演劇

2010/06/15

小栗左多里&トニー・ラズロ『さおり&トニーの冒険紀行 イタリアで大の字』

本日の本
イタリアで大の字―さおり&トニーの冒険紀行
book-24 『さおり&トニーの冒険紀行 イタリアで大の字』 小栗左多里&トニー・ラズロ著  ヴィレッジブックス

小栗さんの本は、1冊しか読んだことはなくて、後はJRの中で毎週見てたくらい(それも終わっちゃいましたね。残念)。
今回、イタリアに行くということで読んでみたのがこの本。

ダーリンは外国人そのままなので、ほんわかした雰囲気がいいですね~
ガイドブックにはならないけれど、いろいろな体験をして楽しそう。
絵画修復、カメオ作り、ガラス作り、トリュフ狩り、壁画描き、アクロバティックピザ作り、蔵ディエーター訓練etc・・・・
これってフツーはなかなかできないですよね。うらやましい限り。
好奇心たっぷりの旅行記、というよりは体験記です。

2005/11/25

舞台「細雪」

本日のお芝居
stage-7 「細雪」 明治座
演出:水谷幹夫
CAST:大空真弓、山本陽子、紺野美沙子、南野陽子、篠田三郎、磯部勉、太川陽介、新藤栄作
STORY:戦前の大阪船場。古くから続く木綿問屋蒔岡屋は、先代が亡くなってから没落しつつあったが、四姉妹は優雅な生活をしていた。長女は本家の暖簾を守り、二女は芦屋に分家をかまえていた。控えめな三女は次々持ち込まれる縁談もまとまらず婚期を逃しかけていたが、対照的に積極的な四女はぼんぼんと駆け落ち騒動を起こしてしまう・・・
☆☆☆☆言わずと知れた谷崎潤一郎原作の舞台化。私は谷崎潤一郎が苦手で実は読んだことがなく、映画で見たりしてなんとなく知っている程度だった。
格式や体面を重んじ、融通の利かない長女の鶴子、縁遠い三女の心配をし、様々な事件を起こす四女かばう、やさしい二女の幸子、引っ込み思案だがなかなか芯の強いところもある三女の雪子、自分に正直に自由奔放に生き、姉たちに心配ばかりかけている四女の妙子、四者四様に性格が描き分けられ、それぞれの悲しみがよく伝わってくる。観客が四姉妹の誰かに自分を重ね合わせてみることもできそうだ。原作はかなりのボリュームだったと思うが、うまく脚色されているのではないだろうか。

主役の4人とも着物がよく似合い綺麗だが、やはり大空真弓と山本陽子はさすがで、特に山本陽子は声もよく通るし、一つ一つの動作が艶やかですばらしい。南野陽子はどうだろうと思っていたが、おきゃんな感じが昔出ていた「ハイカラさん」のイメージの延長でまずまず。

この舞台のもう一つの見所は、豪華な着物。私自身は着物は着ないので、その価値はいまひとつわからないのだが、ともかく綺麗!虫干しする場面では、客席からほーっというため息がたくさん聞こえたほど。

sushibeto
お昼は、寿司弁当を席でいただき、向こうの方にいた人が食べていたおだんごがおいしそうだったので、草団子とみたらし団子を買い、調子にのって2回目の休憩では人形焼入りアイス最中まで食べてしまった(2人で半分ずつわけたんです、念のため)。こういった劇場では食べたりお買い物したり、というのも観劇の楽しみの1つとなるのだ。


2005/07/13

舞台「マウストラップ~ねずみとり~」

本日のお芝居
stage-6 「マウストラップ~ねずみとり~」 三百人劇場
演出:大和田伸也
CAST:芳本美代子、内海光司、淡路恵子、戸井勝海、大門正明、前田真里衣、岩田翼、田村連
STORY:雪が激しく降りしきる夜。新しく若夫婦が始めた山荘に4人の泊まり客、そして車の事故で立ち往生した外国人がやってくる。ロンドンで起こった殺人事件の捜査のため一人の刑事が派遣されてくる。豪雪のため閉じこめられ、電話線が切断され陸の孤島と化した山荘でやがて殺人が。
☆☆☆☆☆かの有名なアガサ・クリスティ原作の戯曲。A・クリスティの大ファンの私なので当然読んでいたはずなのだが、途中まで忘れていた(恥ずかしい・・・)。別の作品と一瞬混同してしまっていたのだ。
舞台は雪に閉ざされた山荘という、いわゆる雪の山荘もので、かつ、マザーグースを題材にしている、ミステリーファンならワクワクものの設定。登場人物たちがみな怪しくて最後まで目が離せない。そしてラストのどんでん返し。確かにこれは絶対に結末を人にしゃべっちゃいけません。
俳優さんたちはみな素晴らしくて見応えがある。スノピッシュな元治安判事の老婦人を演じた淡路さんは、しゃきっとして素敵。芳本さんは舞台もたくさん出ているようだけど、最近はテレビの「湯けむりウォーズ」とか「ママまっしぐら」のイメージが強くどうだろうと思っていたのだが、よかった。
今年観たお芝居の中では一番点数の高い作品。

おみやげに巣鴨の塩大福を。甘くなくてなかなかよい。daifuku

2005/06/10

舞台「冬物語」

今日はたまたま休暇をとっていたので、医者に行ってみると風邪は気管支方面に進行していたことが判明。またまた、たくさんの薬をもらって帰宅。これでは先週末に飲む予定だったもらいもののプロヴァンス産ロゼワインがまた飲めないではないか。本当はおとなしく寝ているべきなんだろうけど、お出かけ(仕事に行くのと違って元気)。
ということで、
本日のお芝居
stage-5 「冬物語」 紀伊國屋サザンシアター
演出:平幹二朗
CAST:平幹二朗、前田美波里、勝部演之
STORY:シチリア王リオンティーズは、宮殿に滞在していた帰国しようとしたボヘミア王ポクリシニーズを引き留めようとするが応じないため、王妃ハーマイオニに説得を頼んだ。ハーマイオニの説得であっさり逗留を決めたポクリニーズに対し、リオンティーズはある疑念を抱く。王妃とボヘミア王が滞在期間の9ヶ月の間に愛をはぐくみ、おなかの子も2人の子に違いないと・・・激しい嫉妬にかられたリオンティーズは王妃と早産で生まれた子に酷い仕打ちをする。何もかも自分の妄想にすぎなかったことをようやく悟った王はたった一人きり残される。そして16年の歳月がたち・・・
☆☆☆☆平幹二郎と前田美波里のお芝居、とにかくすばらしい(プラス美波里さんはとてもきれいでした)。悲劇にむかう第1幕は緊張感かただよい、特に圧倒される。一転して第2幕は色彩も鮮やかになり、歌踊りがちりばめられ明るい雰囲気になるが、第1幕と落差がありすぎてはじめはついていけない感じも。羊飼いの親子が道化役かと思ったら、もう1人道化が登場して、道化過剰という気がしなくもない。が、ラスト近くにまた平幹二郎が登場すると再び舞台がしまって感動のフィナーレへと進む。シェークスピア作品の中ではそれほど有名ではないので、ストーリーもよく知らなかったが、やはり台詞がいいですね、シェークスピア。今度はこの物語を基調にしたフランス映画「冬物語」も見てみたい。

2005/05/20

舞台「午後の遺言状」

本日のお芝居
stage-4 「午後の遺言状」 東京芸術劇場中ホール
演出:新藤兼人
CAST:水谷八重子、小川眞由美、滝田祐介、南風洋子、佐野瑞樹
STORY:大女優森本蓉子は毎年蓼科の別荘へやってくる。出迎えるのは管理人の豊子。今年は思いがけない客が訪れた。築地小劇場時代の仲間、牛国登美江と能役者の夫藤八郎。歓待する蓉子だったが、登美江は痴呆症になっていた。
☆☆☆☆会場に着いて見渡すとびっくり。観客の年齢層がとても高いのである。私など一番若い部類に入るくらい!内容が内容だけに、年齢層が高いのも当然だろう。
音羽信子の遺作となった映画の舞台化で、同映画の監督、新藤兼人監督の演出。老いを時にユーモラスに、時に深刻に描く。いやはや、若いですね。若いといえば、3人の女優さんもとても若くて驚きである。
誰にでも訪れる老いの寂しさ、悲しさとともに、人生の重みがずしりとくる。女優と管理人の農婦とのまったく対照的な人生を生きてきた2人の友情もいい。若い2人のエピソードはなくてもよかった気もするが、「老い」との対照として必要なのかもしれない。
「人は生きているかぎり生き抜きたい。」という台詞が心に残る。いいお芝居だった。

2005/04/13

舞台「黒蜥蜴」

本日のお芝居
stage-3 「黒蜥蜴」 ル・テアトル銀座
演出:美輪明宏
CAST:美輪明宏、高島政宏、木村彰吾
STORY:宝石商の岩瀬は、娘の早苗の誘拐とダイヤの強奪を予告する盗賊黒蜥蜴の脅迫におびえ、名探偵明智小五郎に警護を依頼する。親娘が大阪のホテルに宿泊した際、早苗が誘拐されるが、明智のつけた尾行により早苗は無事に戻る。しかし1ヶ月後、厳重に警備された岩瀬邸から早苗が誘拐され、ダイヤも奪われてしまう・・・

☆☆☆☆☆美しい舞台だった。衣装、美術も美輪明宏が担当しているが、なんとも豪華。いったい何着ゴージャスなドレスが出てきたことだろう。宝石も本物?とにかく美輪さんの衣装を見ているだけで目の保養になる。それだけでなく、美輪さんはなんというか立ち振る舞いも美しいのである。もうすぐ70歳とは思えない若さである。
明智小五郎を演じる高島政宏も、テレビでしか見たことがなかったが、よく通る声でかっこいい。テレビより案外舞台がむいていそうな気もした。
今までテレビドラマなどで何度か黒蜥蜴は見ているが、この舞台が一番、ミステリードラマというより黒蜥蜴の愛の物語という色合いが強い。是非、美輪さん主演の映画も見てみたいもの。三島由紀夫本人が特別出演しているらしいのだが、ビデオ、DVDの発売はないらしい。

2005/03/11

「熱海殺人事件~平壌から来た女刑事~」

本日のお芝居
stage-2 「熱海殺人事件~平壌から来た女刑事~」 紀伊國屋ホール
演出:つかこうへい
CAST:石原良純、黒谷友香、春田純一
STORY:警視庁とある捜査室。木村部長刑事のもとに集まってくる人々。熱海の海岸で妻の首をしめたという大山、婦人警官の水野、静岡からやってきた刑事・・・この事件の真相は・・・
つか作品といえば「蒲田行進曲」しか知らなかったので、見る前はちょっと不安だった。
補助席も出るほどの大盛況で、客の構成は老若男女さまざま。で、お芝居だが、楽屋落ちもあったり思ったよりおもしろかった。けど殴ったり蹴ったりがちょっと多すぎなのでは?そういうところはちょっと趣味に合わない。
黒谷友香、だいじょうぶだろうかと思っていたが、(抑揚に欠けるところもあったけど)がんばっていたと思う。ま、他の役者さんと比べちゃいけませんね。それにしても、この人ホントに足が長い!!石原良純は、最近テレビで見るキレキャラそのものだった。
蛇足ながら、紀伊國屋ホールのいすは腰に悪い・・・

2005/02/08

「コーカサスの白墨の輪」

本日のお芝居
stage-1 「コーカサスの白墨の輪」 世田谷パブリックシアター
演出:串田和美
CAST:松たか子、串田和美、谷原章介、毬谷友子
STORY:領主ゲオルギが暗殺され、夫人は息子を置き去りに。ひょんなことから男の子を押しつけられた女中グルシェ。やがて動乱がおさまると領地を手に入れるため領主夫人は息子の所有権を主張。産みの母と育ての親が子供をめぐって争うことに。
舞台上にいつのまにやらキャストが集まりいつまにか芝居がはじまる・・・とまあはじめから風変わりなお芝居。松たか子さんの歌声はきれいで(毬谷さんの歌もよかったが)、歌の場面になるととてもいい。しかし、ちょっと長いかなあ。松たか子演じるグルシェの物語だけで押してくれた方が(お芝居に関してはシロウトなもので)見やすかった気もする。最後は客席の人たちも一緒になって踊るなど、楽しい趣向のお芝居ではあった。

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