本日のお芝居
stage-7 「細雪」 明治座
演出:水谷幹夫
CAST:大空真弓、山本陽子、紺野美沙子、南野陽子、篠田三郎、磯部勉、太川陽介、新藤栄作
STORY:戦前の大阪船場。古くから続く木綿問屋蒔岡屋は、先代が亡くなってから没落しつつあったが、四姉妹は優雅な生活をしていた。長女は本家の暖簾を守り、二女は芦屋に分家をかまえていた。控えめな三女は次々持ち込まれる縁談もまとまらず婚期を逃しかけていたが、対照的に積極的な四女はぼんぼんと駆け落ち騒動を起こしてしまう・・・
☆☆☆☆言わずと知れた谷崎潤一郎原作の舞台化。私は谷崎潤一郎が苦手で実は読んだことがなく、映画で見たりしてなんとなく知っている程度だった。
格式や体面を重んじ、融通の利かない長女の鶴子、縁遠い三女の心配をし、様々な事件を起こす四女かばう、やさしい二女の幸子、引っ込み思案だがなかなか芯の強いところもある三女の雪子、自分に正直に自由奔放に生き、姉たちに心配ばかりかけている四女の妙子、四者四様に性格が描き分けられ、それぞれの悲しみがよく伝わってくる。観客が四姉妹の誰かに自分を重ね合わせてみることもできそうだ。原作はかなりのボリュームだったと思うが、うまく脚色されているのではないだろうか。
主役の4人とも着物がよく似合い綺麗だが、やはり大空真弓と山本陽子はさすがで、特に山本陽子は声もよく通るし、一つ一つの動作が艶やかですばらしい。南野陽子はどうだろうと思っていたが、おきゃんな感じが昔出ていた「ハイカラさん」のイメージの延長でまずまず。
この舞台のもう一つの見所は、豪華な着物。私自身は着物は着ないので、その価値はいまひとつわからないのだが、ともかく綺麗!虫干しする場面では、客席からほーっというため息がたくさん聞こえたほど。
お昼は、寿司弁当を席でいただき、向こうの方にいた人が食べていたおだんごがおいしそうだったので、草団子とみたらし団子を買い、調子にのって2回目の休憩では人形焼入りアイス最中まで食べてしまった(2人で半分ずつわけたんです、念のため)。こういった劇場では食べたりお買い物したり、というのも観劇の楽しみの1つとなるのだ。
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