。よくよく見るとちっちゃく人がいっぱい描かれていたり。
「楼閣山水図」の楼閣はどこ?と思ったら左端にちっちゃく。構図がおもしろいですね。
そして、今回最も印象に残った作品2つめが「龍虎図屏風」。虎が猫なのはご愛敬だが、波がすごいな~妖怪の手みたい、生きた手みたい。そして、なぜそこから割れるんだ?竹!おもしろすぎる絵。

第4章 身近なものへの眼差し
雪村、豪快な絵ばかりかと思いきや、植物や動物を描いた小品も結構あり、それがまたよい。
「猿猴図」の猿がかわいい!
「葡萄図」。オーソドックスな作品。

第5章 三春時代 筆力衰えぬ晩年
こちらにも「猿猴図」が。たくさんの遊ぶ猿。楽しそう。一匹だけ白い猿がいる。
「花鳥図屏風」。右側が混みあっているのは本来は2倍あった画面を縮めたからだという。確かにごちゃごちゃっとなっているけれど・・・左とのバランスが(笑)。まあいろんなものが描かれてます。
「金山寺図屏風」。まるで定規を使って描いたかのように直線で構成されているが、なんといっても人がちっちゃくたくさん描かれているのが楽しい。単眼鏡を持っていけばよかったな。
雪村がよく描いたという「布袋図」がここにも。この布袋さん、とてもかわいいのでマグネットを購入しました。
「雪景山水図」は雪なのに人々があまり寒そうでないという・・・

第6章 雪村を継ぐ者たち
弟子たちの作品は、あくまで雪村風という以外の何ものでもなかったが・・・
狩野芳崖と橋本雅邦の作品が見られたのがうれしい。芳崖が結構雪村をリスペクトしてたんじゃないだろうか。
「牧馬図」や「枯木猿猴図」など、雪村の後継者という感じがした。

まさに奇想!
是非どうぞ。

1705052
帰りに藝大プロジェクトで作成された約150分の1のサイズという、バベルの塔の模型を見ました。
バベルの塔展は今月末に行く予定です。


2017/05/03

【ランス美術館展】

art-22 【ランス美術館展】 東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館

1705031
連休スタート!
1つの目の展覧会は、ランス美術館展。

ランスは滞在時間があまりなかったので、この美術館は行っていないし、フジタ礼拝堂も中には入っていないのが心残り・・・

第1章 国王たちの時代
カラヴァジェスキ、フランドル絵画からバロック、ロココまで。
スタートのストンメ「レモンのある静物」はオーソドックスな静物画。ロンブー(と思われる)「コンサート」はカラヴァジェスキ。
ヴィニョン(に基づく)「ダヴィデ」は、当時の服装をした少年でダヴィデっぽくないが誰かモデルがいたのだろうか。
肖像画の中では「ソフィー夫人(またの名を小さな王妃)の肖像」が素敵だった。ロココ様式。ドレスが豪華!

第2章 近代の幕開けを告げる革命の中から
革命により王政が終わりをつげ、絵画は新古典主義、ロマン主義、写実主義へ。
ダヴィッドおよび工房作の「マラーの死」は、ブリュッセル王立美術館にあるものの再制作とのこと。フランス革命で活躍したマラーの暗殺事件は人気のある題材でたくさん絵があるらしい。劇的な作品。
ドラクロワの「ポロニウスの亡骸を前にするハムレット」もまたドラマチックな作品である。
そして、シャセリオーが2枚。シャセリオー展は近日中に行く予定だが、この2枚はシャセリオーと聞いてイメージするような作品。エキゾチックで。
デュビュッフの「ルイ・ポメリー夫人」は美しい女性だが、なんか聞いたことあるなあと思ったら、そうか!シャンパンのポメリー創業者の長男夫人なんですね。
このあたりから好みの作品が続く。
コロー(ラ・ペーニャよりコローの方が好き!)、ミレー、ブーダン。
今回一番気にいったのはブーダンの「ダンケルク周辺の農家の一角」。広がった空が素晴らしい。

第3章 モデルニテをめぐって
引き続き好みの作品がちらほら。
シスレーの「カーディフの停泊地」。明るい風景画。
ピサロは「オペラ座通り、テアトル・フランセ広場」。ピサロは晩年、パリを題材としたシリーズものを制作したらしく、その1枚。遠く向こうにオペラ座が見える。まとめてパリを描いた作品を見てみたいなあ。
アンティミスト、ヴィヤールの「試着」はらしい作品だが、そのお隣にあったジェルヴェックス(知らない画家)の「期待はずれ」がなんだか可笑しい。ものすごく不満げな女性が描かれいて、なんか笑ってしまう。
ゴーギャン「バラと彫像」は色がいいですね。ゴーギャンらしい。描かれた彫像は宿代がわりになったとのこと。
色といえば、大好きなドニ「魅せられた人々」は少々やりすぎ(笑)。こんなオレンジやピンクの人、強烈すぎる。

第4章 フジタ、ランスの特別コレクション
さすがランス!フジタのコレクションが充実している。
近年、アトリエに残されていた2000点以上の作品がランス美術館に寄贈されたという。
やっぱり!好きなのは「猫」ですね。ちょっと怖い顔の猫もいたりするが、中心にいる、牙がちらっと見えてる猫がいいなあ。
好きな作品ではないけれど、「授乳の聖母」と「奇跡の聖母」にはびっくり。聖母?普通の女性のような。こんな聖母像は見たことがない。
「マドンナ」も変わっている。モデルになったのは、映画「黒いオルフェ」の女優さんだとか。周囲の天使もアフリカ系だ。
「十字架降下」、「ヴァイオリンを持つこども」は和と洋の両方の要素を持つ絵。ひろしま美術館に「十字架降下」とともに「受胎告知」と「三王礼拝」があるそうで、すべて見てみたいなあ。
テンペラ画3枚もなかなかよかった。
最後は、平和と聖母礼拝堂内部のフレスコ画とステンドグラスのパネル展示と、これらの作品のための素描。素描でも迫力があるけれど、やはり、礼拝堂自体を見たかったと、つくづく思いました。

フジタのみならず、いろいろな作品が見られますので是非どうぞ。

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